死ぬ前に届いてくれ
「来ないでくれ」と願った明日が迫ってくる
思い出したくもないあいつらの歪んだ笑顔
あることよりもないことばかりの言葉
雨あられのように降る生活が来るってまじか
父さん母さんの笑顔に「行けない」とは言えない
余計な心配なんてかけたくないから
どうしよう、と思い詰める度時間が迫る
街は白け、夜のふちがもうすぐそこに
漫画のヒーローみたいに僕が強かったなら
いじめてくるあいつなんか怖くないのに
便利な道具があれば蹴散らしてやるのに
どうしてそんなものが僕にはないんだろうって
誰にも言えない涙を流して
「男は泣いちゃいけない」って父さんが
だから僕は弱いんだとまた涙して
そこまでして君が耐える理由とはなんだ
「君は十分頑張った」なんて誰も言ってくれない
だけど君のその傷は讃えられるべきだ
誰よりも生きづらい日々を過ごしてきたんだから
休んだって文句を言われる筋合いはないのだ
逃げることだって大切な事だ
それを「恥ずべきだ」と言うやつが恥ずべきで
ほらゲームだって逃げる選択肢は用意されてる
君が逃げちゃいけない理由とはなんだ
もし君が逃げられない環境にいるのなら
僕はそんな日々に溺れないことを祈るしかない
どうか君のその傷を責めないでやってくれ
誰よりも痛みが分かるのは君だけだから
いつかその経験が君を優しい人間にする
間違ってもそれを怒りや恨みに売ってくれるな
そんな君の事を好きになってくれる人がいる
その人のためにとっといてくれ
君が生きてきたその道程を僕は肯定する
それがどんなに泥汚れて褒められないとしても
大事なのはこれからの君の未来のこれからだ
今人外れていても君が誇れる人間になってくれ
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