第73話 花嫁はすでに、死んでいる。~元妻との思い出を、亡霊の恋人から隷属ハネムーンで塗り替えられていく、愛と過ちと赦しの“オトナの”おとぎ話を読んで歪な恋愛観について語っちゃいました。

このレビュー作品は自作品のキャラ愛から来る自己満足な作品です。


自分の書いた作品が終わってキャラ達が埋もれてしまうのは寂しい・・そんな想いからなんとかならないか考えて生まれました。


同時に他作品をしっかり読む事で、自己の今後の作品の向上にも繋がるとも思います。


それに埋もれている作品達に対してのPRにもなるのではないかと考えて、それぞれ目指す物があると思いますが、投稿している作者の方々に共感と敬意を表して・・・。


褒める作品、おこがましいですが改善点を指摘する作品あるとは思いますが、ただの馴れ合い読み合いレビューではなく、良い所も悪い所も含め素直な感想でお互いの向上になれたらいいなと思います。


よろしくお願いいたします。



●今回の読書作品


【作者】     R09(アルク) 様

【作品名】    花嫁はすでに、死んでいる。~元妻との思い出を、亡霊の恋人から隷属ハネムーンで塗り替えられていく、愛と過ちと赦しの“オトナの”おとぎ話   


●今回の読書会参加者


加納友美:加納友美:動物と話せる高校生。オールジャンルOK なりきりスキル発動によりどんな作品も対応可能。

ニワトリのニワッチ:カラスに恋するニワトリ。口が悪く棒弱無人。

シマリスのクパちゃん:テンプレツンデレキャラ。 (メス)

シマリスのサブちゃん:同じくテンプレツンデレキャラ (オス)



『なんなの?このハルカって女は?ふざけるんじゃないっつーのよ!!』


『痛いっ!何すんのニワッチ?』


読み始めて10分後、ニワトリのニワッチは激昂して何故か私の太ももを口ばしでツンツンと攻撃して来ました。


『友美?このハルカって女の悪行わからないの?バカなんじゃないの?・・・それよりこの夜食のトウモロコシの粉、全然おいしくないじゃない!わざわざ来てやった私に対して礼儀って言葉を知らないの?それにこのクッション硬すぎるわよ!ちゃんと天日干ししてんの?ふざけるんじゃないわよ!』


『痛い!痛いっ!やめてよニワッチ!』


『わがまま、棒弱無人、理不尽、話がコロコロ変わる、奥さんがいると知りながら、主人公のノア君に近づき奥さんと別れさせて、挙句の果てには自分も浮気して殺されたのにも関わらず、亡霊になってまた追いかけてきて・・・・数え上げたらキリがないわよ!』


『・・・・・・』

(ニワッチ・・・今のあなたの言動も対して変わりないと思うけど・・・)


『ベ、別にこの作品のあらすじなんて言いたいけど、今回はサブに任せる訳じゃないんだからね!』


『・・・・・・』

(あー。今回のあらすじはサブちゃんが担当するのね)


『まあ、別にどうしてもと言うのならあらすじ説明してあげない事もないがな。・・・ゴホン。この作品は他の男に殺されてしまった、ノア君の恋人のハルカさんが亡霊となり現れて一緒にハネムーンをする。そのハネムーンの目的はハルカさんの方はノア君の別れた奥さんとの思い出を全て自分の思い出に塗り替えてしまおうと言う想いから、ノア君の方は亡霊のハルカサさんを成仏・・つまり天国へ送る事。目的が違う二人のハネムーンの結末は?と言うお話だ』


『べ、別にストーリーも歪で魅力的だけど、ノア君とハルカさんの二人も歪な感情を持っているなんて思ってる訳じゃなんだからね!』


(クパちゃん。わざわざツンデレに変換しなくても、そこは普通に、ストーリーも歪で魅力的だけど、ノア君とハルカさんの二人も歪な感情を持っている・・でよくない?)


『とにかく!歪や歪みと言う言葉がしっくりくる作品で全く結末が読めないから読み進めてしまうのよ!いい加減にしなさいよ!』


(ニワッチ・・・ツンデレになってない?)


『と、とりあえず長編じゃないから最後まで読んで見ようよ!ね?みんな』


30分後。


『どう言う事?友美?この終わり方?』


ニワッチは激昂は収まり落ち着きを取り戻していました。


『え?そのまんまじゃない?』


『そう言う事を言ってるんじゃないわよ!友美は私を読解力のないニワトリだと馬鹿にしてるの?』


『いやそう言う訳じゃ・・・』


『私が言いたいのは途中の主人公ノア君の心情が歪んで変化したり、歪なを葛藤していく様子がとても良く書かれていて、そこが実はこの物語の最大の魅力でもあるんじゃないか?って事よ!』


(え?終り方の話じゃなかったの?)


『べ、別に主人公のノア君の心理描写が深く、悲しく切なくもあり、でも歪んでいる様な・・なーんて思ってなんかないんだからね!』

『僕もクパちゃんと同じく、ハルカさんの強烈な独占欲や棒弱無人さが存在力のある作品だが、実は人間の誰しもが持つ恋愛感情と言う物を、赤裸々に描いた作品なんじゃないか?なんて思ってやらなくもないぞ』


(クパちゃん、サブちゃん・・・・本当に疲れるね。貴方たちのツンデレは・・・)


『そうなのよ!そこなのよ!私だってニワトリなのにカラスに歪んだ恋をしたでしょ?恋愛をしている人たちって、それに溺れれば溺れる程自分たちが今、置かれている世界が普通なんだ、当たり前って思うでしょ?私もさっき怒っちゃったけど、違ったわ。みんな誰しも歪んだ恋愛感情ってあるものなのよ。それが表に出てるか、出てないかの違いだけで。そう言う所にこの物語の良さがあるのよ!わかる?友美?』


『・・・・・うん、まあ』

(わかるようでわからない様な・・・・私が馬鹿なだけ?)


『べ、別にこの作品は異世界ファンタジー物の様に人外キャらが出てくるけど、そこが現代っぽい世界観と融合しているなんて思ってないんだからね!』

『最初僕はなんで人外キャラなんだ?って思ったけど、そこに意味がちゃんとあった。それどころかこのファンタジー部分がこの物語を一層、際立たせていると感じる程になった・・なんて思ってやらなくもないがな』


『・・・・・・』


私は立て直しを図る為、頭脳明晰スキル【友美が恋に落ちたので証明してみた】を発動。しかし不発。


『とにかく、お馬鹿さんの友美はさっさと美味しい夜食を持って来なさい。まな板女』


『べ、別にくるみが食べたいだなんて言ってなんかないんだからね!』

『まあ、どうしてもと言うならくるみを食べてやらない事もないがな』


『・・・・・・』

(あー。このメンバーで読書会は二度と開催するのやめよう。素直じゃなくて歪んでいるから私の精神が持たないよ)


素直じゃない発言達にすっかり翻弄された私でしたが、少しするとこの状況に慣れてしまい。


『べ、別に今日みんなと読書会が出来て嬉しくなんかないんだからね!』


と、本来の自分ではない歪んで、歪に変わって行った自分を、主人公のノアさんに重ね併せ楽しくこの作品について、朝まで皆と語っていました。




作者  R09(アルク) 様

今回はご了承有難うございました。


今回の作品へはこちらからどうぞ!

https://ncode.syosetu.com/n7361hv/ (小説家になろう)

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