心療内科の友美さん達の夜更かし読書会 ～どんなジャンルも読みます！～

第87話 俺は主人公になれない ～ちっぽけで何処にでもある、けれど誰かが〝特別だ〟と言って拾い上げてくれる〝ただの石ころ〟の物語～を読んで動画も紹介させて頂きました。

●今回の読書作品

【作者】　　　岩重八八十　（いわじゅう　はやと）　様

【作品名】　　俺は主人公になれない　～ちっぽけで何処にでもある、けれど誰かが〝特別だ〟と言って拾い上げてくれる〝ただの石ころ〟の物語～

●今回の読書会参加者

加納友美：動物と話せる高校生。オールジャンルＯＫ　なりきりスキル発動によりどんな作品も対応可能。

インコのピッピ：友美さんの家で暮らすインコ。解説役。

すでに読書会は始まっています。

「友美ちゃん。早速だけど、今回はこの作品の作風と言うか私の印象から、おふざけや下ネタメンバーなし二人きりよ。そしてこの作品は2023年1月現在約45万文字の大長編よね。凄いわね」

「そうだね！SNSで紹介してもらってから、ずっと読んでいたもんね」

インコのピッピは、感心した様子で鳥かごの内側にへばりつき話していました。

そして、今回の作品を以前から少しづつ読んでいた事を、私も懐かしい様子で話していました。

「この物語は主人公のファルマさんの日常やコメディ、戦いの成長物語だけど、一言で感想を言うならとても文章がうまいわよね」

「うん！特に語り手の説明する部分とか！」

「そうね。世界観とかある状況を描写解説をすると言う所ね。私が最初に印象に残っているのはまず第一話ね。ここの冒頭、戦いが始まるまでの語り手の描写はうまいわね。そして色々明らかになる11話ね。ここの説明描写なんかは秀逸よね。そしてこの後も、要所要所で上手な解説の描写の様な所があるの」

「そうだね。なんて言うのかな……」

「そうね。成長物語でもあると思うのだけど、解説本を読んでいる様な感覚も時々持つことが出来る斬新な作品ね。これも作品全体を通してお上手！と言う感想の原因でもあると思うの。私みたい淡々とした描写やわかりやすい説明が好きな人とっては、感情移入出来る作品だわ」

「なるほどだね。淡々としてるんだけど、どこか人間味のある主人公の語り手がリアリティもあるよね」

「あ！なんとなくわかったわ。伝記物を読んでいる感覚かもしれないわ。淡々としている感じの中に垣間見える人間味、そしてわかり易い状況説明描写、個性的な登場人物達。だんだんと成長していく過程もあるからこそ、そんな印象を受けたんだと思うわ」

インコのピッピは止まり木に移り、羽をバタバタさせています。

「友美ちゃん。私はその方面、存じ上げないのだけれどデュエル・マスターズ プレイスと言うカードゲームって言うのかしら？の実況や紹介解説動画を配信しているのよね？」

「うん！それも何本も！ボイスロイドを使用してるんだよ。対戦の様子の動画はわかり易い説明も交えていて、内容知らない私でも手に汗握る動画もあったよ！！」

「なるほどだわ。作品を通して思ったのだけれど、文章をまとめるのがすごくお上手よね！文章をわかりやすくまとめて、しっかり表現するのは執筆でも生かされていると言う事ね！」

「そうだね。動画の文章ってすごく難しいもんね」

「執筆だけでなく動画の文章も考えるなんて本当にすごいわ。もちろん動画を作ると言う事もね」

「うん！」

「それよりあなた、受験勉強の合間にお母さんの病院の手伝いする話どうなったの？」

「え？あ、あれは……やっぱりなんか忙しくて……つい……」

「だから友美ちゃんは駄目ね。作者さんの様に二刀流は出来ないわね。この作品を見て御覧なさい。何度も言うけど大長編。しかも計算と言うか、事前にしっかりと組立られているような内容。メリハリも付けられている合間のコメディ的部分。平衡して行われている動画作成。少しは見習いなさいよね！！」

「はい……」

（なんか、とばっちりじゃない？）

「最後に私お気に入りのシーンは第80話のここよ」

_____________________________________________________________

　リーゼが一歩踏み込んでくる。涙を振り切り、僕の手を取って。

　決意、期待、懇願、追憶、あらゆる感情を一つに込めた、眼差しを送って訴える。

「お願いドライズ、アイルを助けて。私は、また孤児院のみんなと一緒に学校へ通いたいの……誰一人、欠けること無く……ッ！」

　僕は。

_____________________________________________________________

「涙を振り切りとか最後の僕は。と言う表現とても好きだわ。きっと考えて執筆されたに違いないわ。駄目駄目な友美ちゃんにはわからないでしょうけどね」

「………」

「さあ。後は12月以降の更新分を読みましょ」

「うん！」

私は作者様を引き合いに出されながら、ピッピと共にこの作品を最後まで読みふけっていました。

作者　岩重八八十　（いわじゅう　はやと）様。

今回はありがとうございました！

今回の作品はこちらから

https://ncode.syosetu.com/n6275gx/

作者様作成の動画マイページ

nicovideo.jp/user/23625363