【恋の短文シリーズ】イオリとシオリ〜性癖が酷すぎて人生どうでも良くなった男と前世サキュバス認定されてから公序良俗絶対厳守女の二人が幼馴染で恋人だった場合
最後の光【イオリ】\全ては岡瀬の手の中、しかし俺は死んでもその手から離れる…シオリヲ連れて
最後の光【イオリ】\全ては岡瀬の手の中、しかし俺は死んでもその手から離れる…シオリヲ連れて
マスクを取ると世界が崩壊していた。
俺の幼馴染みの姉妹…シオリとカオリ…2人は股からとんでもねぇ水分を出して倒れている。
カオリに至っては格好が変態だ…
そしてカオリの友達か?
決死の顔で睨んでくる小さい女の子…そして下着姿の長身黒髪の心が壊れてそうな女の子…
何より不味いのが…俺は全裸だ…今…この全体像を世間の目に晒されたら俺は…
「すいませーん!イオリ先輩が呼んでるって聞いたんすけど…岡瀬ですー!って、うお!?」
うおお!?岡瀬!?岡瀬!?岡瀬!?
このタイミングで岡瀬が登場した!?…
…俺は完全に全てが繋がった…と、同時に取り返しのつかないところまで岡瀬の罠に嵌っていた事を知る。
「オッ!オッ!おっ!オカ!?はかあぁ!?」
俺は余りの驚きに『計ったな!?』と言いそうになったが寸でで止めた。
もし、それを言ってしまったら…情けなくも、もし言ってしまったら…それこそ岡瀬の…手のひらで踊る事になるだろう。
これ以上、シオリの前で無様な姿は見せられない。
【そうだ、お前とシオリは俺の玩具だからなぁ】
その台詞を聞いてしまったら、俺は立ち上がれない。
「オタアアアアスケエエエエエエッッッ!!」
黒髪の下着女が助けを呼びながら岡瀬の所に行った…ビンゴ…だな…俺がもしも…
【違う!おれはやってない!ホントだ!俺は…】
と、慌てふためけてば、そんな俺を見ながら年代物のワインを口に含んでニヤつくんだろう…未成年っぽいが…
岡瀬と女が何やら話しているが知らん。
だが…せめて自分の最後ぐらい潔く…
俺は正座の姿勢で次に首を刎ねられる罪人の様に岡瀬に述べた。
「これ以上無様な姿をシオリに見せられない…俺の…負けだ…煮るなり焼くなりしろ…」
「え?俺に聞かれても…分からないっすけど…ハハハ」
知らぬ存ぜぬの振り…録音対策か、ここまで来てまだ警戒を解いてない…流石だ…残心がしっかり出来ている…俺が泳がされる訳だ…
「そう…か…全て…お前の手のひら…か…一体…いつから……」
そう、それが疑問だ…いつから岡瀬が関わっていた?
俺とシオリの思い出も?もし生まれた時から岡瀬の罠なのか!?
「ハハハ、それはともかく何でそんな筋肉あるんスカ?」
うおおおお!?かの御方、俺の幼少時代の夢を…あの、情けない筋トレ理由はご存知なのですか!?
ついつい心の中まで屈伏し敬語になってしまった…
「お前の知っての通り…もし殺人犯にあったら勝てる様に…と言う…情けない妄想の産物だ…結局…」
この神の様な男の前では何も元に戻す事は出来ない…シオリとの美しい日々は帰ってこない。
いや、その日々すら…結局のところ幻なのかもしれない…
「イ、イオ…お願い…もっと…もっと…おかせぇ…おねが…♥もっと…沢山…ほしぃ♥」
「流石や…ワイが手も足もでんかったで…骨だけに…流石、骨や…挿れられただけで視界が回ってぶっ飛んだで…しかし…」
シオリとカオリの声が聞こえる…スマンな…俺が不甲斐ないばかりに心の戦いで負けた…こんな幼馴染みを許してくれ…
シオリに至っては俺と岡瀬が混ざっている…
「フフフ…んー…じゃあもうシオリと君は死んでもいいかな…逝ってもらっていいですか?」
なん…だと…!?命すら取るのか!?
いや、人を1人、心を破壊するするのにここまで計画的に行う悪魔の漢…きっと当たり前なんだろう…
しかし俺は…シオリを…シオリ…
「終わりだ!」
この覇気!来るぞ!?
恐れるな!何のためにシオリを愛してきた!?
寝取られたから何だってんだ!?
罠にはめられたから何だってんだ!?
俺は…俺はぁ…
「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!うごけええええええ!!!シオリイイイイイイ!!!」
力を振り絞れ!多分、俺の人生のクライマックスはここだ!命をもやせえええええええええ!!
「本命以外はアァァァ皆殺しかアアア!?させん!させんぞ岡瀬ぇ!!」
シオリが虚ろな眼で俺を見ていた…カオリや知らん女の子も同様だ…だが世界で1人だけ救わなければいけないと、もしなったら?
俺は…たとえ寝取られていてもシオリを選ぶ!
この選択に余地は無い!悔いも無い!
もしここで間違えたとしても…いつか誰かがシオリを幸せにしてくれるから…
シオリを抱きしめ窓から逃げる…こんな姿で何処に逃げる…?いや、風の向くまま気の向くまま…
この街でシオリと生まれ育って…
沢山の思い出を作ってきた。
子供の時、よく泣いていたシオリ…俺は皆の前ではシオリに優しく…2人になるとよく意地悪したな。
でもあの時、シオリが俺を受け入れてくれたから…バスケで活躍し、皆に褒められ、落ちぶれてからもやってこれた。
ここまでしたら普通離れるだろって所まで、意地悪や臭いを嗅ぎ汗を舐め回したが離れなかった。
もしかしたらずっと積み重ねた事への復讐なのかな…
もし、そうなら…
『今まで色々…ごめんな…そして、ありがとな、シオリ』
シオリの腕が首に絡み力が入る…少し涙が出た。
今はシオリをおぶって…昔は泣いたシオリをおぶって帰った遊歩道を、走る…途中で老人がギョッとしていたが関係無い。
山道をかける…俺は…自然にかえる…猿に…な…
そのままシオリの体温や体液、腕の力強さを感じながら…そのまま視界が暗転した。
夢を見た…
シオリがサキュバスと言われ、よく見ると頭から角が…そして先端がハート型の尻尾が付いていた。殆ど見えてるんじゃね〜かぐらいの水着姿で俺の上に跨っていた。
そんなシオリが指をさされ言われる。
『アイツ、サキュバスだぞ!誘惑されるぞ』
シオリは中指を立てる攻撃的なハンドサインをしながら言った。
『やかましいっ!イオリ以外は転がるジャガイモじゃい!私はイオリだけにエッチな純愛サキュバスじゃー!』
何弁か分からんが謎の口調で怒鳴り立てるシオリ。
本当は…気が弱くて俺が守ってるつもりだったが…そんな事は無くて、とても強い奴だったんだな…
俺は言った…朦朧した中で告白した…
『俺は嘘をついていた…本当は臭いや汗フェチなんだ…でも…誰でも言い訳じゃない…シオリだけなんだ…シオリのだけに反応する…だから嫌われたくなくて…お前がサキュバスでも構わない…むしろサキュバスが良い…シオリが好きだ…シオリだけが…』
その後、何かサキュバスから質疑応答かあったが何も覚えていない。
ただ…シオリに付いていけば…俺は間違えない…そんな気がしていたんだ。
夢だと思う…だって、サキュバスって夢に出てくるんじゃなかったっけ?
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