第79話 ヴァラール魔法学院の今日の事件!!を読んで謝罪させて頂きました。

●今回の読書作品


【作者】    山下愁 様

【作品名】   ヴァラール魔法学院の今日の事件!! 〜名門魔法学校の用務員は異世界から召喚したヤンデレ系女装メイド少年に愛されているけど、今日も問題行動を起こして学院長から正座で説教されてます〜  (小説家になろう・カクヨム)  


●今回の読書会参加者


加納友美:動物と話せる高校生。オールジャンルOK なりきりスキル発動によりどんな作品も対応可能。

インコのピッピ:規則正しい生活とコンプライアンスを重んじるインコ。解説役

ムササビのムサッチ:飼い主がお笑い芸人。自称その一番弟子。

カメの亀頭カメッチ:下ネタ担当のカメ。



ドドーン!!


(何でこんな事に……)


私は読書会が始まるや否や、怒り心頭のカメッチとピッピに正座を強要され、スキル【キョトン顔のちんぷんかんぷん友美さん】を緊急発動。傍観者のムサッチには爆笑され、俯いています。


インコのピッピは鳥かごの内側にへばりつき、激怒。


「友美ちゃん。あなたどう言うつもりなの?自分のしでかした事わかってるのかしラ♪」


「いや…どう言うつもりと言われましても……」

(てか何?その語尾のカタカナと音符は?怒ってるんだよね?)


「友美。あなたふざけてんの?どうせ男のナニの事でも考えてたんでしょ?」


「………」

(だから人の事を淫乱キャラみたいに言うの止めてくれないかな?)


カメッチは、いつもの甲羅の中に頭を出し入れする体操はせず、息を吸い込み、額に青筋を立てています。


(え?カメッチの頭ってそんなに大きくなるの?!)


「キャハ!友美ちゃん大目玉!アハハのハ!」


(ムサッチ……。お願いだから煽るの止めてくれない?)


ムサッチは普通に地上から飛び立ち、爆笑しながら部屋の中を滑空。


「あの……」


「なあに?友美ちゃン♪?」

「なによ。全身性感帯女」


「私なんで怒られているのかわからないんですけど……あと、そのピッピの語尾の音符とカタカナも……」


恐る恐る尋ねる私にインコのピッピは業を煮やし、くちばしで籠の入り口を持ち上げテーブルに。


「友美ちゃんはまだわからないノ♪?」


「う、うん……」


「じゃあ今日の読書会の作者様は誰だかわかル♪?」


「え?………えっとたしか山下愁様だよね?」

(ちょっと…その音符と語尾いつまで続けるの?)


「そうよ。ちょっとこれを見なさイ♪」


ピッピの言葉に、打ち合わせしたかの如くムサッチが器用にスマホを起動。


「………え?!文学フリマで私の本買ってくれたの?!」


スマホを除くと作者の山下愁様のツイートで、私の本を買ってくれた旨のツイートが目に入り、私は驚愕しました。


「………」


「これでわかったでしょ?友美ちゃん。あなたなんでちゃんとツイートチェックしなかったのよ!今だにお礼も言ってないでしョ♪?」


「あ、うん……」


「友美。あなた本当にその淫乱体質どうにかしなさいよ。今すぐ、謝罪しなさい」


(カメッチ…淫乱体質とか関係なくない?)


「あ、はい…。や、山下愁様、この度は気づかなくて本当にごめんなさいでした……」


「もう一言よ。これからは淫乱体質及び性感帯体質を改善しますって言いなさい」


「いや、それって関係なくな……」


「うるさいわね!!黙って言う通りに謝罪しなさい!」

「そうよ!本気で怒るわヨ♪!!」


「………」

(ピッピ……謝罪強要ってコンプライアンスに反してない?)


「え、えっと……これからは全身……性感帯……及び……淫乱…体質…改善……します。ごめんなさいでした……」


「ギャハハハハ!友美ちゃん何言っちゃってんの?アハハのハハハ!!」


お腹を抱えて笑い転げるムサッチ。


「まあいいわ。後日ちゃんともう一回謝るのよ。そして購入出来なかった下巻はプレゼントしなさいよ」

「そうヨ♪」


「うん。わかった」


「さ。始めるわよ。淫乱友美。略して淫友」


「………」


その後も勝手に淫乱キャラ付けをされ、ネチネチと嫌味を言われ、こうして読書会は私の大失態により開始が一時間遅れてしまいました。


2時間後。


「友美ちゃん。この作品は魔法学校の問題児、用務員の魔女であるユフィーリアさんが、部下と一緒に縦横無尽に問題や大騒動を起こして説教されるお話ネ♪ちなみに私の話し方はアイゼルネさんに影響されてよ。文句あるかしラ♪」


「いや別に文句は……」

(ピッピ……あなたの今日の言動、おふざけが過ぎててコンプライアンス重視と言う設定微塵も感じられないね……)


「私実はね、最初の方は、用務員の彼女達の破天荒な行動や考え方が過ぎててキャラ達が好きになれなかったんだけど、コメディなんだけど虐待とか冤罪とか差別とか言ったダークな問題に本当にさりげなくなんだけど、切り込んでいったり、これだけの長編なのに、物語の世界観や内容、描写等が一貫してぶれない所が読んでいて安心する様にもなったし、用務員達も愛すべきキャラ達に代わって言ったワ♪」


「そうだね!私読んでて、またあ?この人たちは……みたいな感じでツッコミながら苦笑いしながら読んでたよ!」


「世界観は、昔やっていた漫画のハイスクール奇面組にファンタジー要素ともう一作何かを足した感じなんだけどどうしても思い出せないノ♪……」


「キャハ!北斗の拳じゃないかな?アタタのハハハ!」


「………」


私はお久しぶり、お待たせしましたのスキル【ナースウィッチ友美ちゃん】を発動。


(ムサッチ……そんな訳ないよね?あんまりふざけた事言うと、お注射チクン!だよ?)


「友美。ピッピさんのぶれないと言う説明で私も思ったんだけど、こういう長編ファンタジーって、たまに矛盾が出てきたり、当初の方向性とかが変わって悪い意味で雰囲気が全然違う作品がたまにあるんだけど、この作品は違うわね。とにかく描写が丁寧なのよ。ドタバタしてる作品って描写を省略して、うん?って思うよくわからないのもあるけど、この作品はなんて言うのかしら……起承転結がしっかりしているのよ。それもぶれずにね。コメディなんだけど、作品に対しての作者様の真摯でまじめな姿勢が感じられるわ。それに表現力も高いからわかりやすいのよ。光景は容易に目に浮かべる事が出来るわ。後半は特にそうね」


「カメッチの言ってる事なんとなくわかるかも。ふざけてるけど、なんて言うのかなあ……後腐れなく、その章がちゃんと完結してる感じ?かな」


「それはやはり、亀頭さんが言ってた様に基本の起承転結がしっかりしてるのと、構成力ね。友美と私達の物語みたいに、ブレブレの構成じゃないわネ♪」


「うん……」

(え?今日のピッピ、キャラブレブレなのに?)


「あと、一言いいかしら?この作品のあらすじに多分予定調和はないと書いてあるけど、私はあると思うわよ」


「え?どういう事?カメッチ?」


「それはこの物語じゃなくて、読者の心情的なものよ。物語はとんでもない事をやらかすから予定調和は全くなく楽しめるわ。でも読者の感情は、どんでもない事件とは裏腹にどこかほっこりして、読後感もとても良いわ。そう言う意味ではとても安定している作品ね。もちろんそれは、安定した文章力があっての物だと思うわ。例えばこの作者さんが推理物とかを、入念に考えて執筆されたらすごく面白いと思うわよ!」


「うん!そうだね!」


「キャハ!私ももっとおふざけしてぶっとんだ方がいいかしら?アハハのハ!」


「………」

(やめた方がいいよムサッチ……最近のあなた本当に的外れで全く面白くないからさ……)


「それじゃあ。最後にこの場を借りて、私と友美からお詫びとお礼を言うわヨ♪」


「え?あ、うん!!」


「山下様、この度は友美がふざけたマネして本当にごめんなさい。この後もキッチリ亀頭さんと説教しておきますネ♪」


「ありがとうございました!!」

(え?説教まだ続くの?)


私は感謝すると共に、この後の長い説教に不安を感じざるを得ませんでした。




作者 山下 愁 様


この度はありがとうございました!


今回の作品はこちらからどうぞ!


https://ncode.syosetu.com/n6508hk/ 小説家になろう

https://kakuyomu.jp/works/16816927859739826340 カクヨム











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