僕が僕であるために

僕が僕であるために

僕が今伝えるべき事

話すべき事

謝るべき事


「色々あったな」では済ませられない

罪と傷と郷愁

それらを全部引っ提げてみっともなく行こう

どうせ僕らは泥だらけだから


言うべきことは言うべきだ

けどそれすら言えなかったことは多い

言える人は幸せ者だ

それが「幸せ」なのかどうかは別として


人それぞれ考えることは違うから

正反対の事を言う人もいる

それに異を唱えたくもなるけれど

それを言ったってきっと幸せにはなれない


幸せになりたいから幸せな話をたくさん書いた

同じだけ、前向きな話だって書いた

それで誰かが喜んでくれた

けど僕自身は結局幸せにはなれなかった


そういう事の積み重ねで僕となり

どうしようもない部分がスパイスとなって

って言える奴は相当幸せ者だ

僕はそれすら好きにはなれなかった


僕が僕であるために

常こもごも言葉を不器用に積み重ねてきた

誰にも好かれない売れない三流脚本家さ

そういう奴の言葉が好きだ


それを「痛え」と嗤うならそれでいい

どうせ創作者は痛え奴がなるもんだ

それでも人を幸せにできる人が沢山いる

僕はそういう人にはなれなかったけど


そんな「たられば」ばかりの人生で

その「たられば」があるから今の僕で

どうせ褒められる人間になれないのならば

せめて最後に笑えるようになりたいぜ

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