片想い中の幼馴染みに告白をした結果

第2話 初デート

　遂にデートの日になった。楽しみすぎて寝ることが出来なかった。遅れるよりはマシだと思い早いが家を出ることにした。

　10時頃に待ち合わせ場所である駅に着いたところで問題が発生した。

「待っている人いるので大丈夫です。」

「待ってるの女友達でしょ？１人増えても全然大丈夫だから一緒に行こうよ」

「悪い待たせたな、凛。それじゃあ行こうか」

ナンパ野郎が反応する前に凛の手を引いて移動した。

「俺がもう少し早く来ればあんな野郎に絡まれることなかったのにな、すまん」

「いえ奏君も予定より1時間より早くに来てくれてますので大丈夫です。それに、助けてくれた奏君のカッコイイ姿見れたので良かったです。」

「ありがとう、言うの送れたけど、今日の凛の服とっても似合っててかわいいよ。」

先ほどのハプニングを忘れるために凛の服装を褒めたところ、凛が顔を真っ赤にして

「あ、ありがとうございます。奏君の服もに合ってます。」

と褒めてくれた。

　時間は早いけど行く予定の店は開いているので早速店に行くことにした。店に着いたので凛に好きな服装などを聞いてみた。

「凛って今日もスカートだったけどスカート以外で普段着たりする服ってある？」

「人前で肌を出すのに抵抗あるのでショートパンツ以外で似合いそうな服装なら何でも着ますよ。急にどうしたんですか？」

「どうせなら俺も凛に似合いそうな服選んでみようかなって。」

凛が好みの服を聞いたので早速選んでみようと2人で服選びを始めた。凛はデニムに白色のブラウスを持ってきて試着を始めた。

「奏君どうですか？」

「とっても凛に似合ってるよ」

「そうですか、では他のも探してみますね。」

凛はそう言って、また別のを探し始めた。俺は女性服の知識は特に無いのでとりあえずグ〇グル先生を頼りながら服を選んでみた。

「次はこれなんですけどさっきのとどうですか」

凛はハイウエストデニムという名前のデニムを持ってきた。

「それも似合ってるよ。」

と答えた。その後も色々な服を持ってきたが凛には似合っていること以外は分からなかった。凛には申し訳ないが正直に答えることにした。

「服については分からないから申し訳ないけど、正直どれも似合っててかわいいよ。凛はどの服着ても似合いそうだな。」

俺の言葉で凛は頬を膨らましたり、頬を染めたりと百面相のように表情を変えているのを見ると楽しかった。

「女性ものが分からないのは仕方ないですね。じゃあ最初に選んだ服を買うことにします。」

と言って最初に選んだ服を買おうとしていた。なので最後にグ〇グル先生で調べた運動にも着ていくことが出来るロングワンピースというのを渡して、凜が試着を始めた。凜が試着を終わり、出てきて「どうですか？」と聞いてきた。

どれも似合っていたが、自分が選んだ服だったからか一番似合っている気がした。そうであると思いたい...

「それじゃあこれを買うことにしますね。」

「えっ！最初に試着した服を買うんじゃないのか？」

「これは奏君が私のために選んでくれた服だからこれでいいのです。」

そういって凛はレジに持って行った。気に入ってくれて嬉しかった。

会計を済ませて凜が戻ってくる頃には丁度昼ご飯に良い時間になっていた。

「丁度いい時間だし昼ご飯にしないか。行ってみたいお店があるんだけど」

「いいですね。それじゃあ行きますか。」

　ネットで調べたカップル限定メニューがあるデートでおすすめのカフェで昼ご飯を食べることにした。

「ネットで調べたらここはカップル限定メニューがおすすめのカフェらしいみたい。」

「カップル限定のメニューですか。楽しみなので早速入りましょうか。」

入店してメニュー表を見るとカップル限定コースというのがあったが、内容は来てからのお楽しみと書いてあり、コース料理ということしか分からなかった。

「とりあえずどんなものか分からないけど注文してみるか。」

「そうですね。ちょっと不安もありますけど頼みますか。」

店員の呼び出しボタンを押して店員が来たので注文をした。

「カップル限定コースを1つお願いします。」

「かしこまりました。アレルギーなどはありますか？」

「大丈夫です、凛は？」

「私も大丈夫です。」

「かしこまりました。カップル限定コース1つになります。」

凛とどんな料理が来るのか話しながら待っていると前菜が来た。前菜は野菜のテリーヌが出てきたがちょっと問題が発生した。テリーヌのソースがハート型にかけてあった。

店員が「野菜のテリーヌになります」と笑顔で持ってきた。俺と凛は少し顔が赤くなったがとりあえず一口食べた。

「ソースは恥ずかしいけどおいしいですね。」

「そうだな、見た目はともかく料理はおいしいな」

それからも料理は届いたがどの料理にも大きくハートが書かれておりその度に店員が笑顔で持ってくるので恥ずかしかったが料理はおいしかった。最後に特別デザートが来たが本日最大級の爆弾が来た。店員がパンケーキとカメラを持ってきた。

「最後にパンケーキを互いに食べさせあっている所を写真を撮り、写真をプレゼントするサービスになります。」

「「えっ！」」

店員がとてもとてもいい笑顔で待っており凜の方を見ると顔を赤くしながらもパンケーキの刺さったフォークを持っていた。

「奏君、恥ずかしいですけどせっかくのサービスだしやりませんか？」

凜が恥ずかしがりながらもこちらにフォークを向けているので腹を括ってやることにした。そこへ店員が「お二人ともいい笑顔でお願いします。」と言ってきて、とても恥ずかしくなった。何回か写真を撮って食べ終わったので会計を済ませた。その際に店員から写真を貰い、店員が

「お二人ともとてもお似合いでした。彼女さんとてもかわいくて同性でしたがとてもドキドキしました。お幸せに～」

と言われ、また俺たちは顔を赤くした。店を後にすると凛が

「とても恥ずかしかったですけど料理はおいしく、良い思い出が出来ました。」

「そうだな、結構恥ずかしかったけどおいしかったな。いい手土産ももらったし。」

そういって最後に撮ってもらった写真を凛にも渡した。

写真を受け取った凛が

「初デートの思い出に最後プリクラ撮ってみませんか？」

「じゃああそこのプリクラを撮るか」

そう言って目の前のゲーセンにあったプリクラ機で撮ることにした。

　プリクラで撮ったことが無かったので、普通に二人で並んだ写真、恥ずかしがりながらも腕を組んだ写真を撮った。最後の１枚のポーズをどうするか話していると凛が

「恥ずかしいんですけど、最後にキスした写真撮ってもいいでしょうか？」

うるんだ瞳+上目遣いで見られたら拒否することは出来なかった。

「恥ずかしいけどやるか」

カウントダウンが始まりお互いに顔を真っ赤にしながらファーストキスをした。その際に勢い余って互いの歯が当たってしまい痛かったが凛とキスをすることが出来て嬉しかった。

　駅の近くの公園で凛に

「さっきのキスは失敗したからもう一度リベンジさせてくれないか？」

というと「いいですよ」と凜が小声で答えてくれた。

2回目のキスは凛のしっとりとした唇の感触がした。

互いに恥ずかしくなり無言で駅に着いた。

「そ、それじゃあまた明日な凛。」

「か、奏君さようならです。」

と言って別れた。