第80話 文芸部の異常な日常~または私は如何にして普通を捨てておかしな文芸部を愛するようになったか~を読んで毒を吐かれちゃいました。

このレビュー作品は自作品のキャラ愛から来る自己満足な作品です。


自分の書いた作品が終わってキャラ達が埋もれてしまうのは寂しい・・そんな想いからなんとかならないか考えて生まれました。


同時に他作品をしっかり読む事で、自己の今後の作品の向上にも繋がるとも思います。


それに埋もれている作品達に対してのPRにもなるのではないかと考えて、それぞれ目指す物があると思いますが、投稿している作者の方々に共感と敬意を表して・・・。


褒める作品、おこがましいですが改善点を指摘する作品あるとは思いますが、ただの馴れ合い読み合いレビューではなく、良い所も悪い所も含め素直な感想でお互いの向上になれたらいいなと思います。


よろしくお願いいたします。



●今回の読書作品


【作者】  清月 様

【作品名】 文芸部の異常な日常~または私は如何にして普通を捨てておかしな文芸部を愛するようになったか~ (小説家になろう)

      


●今回の読書会参加者


加納友美:オールジャンルOK なりきりスキル発動によりどんな作品も対応可能。動物と話せる。

カラスのカラッチ:読書会実質初登場。仲間とのカラス関係に嫌気がさし、動物園で手伝いをして暮らすカラス。解説役。 

ブルドックのブルーザー:ダジャレの帝王。犬繋がりで急遽参加。



「え?カラッチ?!」


私は、この読書会に初参加と言ってもいいカラッチが目の前にいる事に驚愕しています。


そしてカラッチはカーテンレールに止まってこちらを見ています。


「やあ。久しぶりだね友美ちゃん。元気だったかい?それと大学合格おめでとう!」


「ありがとう!!カラッチは動物園のパトロールと子供とのふれあいで忙しいんでしょ?大丈夫?」


「そうなんだ。最近本当に忙しいんだ。毎日のパトロール、それに冬休みで小さな子供のお客様が増えてな。その相手もしなくちゃいけないんだ。でも今日は休みだから参加させてもらったんだ」


「そうなんだ…じゃあゆっくり休んだ方がいいんじゃない?」


「いや。今回の作品の作者である清月様は、僕が以前SNSで読書会で読ませて頂きたい旨のツイートをしたんだが、一回目の時にすでに別作品で返信頂いた。しかしその時は、想定外の返信を頂いた事で紹介しきれなかった。そして二回目の募集ツイートでも返信頂いたんだが、まだ4、5話しか進んでいなかったんだ」


「………」

(え?カラッチ、いつどこでどんな方法で勝手に募集したの?)


「そしてある程度更新が進んだので、お詫びも兼ねて僕自らが足を運ばせて頂いた。まずは清月様にお詫びしたい。本当に申し訳ない」


「そ、そうなんだ……」


「バウバウバウ!!お詫びだけにアワビ食べる!バウバウバウ!!」


「………」

(ブルーザー……あなたまだまだスランプ脱出には程遠い様だね……)


「それでは早速始めようじゃないか!」


「うん!」


1時間後


「この作品、なんか不思議なテンションだね」


「そうだな。不思議な要因として、情景や背景描写が文芸芸術作品の様に淡々と描かれているんだが、それでいてどこかドタバタコメディーの様な要素が入っているからだと思うぞ」


「なんとなくわかるかも。キャラがみんな濃いんだけど、私的には主人公の司さんも濃いキャラだと思ったよ!」


「バウバウバウ!ハリセン出てくるバウ!」


「そうだね。ハリセンで叩かれたりしててなんかクスッとしちゃうよね!」


「全体的にしっかりと描写した作品なんだが、コメディーと言う事で改行や行間の使い方をもっと工夫すれば味が出てくるんじゃないかな?」


「え?どう言う事カラッチ?」


カラッチはカーテンレールから飛び立ち、テーブルに着地。

そして、テーブルに置いてあった、私の食べかけのみかんをつまみながら話し始めました。


「一応これは僕の好みや主観での意見だから、本当に申し訳ないが、例えば第一話が全体的に少し行間がビッチリしていた。そして第一話と言う事で、少し視覚的メリハリをつける。更にこの作品のテーマでもある、主人公司さんの過去に関しては大事な所なので読者にわからせる為にインパクトを付ける。淡々としている語り手の表現を少し変える。以下は原文だ」

________________________

ほら、「わたし」だってそう言ってくれる。私は普通の女の子。特別なんかじゃない。変わってなんかいない。どこにでもいる、内気で地味な女の子。これでいいのだ。もう、あんな目に遭わないために。

目的の部屋に着いた。扉には「文芸部」という看板が張られている。うん、やっぱり普通の部活っぽい。

________________________


「これを以下の様にするのはどうだろうか?」


________________________

ほら、「わたし」だってそう言ってくれる。


私は普通の女の子………。


特別なんかじゃない。


変わってなんかいない。


どこにでもいる、内気で地味な女の子。これでいいんだ……。


もう、あんな目には逢いたくないよ……絶対。


目的の部屋に着いた。

(文芸部……)

扉に看板が張られている。

間違いない。うん、やっぱり普通の部活っぽい。

________________________


「どうだろうか?司さんにとって、いや、この作品にとってとても大事な出会いが始まるシーンだからこそ、行間を開けたり、改行を多くして目立つようにする。コメディだから、少し表現方法の冒険をしてみてもいいんじゃないか?個人的にもこのシーンは大好きなシーンだから一人でも多くの読者に理解して欲しいんだ!」


「そうだね!」


「まあ、友美ちゃんの作品みたいになんでもかんでも一行空けにする、三点リーダーばっかりの一つ覚えみたいな作品もあるけどな」


「………」

(確かにそうだから何も言えないよ……)


「後半は作者様も色々試行錯誤されている様だから、すごく読み易くなっている。それに元々表現力もある、そして作品自体もテンポは早いが徐々に判明して行く疑問、そして物語が動くタイミングが絶妙に素晴らしい。だからこそ、コメディとしてガチにする。おふざけも入れる。少し視覚効果に頼ってもいいんじゃないかと思った。そう言う意味で、もう一か所だけいいかな?」


「え?あ、うん。いいよ」


「じゃあお言葉に甘えよう。以下は原文だ」

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頬を膨らませながら言う小林さん。うっ、ちょっとかわいい。いや、負けるな私。この人も変人なんだから見かけに騙されちゃだめだ。

「先輩が殴って下さいよ」

「これは護身用でもある。尾行とかが万一ばれた時にも使うから持っておけ。いいから」

 壁ドンされながら、語気を強めて言われる。ちっちゃいのに迫力がすごい。私は屈服してスタンガンを手に取り、また一つ変人の階段を上った。誰か降ろして下さい。

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「このシーンは、小林さんのビジュアルに関する重要なシーンだ。そして司さんの動揺、葛藤。更にベタだが壁ドンシーン。そして最後の面白い司さんの自分自身へのツッコミだ。これを以下の様にしてみた」

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プクーッと頬を膨らませながら言う小林さん。


(うっ、やばい!!!ちょっとかわいい……いや、負けるな私っ!!!この人も変人なんだから見かけに騙されちゃ駄目だ!)


「先輩が殴って下さいよ」

「これは護身用でもある。尾行とかが万一ばれた時にも使うから持っておけ。いいから」


ドンッ!!


(え?!これって壁ドン?)


ちっちゃいのに迫力がすごい。でもかわいい。ゴクリ。


私は屈服してスタンガンを手に取り、また一つ変人の階段を上った。


(誰か降ろして下さい!)


私は心の絶叫と同時に、かわいい小林さんの顔を見て癒されてしまった。

___________________________


「このシーンも僕がとても印象に残ったシーンなんだ。最後の誰か降ろして下さいは思わずニヤニヤしちゃったよ。あくまで僕の表現方法だから参考までだ。この作品の淡々とした所も、シュールな笑いに繋がったのも事実だから。ひとそれぞれ違うと言う所がある。ただそれだけの事だから」


「あと、物語は今すごく良い所だよね?」


「そうなんだ!この物語がどんな展開になるかは、僕も全く読めない。ただの学園物ではないからな。それと作者様のもう一つの作品、こちらは本格的架空戦記物だ。今回の作品とは全く異なる物語だ。文体の美意識のセンスがキラリと光った作品だ。併せて読むと、同じ作者様とは思えない。こう言う二つの作品を同時に執筆出来るのは本当にすごいと思うぞ。友美ちゃんは下品な下ネタコメディとセンスのない三人称の物語だけだろ?」


「………」

(カラッチ……。久しぶりなのにチョイチョイ毒吐くね……)


「バウバウバウ!センスないだけにパタパター!バウバウバウ」


私はスキル【ナースウィッチ友美ちゃん】を前回に続き連続発動。


(二人共……あんまり毒吐くと、解毒剤のお注射、お尻にチクン!だよ?)


私はその後、みんなと一緒に文芸部とは何かを深夜まで話し合っていました。



作者 清月 様

この度はご了承有難うございました。


今回の作品へはこちらから

https://ncode.syosetu.com/n6358hw/


そしてもう一つの作品

秋月型の戦争

https://ncode.syosetu.com/n1709hi/

艦これ好きな方におすすめです。

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