【恋の短文シリーズ】イオリとシオリ〜性癖が酷すぎて人生どうでも良くなった男と前世サキュバス認定されてから公序良俗絶対厳守女の二人が幼馴染で恋人だった場合
ミーのあだ名はミー〜いきなりスクーターおにぎりとか言われても正解なんてわからないから。
ミーのあだ名はミー〜いきなりスクーターおにぎりとか言われても正解なんてわからないから。
私は美香、ミー…と家族や友人から呼ばれている。
『オシャレしていないのは息してないのと同じ』
私は中学の時からお洒落な生活に憧れていた。
愛読書は漫画『近所の幼馴染物語』というモデルとファッションとカメラマンの恋の物語。
我儘てお洒落な幼馴染の女の子に振り回される、カメラマンを目指す男子のお話♥
それと、忘れていはいけないのが『ロク』というパンクロッカーの女の子とお洒落な女の子の2人の恋を描いたストーリー。
バンドマン達の爛れた性生活や一般人の乱れた性生活が赤裸々に晒される…特に私の大好きなのがヒロインのお洒落な女の子が、別のお洒落女に彼氏を盗られた時の話。
ヒロインに内緒で夜中まで2人で秘密のデート、最後に男が彼女の住む家に帰る為、終電に駆け込む時、女がわざと転ぶ…放っておけない男…
『何でこのタイミングで転ぶんだよ、終電逃しちゃったよ…』
そして女が一言…『ワザと…だよ…』
キエエエエエケエエエケケエエエエエエエエエ♥♥♥♥!!!!
こんな恋してぇえええ♥♥♥!!!!
そんなごく一般的な女子の夢を叶えるため私は洋服作りに没頭した。
アパレル業界に入ってあんな風にイキるんだ!
だが、現実は甘くない。服ばっかり作ってたから勉強をせず、私が行ける公立高校は、偏差値が低すぎて測定不能の菅谷高校…通称・ゲス校しか入れなかった。
入学式が終わり、教室に入ると男子ナンバーワン、女子ナンバーワンを決めるという動物園の猿しかしない事を行っていた。
『ワイはカオリや!高校寝技伝説タフマンゆわれとるでぇっ!ナンバーワンよりオンリーワン!?ふざけんなや!オンリーワンなんぞクソ喰らえ!純度100%の本物のナンバーワン!女の中の漢…でてこいやぁッ!』
金髪ツインテールで私の好きな漫画のヒロインに似てる綺麗な女の子が、お洒落純度100%OFFな感じで、黒板消しをマイクに見立てて、出てこいや!って言いながら後ろに仰け反って止まった。
『クソ学校に自由を奪われ十といくつ?生まれの証さえたたん、このあていがなんの因果か校則の手先…けんどなあ、こんなあていでも闘う事の尊さは忘れちょらんき、このスケバンの間宮咲良、愛を忘れ人の心の弱みにつけ込む悪党、おまん!絶対許さんぜよ!(シュるるるるるるーー)』
すると後ろから綺麗な黒髪ロング…だけどスカートの丈がやたら長くブレザーの学校の筈なのに何故か黒のセーラー服を着た…これまた漫画から出てきた様な切れ長の眼をした美人が出てきた…ぜよ?
しかもヨーヨーをしているがハイパーヨーヨーなのか手に戻らず下で回転したまま…クイックイッと上にやるが戻らずヨーヨーが言う事を聞いてない。
『技はしないって言ってるぜよっ!』
がゴォッ!!
黒髪の間宮さんが戻らないヨーヨーに癇癪を起こしそのままカオリさんをヨーヨーで叩いた…凄い音…多、鉄かなんかで出来てる…頭から血を吹き出しながら何か液体を飲むカオリさん…
『あんたがーたザコマン、イオリンに比べたらザコのザコや、コレがタフマンやボケナスぅっ!』
走っていきなり距離を詰めたと思ったらタックルをかますカオリさん、それに膝蹴りを合わせようとする間宮さん…
『鼻折れて失禁脱糞して死ぬぜよ!』
『ホーリ◯ラ◯ド見すぎじゃボケェ!』
下から突き上げる膝蹴りに合わせるように身体を起こしながら、膝蹴りを放つ足、膝裏に手を回し足ごと抱え込むカオリさん…そのまま新体操のポーズのような状態でパンツ丸見えの間宮さん。
パンツかと思ったらレザーで出来たパンツに何か鉄で出来ているの鍵のかかったパンツ…貞操帯?
『オマン!?あていのヒミツ!見たぜよ!?』
『知るかボケェ!入学祝いの入学式骨竜巻や!』
『くうぅ!?嫌な予感かビンビン物語ぜよ!?キサンごときにやられてたまるかぜよ!』
全く成り立っていない会話とともにカオリさんは身体を複雑に間宮さんに絡める、その間宮さんはヨーヨーを柱に引っ掛け脱出を計る。
2人共バランスを崩して…
あれ?あれぇ?私の方に…
「ギャアああああああああ!?イヤアアアアア!!!」
気付くと私は2人の身体の間に挟まれていた。
そして身体を触れて分かった…見た目は細いのに凄い力、筋肉…この人達、ゴリラとかと同じく種族だ。人じゃない…だからあんなバ…私は奇声をあげ叫びまくったが2人はお互いを密着しながら殴る蹴るしていて、全く私を無視…
そしてそのまま3人は絡み合ったまんま階段から落ちて行った、必死に2人の間に入ろうとしたが恐怖のあまりに私は気を失った…
気付くと階段下で2人は握手していた。
『イオリン以来やで、骨竜巻避けたんわ…2人共やるやないか!?ワイはカオリ!よろしくやで!』
『スケバンと秘密組織の二足のわらじ…2人なら背中を任せられるぜよ、あていは
私は黙って逃げようとしたが2人から足首を捕まれ逃げられなかった。
『はよ、自己紹介したらんかい!?』ぜよ!?』
『ひい!ミーって呼ばれてましたミーです!趣味は洋服作りですぅ…』
こうして私はスタートから本名を隠すような暗黒高校生活が始まった。
例えば朝…ぺぺぺぺぺンペペン…
2人が家の前にいた…『迎えに来たで『ぜよ』
スクーター…でニケツした2人がいた。
『み、ミーちゃん…お、お、お友達…?』
『ミーの母ちゃんよろしく頼むでホンマ!』
私と、私のお母さんは2人共白目を向いて気絶しそうになった。
そして…
「そのバイクはこれ以上乗れないからふたりは先に行っててよ…」
私は凄く正論を言ったはずなのに…(50ccの二人乗りは駄目です)
『ミー、おにぎりぜよ…ここにおにぎりぜよ』
足元の荷物を置くようなスペースを指差しドヤ顔よ馬鹿…間宮咲良…
「おにぎり?何が?昼ごはん?イヤアアアアア!!」
私はゴリラ2人に足元の荷物を置くスペースに小さく折りたたんだ体育座りさせられ、スクーターは発進した。
この気持ち、伝えたい。
3人の中で一番弱く一番地面に近いのが私。
改造されているのか?チラッとメーターを見ると80キロ近く出ているスクーター…
『現場に急行ぜよ!』
『窓ガラスわるでぇしかし!』
人が死ぬスピード感?地面に近いとそれだけスピード感が違う…夜中に1ミリも興味も無いけど流しっぱなしになっていたF1…あれと同じ映像、しかも剥き身…脳内ではF1の例のテーマソングが鳴りっぱなしだ。
『ヒイイイイイイイイイイキイイイイイ!!』
お洒落な毎日はいつまでもやって来ない。
しかし一ヶ月も過ぎれば慣れてくるのが人間だ、私は2人を無視して洋服作りに励む。
そうすると不思議と気付く。コイツらは動物と一緒、自分の事しか考えていない。つまりこいつらのことは1ミリも考えなくて良いのだ。
ただ、一般人の私がこの高校で得たアドバンテージ。それはこの2人と友達という事。
例えば間宮咲良…サクラは家がヤクザだ。分かりやすく威圧感のある組の次期組長を期待されている末娘らしい。
例えば相良香織…カオリは破門になった道場は、ヤクザ相手にイケイケな人間が通う様な超武闘派の道場だ。未だに人脈が生きている為、誰も手出ししない。
ゲス校に通う低級妖怪達は背後関係をやたら気にする。
そしてこの2人、喧嘩もやたら強い…気付けば私に絡む者は誰もいなくなった…
更に言えば、こいつらスタイルだけはやたら良いから、おだててそれぞれに似合うお洒落な服を着せた。
ゴリラに服を与えた所、喜んでいる…結果、一目置かれた。喋り方も直させた。
格闘漫画の影響が色濃いカオリは興奮すると関西弁が出るし、スケバンポリスの影響が強すぎるサクラの『ぜよ』は直らなかったが…
そんな平和で少しづつお洒落な毎日に変えていく努力をしていたある日…急にカオリがワケの分からない事を言いだした。
「ワイは彼氏できたんや!」
はぁ?コイツ…何私より先にラブラブお洒落生活はじめてんの?
※先走り投稿してしまい改訂&2部に分けました。こんなものを(笑)
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