第97話のpart2 【特別編】オカメ教と言うのを調べてみました。

ドヤ顔カメッチのオカメ教の紹介を終えた後、読書会は二時間を経過しています。


「みんな読み終えた様ね。じゃあ早速、電気のウナギさんからコメントお願いね」


「ビリビリ。亀頭さん、わかったわ。ビリビリ」


「ビリビリ。この冥王と大賢者と言う作品は、とても雄大な世界観を持つバトルファンタジーね。ビリビリ。バトルファンタジーと言っても、戦闘描写に重きを置いた作品ではなく、その戦闘ビリビリ大戦を取り巻く種族関係や立場の違い、掛け合いと言った心理戦の様な物をビリビリ現実的に表現している作品だわビリビリ、とてもビリビリ楽しかったわ」


「そうね。それにファンタジーではあまり見られない、種族間の債務処理に関するエピソードなど、どこか現実的で人間味がある話が多いわね。ネタバレは嫌だから最低限の情報で表現するけど、印象に残ったのは、剣の奪還を図る者とそれを阻止すべく者、ところが剣の持ち主が女の子と良い感じに……それを見て、その者達が、二人の良い感じを優先して争いを止めるの。もちろんちゃんとその後説明はあるけど、なんか微笑ましかったし、え?って思ったわ!」


「ビリビリ。亀頭さんは相変わらず、そう言うシーンに目ざといわねビリビリ。それに全体的に無駄なビリビリ描写を無くして、歴史書の様に淡々と事実と必要な情報、それに伴う掛け合いだけをビリビリ綴っている作品だわ。一話毎の文字数も少ないから、重厚な雰囲気やビリビリ設定の物語が苦手な人でもサクッと読めてしまう魅力があるわわビリビリ」


「そうね。電気のウナギさんの言う通りね。戦闘や神話的な物を扱った作品なのだけれど、その割に文字数が少なく、毎回クライマックスと言う感じが斬新よね。ごめんなさいね。ちょっとうまく説明出来ない。とにかく、一見重厚世界観のファンタジーでは珍しくサクッと読める作品だから読んで見なさいと言わせて頂くわ」


「ビリビリ。亀頭さんの気持ちわかるわ。魔王、ビリビリ冥王、大賢者、獣王など登場人物もすごく多くてビリビリ、そう言えば岩亀と異名のゲムブさんも出てきたわねビリビリ」


「そうね!私も振動って言う異名つけて、振動”亀頭カメッチとでも名乗ろうかしら!アハハハハ!」


私はお久しぶりのスキル、【ナースウイッチ友美ちゃん】を冷静に発動。


「…………」

(勝手に二人で盛り上がってる所、悪いけど一応順番に突っ込むね)

(電気ッチ……口癖なんだろうけど、ビリビリ大戦とか、ビリビリ冥王とか名詞の前にビリビリ言うの止めてね。印象が変わっちゃうから)

(カメッチ……振動って何?あんまり下品な下ネタこれ以上言ったら、その頭にお注射チクン!だよ?)


「じゃあ次は私が同じ種族として、にわ冬莉様の作品を解説するわね!」


(ニワッチ……にわ冬莉様は人間だからね?)


「青い少年は最初で最後の恋を知ると言う作品は、完結済みのスイートコーンの様に甘いラブコメ作品よ!」


「とっても可愛らしくて面白かったよね!」


「宇宙人の彼との出会いは鉄棒、そして再会は転校生として……そんなテンプレが盛りだくさんのラブコメ作品なんだけど、すごく丁寧に書かれている印象を受けたわ。それに大勢の人物が話しているシーンの掛け合いは妙にリアリティがあるの」


「確かにそうだね!」


「掛け合いのセリフと言うのがラブコメ作品の魅力だと思うけど、セリフにリアリティがあって可愛らしくて、細かい仕草なんかも書かれている所もあるから、とても微笑ましかったわ。実際の会話を録音して書き写した様に感じたわ!そこに間を入れる……それくらいリアルだったわ!」


「そうだね!」


「私もいいかしら?個人的にはあの休憩場所でのシーン、ぞくぞくしてイッちゃったわ!」


「………」

(カメッチ……いきなり入ってきたと思ったらそれ?本当にそう言うシーンに目ざといね……断っておくけど、あなたが考えてる様な事はしてないからね。てか、どこにイッたの?)


「でも亀頭さんの言う通りだわ。作者様はとっても文章中の間の取り方?と言うか組立がうまいのよ。今のシーンだって段階がわかり易いわ。ドキドキしちゃうもの。間に入る心の声も絶妙ね。リアリティがあるの。段階的な文章力の見せ方が上手な作者様だと思うわ。あとは個人的には、作品のキャッチコピーである、テンプレのアオハルに「青」を盛ってみた♪がセンスがあって秀逸ね。まさに一つの要素を加えただけで、飽和状態のラブコメ作品が新鮮に感じたもの。ラブコメって奥が深いのね。そして私が何よりも思ったのは、みんな楽しそうなの!読んで楽しくなる、懐かしさも感じる事が出来る、作品愛に優れた作者様……読後感も最高よ。沢山の人に愛されている作品なのも頷けるわ!」


「うん!」


「それじゃあ次は、うり北様の作品よ。でも以前一度この読書会で採用させて頂いているわよね?」


「うん。そうだね。カメッチ」


「だから今回はオカメのインコさんにうり北様の新作を紹介してもらう事にしたの」


「そうなの?」


「ええ。だからお願いね。オカメのインコさん」

オカメッチは照明の周りをクルクル旋回し始めました。


「亀頭さん。わかったわ!まずは友美ちゃん人差し指出して頂戴。そこに着地するから」


「え?あ、うん。いいよ。はい」


オカメッチは笑いながら人差し指に着地。


「………え?オカメッチの足なんかネバネバしない?」


「そうかしら?あーさっき納豆踏み踏みしたからかしらね!アハハハハ!」


「…………」

(てか、いつどこで、どのタイミングでどんな風に納豆踏み踏みしたの?)


「友美ちゃん。今回のうり北様の新作、悪役令嬢になったら、弟 破滅!? だから、王子とは絶対に婚約いたしません!! ~身体強化の魔術を極めた自称忍者の悪役令嬢は、全てのことを物理的にねじ伏せる~は6年前に執筆された処女作を元にした作品らしいわよ。そしてうり北様は、この作品に並々ならぬ決意を胸に執筆しているのよ」


「え?どう言う事なの?」


「6年前に、執拗なアンチコメ野郎に粘着されたらしいの。投稿の度に毎回あーだったこーだったって。それが忘れられなくてね……。現在は執拗に粘着された投稿サイトでは削除対応しているわ。でもその作品を完結させる事で、新たな自分を見つけるために前に進もうって、勇気ある執筆を開始したのよ。」


「そうだったんだ………」


「そうよ。普段はおふざけばかりだけど、ちゃんと考えるべき所は考えているし、とてもしっかり考えを持っている方なのよ。さすが私達みたいにオカメを名乗っているすべてのオカメ界の教祖ね」


「…………」

(え?すべてのオカメ界?小説創作界隈だけの教祖じゃないの?)


「アンチコメントと言うのは、それだけ作家様に悪影響を及ぼす可能性がある物なのよ。ご本人が向上の為に辛口を望んでいる場合や商業作品なら、いざ知らず、こうやって人の心を荒らす人たちはどこにでもいるのよ。友美ちゃんも大学行くらしいけど、それを十分に理解して、それに対する対処法や想定をしっかりしておきなさいね。でも今後は、うり北様もオカメ教や隠れオカメ教の仲間や、小説界隈の仲間がいるから大丈夫だと思うわよ!一人じゃないのよ」


「オカメッチ………案外優しいんだね?」


「そうよ!なんたってオカメインコだからね!それより、指を洗ってこなくていいの?納豆付いたままよ」


「あ、そうだ!ついでにお手洗い!」


パチン


バタン


私は急いで階段を駆け下り、洗面所へ行き手を入念に洗いトイレに入りました。

そしてしばらくすると。


パチン


(え?照明消えた?消したの誰?全然見えないよ……ちょっとどうすんの?この状況……)


(あ!!……オカメッチだな……。あなたとんでもないオカメだね……)


part3に続きます。














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