第66話 私、シェヘラザード。明日はもっと面白い-私と三題噺と彼女を蝕む死の呪い-を読んで三題噺に挑戦しちゃいました。

このレビュー作品は自作品のキャラ愛から来る自己満足な作品です。


自分の書いた作品が終わってキャラ達が埋もれてしまうのは寂しい・・そんな想いからなんとかならないか考えて生まれました。


同時に他作品をしっかり読む事で、自己の今後の作品の向上にも繋がるとも思います。


それに埋もれている作品達に対してのPRにもなるのではないかと考えて、それぞれ目指す物があると思いますが、投稿している作者の方々に共感と敬意を表して・・・。


褒める作品、おこがましいですが改善点を指摘する作品あるとは思いますが、ただの馴れ合い読み合いレビューではなく、良い所も悪い所も含め素直な感想でお互いの向上になれたらいいなと思います。


よろしくお願いいたします。



●今回の読書作品


【作者】   新渡戸レオノフ 様

【作品名】  私、シェヘラザード。明日はもっと面白い-私と三題噺と彼女を蝕む死の呪い- (カクヨム)

      


●今回の読書会参加者


加納友美:動物と話せる高校生。オールジャンルOK なりきりスキル発動によりどんな作品も対応可能。

フクロウのフクロッチ:友美さんの家で暮らしている、下ネタ得意のカメ。解説役。

ムササビのムサッチ:飼い主がお笑い芸人。自称その一番弟子。



『友美。今回の作品は、毎日三題噺を元に毎日小説を書き続けている作者さんの作品よ』


カメッチの解説で既に読書会は始まっています。


『そうだね。カメッチ。だから私、三題噺を調べてみたんだけど元々落語で観客からお題を3つもらって即興で行っていたのがルーツみたいだね』


『そうらしいわね。但し決まり事みたいのがあって、人の名前と品物、つまり名詞ね。あとは場所の三つのお題を使うのはもちろん、どれかをオチに使ってたらしいわよ。今は決まりごとに縛られることなく、単純に三つのお題から色々な発想をする。学校の試験や入社試験なんかにも使われているらしいわ』


『そうだね。この作品は、三つのお題の他にジャンル縛りを入れて毎日執筆されている短編集みたいな感じだね』


私とカメッチの会話をベットの上で聞いていたムサッチは、当然の様にそのまま皮膜を使い滑空。


(相変わらず、なんで普通に地上から飛び立てるの?)


『友美ちゃん!私の得意の笑い話を三題噺でやってみたいわ!』


『・・・・・・』

(嫌な予感しかしないんだけどな・・・)


『じゃあ能天気なムササビさんの為に、作者さんも参考に使用しているネットのお題メーカーを使いましょ。・・・・・・まずは名前を入力して・・・・・』


カメッチは頭のみを器用に動かし私のスマホを操作。

更にクリックは一度甲羅に頭を引っ込めて、出し入れしながらタッチ。


(え?・・・て言うかその頭の動き止めてくれないかな・・・)


『はい。お題は喧嘩と犬と林だそうよ。ジャンルはアクションね。ムササビさんお願いね』


『ゴホン。あ、そう言えばこれは実際に私がこないだ経験した話なの!』


『え?そうなの?』


『そうよ。こないだね、林の中を飛び回っていたらモモンガさんが三匹いたの』


『うん』


『それでね、いきなり私に喧嘩を売ってきたから私怒って追い払ったの』


『大変だったね。ムサッチも喧嘩するんだね』


『そしたら次は、野良犬が三匹現れて私襲われそうになったの。だから咄嗟に一匹に噛みついたらキャンって鳴いてたのを見て他の犬も逃げ出したわ。私なかなか強いでしょ?友美ちゃん』


『そ、そうだね!でも駄目だよ無理しちゃ。すぐ逃げないとね』


『それで家に帰ろうと思ったら、今度は空から鷹が3匹と地上ではタヌキ5匹に囲まれちゃったのよ!』


『え?大丈夫だったの?さすがにそれはまずいよね・・』


『うん。その時はさすがの私も目が覚めたわ!アハハのハ!』


『・・・・・・』

(え?終わり?)


『ギャハハハハハ!見事ね!ムササビさん!』


(なんかちょっと違くない?)


『そんな感じで私みたいに、この作品は三つのお題を使って毎日作品を書いていらっしゃるの!』


『そうね。でも必ずしもお題の言葉をそのまま使っている訳じゃない話もあるのよ。例えば、第二十五夜のファミリー・ゲーム/双子の博士-princemaker-の回でのお題はおもちゃ・屍・業務の流れでジャンルはラブコメなんだけどおもちゃと業務の流れは言葉としては出てこないけど、内容に織り交ぜているのよ。だからお題を頭に入れて読んでいるとああ!これか!って思う所があるのよ。屍に関しては屍術師組合って言う風に形を変えて表現してるの。むしろそのまま強引にお題を使った方が簡単だと思うけど、作者さんは一工夫も二工夫も入れているのよ。ジャンルもラブコメに一応なっているわ。脱帽ね』


『うん!そうだね!私も一度読んで、あれ?お題なくない?って思って二度読むと理解できたよ!』


『そうなのよ。短編の物語としての面白さもあるから最初読んでる時はお題忘れてしまうのよ。それで後から、お題何だったかしらって見て納得ね。だからすごく自然に印象に残るのよ』


『しかもそれが毎日だもんね!』


『そうね。一応設定上、日課として小説を書かないと死ぬわよ!みたいな感じなの。しかもその設定もきちんと小さな物語になっていて毎日小説を書く理由づけにもなっているから驚きね!』


『友美ちゃん!私のお気に入りは第百三十六話の誘拐犯の嘆きの話だわ!最後のセリフは私ボケ担当で突っ込みじゃないけど突っ込んじゃった!アハハのハハハ!』


『全体的にほとんどが楽しめる良作なの。でもちょっと強引じゃないかしら・・・って思う話もあったけど、それがジャンルを見るとギャグコメディになってたりして納得なのよ。逆もあるのよ。ムササビさんの話がそうね。ジャンルがミステリーになってるの。思わずクスッとさせてもらったわ』


『つまりそう言ったジャンルに合わせて、作風も変えているんだね!』


『でも大きく変わってはないのよ』


『え?そうかな?』


カメッチはテーブルの上に置いてある、かまぼこをモシャモシャ食べながら話しています。


『作者さんの作風の中でジャンルを書きわけていると私は感じたわ。ある意味同じ作風でこれだけ違和感なく書きわけるのってすごいと思うわ。あとは私の個人的に感じた事だけど、ブラックジョーク的とかミステリー、サスペンスあたりが作者さんの真骨頂だと思うわよ。だからそう言う作品も見てみたいわ!』


『たしかにそうかもね!』


『こう言うのってやはり想像力、そして創作力の訓練にもなって自己の向上に繋がるんじゃないかしら?続ける事にデメリットは無いでしょ?しかも毎日だしね。そう言う積み重ねが出来る作者さんがもし、お題に囚われずに長編小説を書いたら・・・・・考えただけでも、期待しすぎて私イッちゃうわ』


『・・・・・・』

(珍しく下ネタ飛び出さないなって思ってたのに・・・・どこにでもイッていいよカメッチ)


『私、この作品毎日読む事から朝スタートするね!アハハのハ!』


『そうね。そう言う楽しみ方も出来る娯楽小説だと思うわよ』


『それに共通の登場人物もいる話もあるから、好きなキャラが登場したら嬉しいよね!』


『友美。それじゃあ私もこの三題噺に挑戦してみようかしら?』


『え?カメッチが?』

(ちょっと・・・更に嫌な予感が・・・)


私は下ネタ・セクシー対応スキル【まいっちんぐ友美先生】を緊急発動。


『じゃあ早速私の名前入力して頂戴。私、頭動かし過ぎてクラクラにしなびちゃったから』


(しなびたって・・・クラクラになったでよくない?)


『う、うん・・・えっと、カメッチ・・と』


『駄目よ!ちゃんと亀頭も入力しなさい!名字なんだから』


『あ、はい・・・じゃあ、亀頭カメッチ・・・』

(なんか恥ずかしいんですけど)


※小説家になろうとノベルアップ版では、ここに画像挿入しています。


『出たよ!・・・・・お題は人間、地平線、輝く関係・・・ジャンルはサイコミステリーだって』


『わかったわ。じゃあ一応主人公は友美ね』


『あ、うん』


『友美は今、ホテルの一室でピンク色の淡い照明に照らされて、彼氏と人間が持つ欲望をむき出しにしていた』


『・・・・・・』


『そして裸体のまま背後に気配を感じた友美は、この異様な雰囲気の部屋でもう一人、しかも男性の姿を目の当たりにした。しかも手には何かを持っている・・・・・・』


『・・・・・・』


『え?彼氏?でも私の上に乗っかっているのに?何故なの?』


(ちょっと・・・・)


『先日18歳とは言え高校生の友美が大人の階段を登った愛しの彼、そして後日である今日、そんな永遠に続く地平線の様な快楽に溺れていた輝く関係を一刀両断に闇を切り裂く程の衝撃・・・。そして上に乗っている彼氏がおもむろに言葉を吐く』


『・・・・・・』


『俺・・双子なんだ。そして今日は弟におもちゃを持って来てもらったんだ。一緒にいいかい?』


(嫌なんですけど・・・)


『そしてそのまま三人で、床を共にした友美は地平線の果てまで快楽を満喫してそのまま昇天した』


『アハハのハ!友美ちゃん!何やっちゃっての?!ギャハハハ!亀頭さん最っ高!!』

大爆笑のムサッチ。


『・・・・・・』


(終わったみたいだから、順番に突っ込むね)

(あくまでカメッチの物語だから、現実みたいに私を罵るのやめて欲しーいんですけど)

(全然サイコミステリーじゃなくない?風に語ってるだけだよね?官能小説じゃんか・・・)

(背後からって・・・私の上に彼、乗ってるんでしょ?)

(おもちゃって何?)

(あと地平線ってお題、二回も回収する必要なくない?)


過去最大の絶句状態に陥った私でしたが、その後はみんなでお気に入りエピソードについてワイワイと朝まで話していました・・・・。



作者 新渡戸レオノフ 様

今回はありがとうございました。



今回の作品はこちらから

https://kakuyomu.jp/works/16817139554470389162 (カクヨム)

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