まだ消えてなかった男

朝方の波際

まだ消えてないだけの男

遠く朝日が昇ってる

青年の目元には闇を携えて


勇んで出てった旅路

まだ諦めてないだけの男

風が彼の足跡を消し去った

その水際はそんな迷子の終着点


遠くカモメが鳴いて

余計に孤独を拗らせた男

差し伸べられた手を振り切った跡の傷跡

此処は後悔の終着点


まだ消えてないだけの男

まだ諦めてないだけの男

見つめるはただの空虚

波際に一歩踏み出して


何もかも無くした男

居場所を無くした男

その先は海溝

遺書すらない旅路へ


朝日は昇った

カモメが遠く鳴いた

諦めてしまった男

消えてしまった男

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