暗闇のイオリ〜見えないからって何やっても良い訳ではない

 絶望の朝…俺は確かにシオリを悲しませた。

 あんなシオリは見たこと無い…もしかしたら…匂い…香りなんて我慢して、味なんて無くして、それでもシオリに殉ずるべきだったのではないか?


 ピンポーン『ヒィィィっっ!!』


 年の離れた弟が泣きながらやって来た。ちなみに俺は三兄妹の一番上だ。


『おにぃちゃん!カッパがっ!指名してるよっ!』


 カッパ?俺はそれどころじゃないんだが…


 しかし玄関に行くとカッパがいた…とうとう俺も気付けば三途の川なのか?そもそも三途の川にカッ…


「イオリ!イオリッ!いるんでしょ!?」


 すると髪はボサボサ、緑色のゾンビ化したカッパが俺を指名した。カッパに知り合いはいない。


「え!?カッパ!?違う…シオリか…ま、まだ俺の事を迎えに来てくれるのか?」


 突然現れたカッパ…と思いきやシオリだった。

 俺のせいか!?俺が…昨日…


「カッパ何だから一緒に登校するにきまってるでしょ!ほら!準備して!」


「お、おう。分かった、今行く…」


 シオリが訳わからない。カッパそっくりのシオリがカッパなんだから一緒に登校?

 とうとう壊れちまったのか…シオリィ…


「学校に着いたらチューしよう?コレ、当たり前だから!」

「え?学校で?」


 カッパ化したシオリはやたら大胆だ、ダイターンシオリーは突然絡み付いてきたりやりたい放題…だがシオリだ…この身体に当たるオツパイ…風呂に入ってないであろう汗クセェシオリ…クソ…こんな時にも俺は…


 学校に着いたらシオリはクラスメイトにヒソヒソ噂されている…今までの陽キャのシオリが嘘のように…まるで話しかけたら尻子玉取るぞと言わんばかりの威嚇…どうしちまっだよシオリ…


 やっぱりアレか…俺にここまでするって事は…まさか…

 オカセと俺との間で揺れ動く心…いや、オカセから言われているのかも知れない…

【このハ◯撮り動画を流されたくなかったら…分かってるよな?】


 ウオオオヲヲヲッッッ!!!許さんオカセ!

 シオリの身体どころか心までも壊す気か!?


 「オカセぇぇぇぇぇぇぇ!俺と一緒にしねぇ!」


 俺はオカセを再起不能にし、自分も社会的に死ぬ事にした、勿論、死人は出さない。

 もし何か勘違いなら俺もオカセもお枷だがな、勘違いもまるごとつこたれって誰か言ってたな…


「待ちなさいよイオリィィィ!!!犯すなんてふざけた事許さないんだから!」


 急に襲い掛かるシオリ!?どうしたんだ!?

 俺はずっと…陽キャでありながら何でも出来る天使のようなシオリだけを見ていたのか?

 今のシオリはうぉ!?急にズボン脱がされた!?

 クラスの奴らが言う…


『おい、尻子玉取るつもりだぞ…』


 まさか…本当に尻から魂と言われる尻子玉を…シオリ…何故だ!?


「シオリ!?どういう事だ!?お前…俺を…」


「良いから!犯すなって言ってんの!犯せって言ってんのおがあぁぁぁぁぁぁっ!」 


 犯すな!?岡瀬!?何を言ってるんだ!?

 俺にはシオリが分からない…幼少の時はあんなに分かりあえていた2人だった…それか今や…コレは…


 「ダー!?イオリン!ごはんやでぇ!ワイのおにぎり食うタレやワレェ!」


 ペンぺぺ!ぺンぺぺ!ペペンペペン!


「シオリちゃーん!ウチも遊びに来たぜよ!」「ミーも、き、来たよー」


 何だ?カオリの声?アイツ何しに来たんだ?

 それに友達も一緒か…アイツの行ってる学校は天下一のバカ高校、ゲス高校と言われる最悪の学校た。

 学校では毎日喧嘩トーナメントを行い、教室はスラム街、教室でエロ動画を撮ったり、何の意味も無くピラミッドを作ってそこに教師を入れようとしたり、とにかく馬鹿。


「アレ?何でカオリ…!?」


 カオリを見た瞬間、景色か消えた…何だ!?鼻だけ出して匂い…つまり薫り以外何も感じなくなった…だが…間違いなく近くに感じるシオリのにほひ…そうか…シオリは俺にシオリだけを感じろと言うんだな…コレが罪と罰ってやつか…鼻だけ…香りだけを感じる生き物なった途端、まるで階段から転げ落ちるような痛みを感じた。


 しかし身体が引っ張られる…そしてシオリの匂いがする。

 ならば無抵抗だ、シオリに殉じる男、それが、俺。痛みを受け入れるしかない。


 今度はマスク?以外全て脱がされた…そして立ち尽くしている…ただしシオリの匂いを感じながら…


 俺の罪と罰はいつまで続くのか?


 シオリ…お前の恨みはここまで大きかったんだな…俺は受け入れる事しか出来ない。


 いつまでも終わりの無い恥辱が続くと思った矢先、今度はケツに衝撃!?

 まるでタイヤ…スクーターに轢かれた様な感覚。


 だが恐ろしいのはそれではなかった…ケツが、轢かれたと思ったら俺のチ◯コが何かに入った…


「ウゴガッッッ!?ゴッッッ!?」


 全頭マスクのせいで上手く喋れない…鼻だけのなる息が荒くなる…するとシオリのありとあらゆるスメルがスルメを焼いたかのように芳しくも香ばしい匂いに誘われて、俺はスメルでギンギンになってしまい、何に入っているか分からないが不味いと思って腰を引く…するとスクーターなようなモノに押されてまた入れる…


 気が狂いそうだ…いや…もう狂ってるんだよな…そういう事か…シオリ…公然猥褻による退学か…良いぜ、シオリ!その罰、受けてタツゼ!!!


 俺は半ばヤケクソになった…俺の肉棒は何に入っているか分からんが、シオリに釣れられているから人間じゃない。多分…動物かダッチワイフか…


 とにかく学校で恥を晒す…それが目的だろうな…

 扱いてやる!じゃない、カイテヤルゼ!恥をなぁっ!


 俺は腰を振りやすい様にその物体を掴み全力で腰を振る!シオリのスメルがするから例え種を飛ばそうともギンギンのまま…この匂いだけの世界の片隅で、何に向かってやっているか分からないがぶっ壊してやるぜ!


 どれくらい経ったか分からないが…意識が混濁してきた時、急にマスクがとれた…時には目の前に地獄が広がっていた…


 俺が…腰を…振っていた…のは…カッ… 

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