第59話 白い童話 ep1 人魚姫の魔女を読んで泡となっても心を残しちゃいました。

このレビュー作品は自作品のキャラ愛から来る自己満足な作品です。


自分の書いた作品が終わってキャラ達が埋もれてしまうのは寂しい・・そんな想いからなんとかならないか考えて生まれました。


同時に他作品をしっかり読む事で、自己の今後の作品の向上にも繋がるとも思います。


それに埋もれている作品達に対してのPRにもなるのではないかと考えて、それぞれ目指す物があると思いますが、投稿している作者の方々に共感と敬意を表して・・・。


褒める作品、おこがましいですが改善点を指摘する作品あるとは思いますが、ただの馴れ合い読み合いレビューではなく、良い所も悪い所も含め素直な感想でお互いの向上になれたらいいなと思います。


よろしくお願いいたします。



●今回の読書作品


【作者】  ゆづき。 様


【作品名】 白い童話 (小説家になろう・カクヨム)


●今回の読書会参加者

加納友美:動物と話せる高校生。オールジャンルOK なりきりスキル発動によりどんな作品も対応可能。

カマキリのカマッチ:国語力のあるカマキリ。本編では友美さんと海を見た後、寿命を迎える。解説役

毛ガニの毛ガニッチ:クール便で友美さんの家に送られてきた、純真無垢な毛ガニ。ハサミ芸が得意

ウサギのウサッチ:元野ウサギの赤目、茶褐色のウサギ。捕食され続けてきたと言うウサギの歴史もあいまって、臆病。常に謝罪している。


ハクビシンのハクビッチ:今回はウサッチの会話にのみ登場。害獣として追われ続けている野生のハクビシン。




(しまった・・・・今度の模擬試験の受験料の支払い忘れちゃった・・・明日までだから必ず行かないと・・・・)


『あれ?1000円足りない?!』


読書会開始直前、私は獣医になる為の大学受験を控え、その為の模擬試験の受験料を払うのを忘れていた事を思い出しました。そしてお金を確認すると1000円足りない事に動揺しています。


『友美ちゃん!千円たためるよ。ほら!カニカニ!』


『・・・・・・』


毛ガニッチは両手のハサミを使って器用に1000円札を、四つ折りに折りたたんでいます・・・。


(毛ガニッチ・・・・お金で遊んじゃ駄目よ。それにしてもハンカチに続いてお札も・・あなたのハサミ芸とどまる事を知らないね・・・)


そして解説役のカマッチが両手のカマを広げて威嚇するようなポーズで語り始めて読書会がスタートしました。


『早速だけど友美ちゃん。この作品は有名な童話人魚姫をモチーフにした、限りなく童話に近い短編の物語だ』


『あ、うん。そうだね!・・・・って、ウサッチは?』


『ウサギさんなら、いつもの場所にいるぞ』


『え?』


参加しているはずのウサッチを探すと、いつもの様に部屋の隅っこで、ちょこんと座ってこちらを見ています。


『ごめんなさい・・・またしても、この作品の中で不人気ウサギの分際で・・・ノコノコカメみたいに参加してしまって。私なんて泡となって破裂してしまえばいいのよ・・ごめんなさい・・』


『・・・・・・』

(最近やっと打ち解けたと思ったのにどうしたの?ウサッチ・・・)


『友美ちゃん。ウサギさんはこの物語を読んで感動しているんだよ』


『そうなの?ウサッチ?』


『はい・・・ごめんなさい。私なんかが感動してしまって・・・ごめんなさい』


『いや、そこは別にいいんじゃないかな?ウサッチ?』


『あ、はい。ごめんなさい。とても感動しました。それにこの作品を読んで、お母さんが小さい子供に読み聞かせをしている場面が想像出来ました。ごめんなさい勝手に想像してしまって・・』


『・・・・・・』

(ウサッチ・・・なんか今日は輪をかけてマイナス思考だね・・・)


『そうなんだ。ウサギさんの言った事、僕も感じたよ』


『どう言う事なの?カマッチ?』


『この作品のモチーフになっている、有名な人魚姫って童話だけど、人魚姫はお母さんが子供に読み聞かせて楽しませてあげて、この作品はお母さんが読んで楽しむ。そして改めて、この作品もセットで子供に読み聞かせる。そんな風にこの作品を用いれば理想だと感じてしまった。その位、とても楽しく読ませてもらった』


『でも確かにそうだね。セットで読んだらまた、有名な人魚姫も違う感じ方出来ると思うよ』


『でも、僕は人魚姫の話は結末くらいは知っているが、全部は知らないんだ』


カマッチは引き続き、カマをシャカシャカと上下に動かしながら話しています。


『え?そうなの?』


『でも、知らなくてもそこに続いていく物語だと理解出来るんだ。おっとネタバレになってしまうからこれ以上の僕の言葉は泡となって掻き消そう』


『泡って何?おいしいの?カニカニ!』


『・・・・・・』

(毛ガニッチ・・・あなた、たまにアサリとかハマグリ食べてるとき口から出すでしょ?)


『ごめんなさい・・・タイトルの白い童話と言うのも、既存の童話に自分の中の白いキャンバスに色々想像して書いていく・・そんな意味があると勝手に思ってしまいました・・・出過ぎたコメントして・・・ごめんなさい・・』


『そうだな。僕もタイトルの意味を色々と考えていた所なんだ!』


『うん白いって付くと、なんかとっても優しい感じがするもんね』


『そうだな。シンプルだがセンスがある感じがしたのは僕だけだろうか?・・少し話は変わるが、でも最近はどうなんだろう?子供に色々と童話を読み聞かせると言うのは昔ほど、多くない気がするが』


『うん。そうだね。テレビとか動画サイトとか、私まだ若いけど、それでも今と昔じゃ子供に対しての情報の与え方って違う感じがするもんね』


『まあそれも時代は日々移り変わって行くと言う事だな。でもこの作品を大人たちが読んで、本当の童話とミックスして読み聞かせたら本当に素晴らしいと思うぞ。そう言う意味では、この作品は有名な童話にちっとも負けてないと思う』


『うん!私も将来子供が出来たら、この作品もセットで読んであげたいと思うよ!』


『ごめんなさい・・・実は私も・・ごめんなさい・・・男もいない、全く縁がない私がぬけぬけとふざけた事を言ってしまって・・ごめんなさい・・・儚い夢でした・・』


『そんな事ないぞ!ウサギさん!君は僕と違い寿命が長い。僕は子供を作らなかったが、僕らカマキリは子作り中メスがオスを食べてしまうのは有名な話だぞ』


『え?そうなの?』


カマッチの言葉に私は驚き、ウサッチと毛ガニッチは黙って聞いていました。


『全部が全部じゃないらしいんだが、最近の研究ではメスがオスを食べると卵が産まれる数が多くなると言われているんだ。だから相手の血となり肉になる・・・子孫繁栄の為に理にかなっている行為と言えると思う』


『そうなのね。ごめんなさい。カマキリさん』


『そうなんだ!オスっておいしいのかな?カニカニ!』


『・・・・・・』

(毛ガニッチ・・・あなたカマッチの話、絶対わかってないよね?)


『話は逸れたが、この作品はちゃんと文節の塊も僕が見た所、ミスもなくきちんと改行しており、文章を書くルールに基づいている。長い説明描写の所は、もし完全に童話としてお子様向け作品にするなら修正していけばいいと思う』


『そうだね!とにかく可能性が広がる作品でとっても感心したよ!私は個人的に、そうかーこう言う発想もあるんだなって、色々な想像力を養う勉強にもなったよ!』


『友美ちゃんも気にいってくれた様だな!』


『ウサッチは?』


『はい。素直に楽しかったです・・・ごめんなさい』


『いいよ!謝らなくてウサッチ』


『あ、はい。ごめんなさい。あとこれだけは言わせて下さい・・』


『なあに?ウサッチ?』


『私は野良ウサギの頃、この作品の主人公の人魚さんの様に、希望と想いを封じ込めて、いつも隠れて身を潜めて二年間暮らしていました。話し相手は優しいハクビシンさんだけでした』


『え?ど、どうしたの?ウサッチ?』

(あーそう言えばハクビッチとウサッチ知り合いって言ってたよね)


私はいつも臆病そうにしてるウサッチの、よくわからない異変に疑問と動揺を咄嗟に感じていました。


『でも勇気を出して友美さんに話しかけて私の人生は変わりました。大きな泡となって生まれ変わりました』


ウサッチは他のウサギと会話がしたいと言う話をする為に私と出会い、ウサギを三羽飼っている江守さんに引き取ってもらった経緯がありました。


『ウサッチ・・・』


『だからこれからも割れない様に見守ってて下さい・・・・・・ごめんなさい。偉そうな表現してしまって・・』


『うん。大丈夫だよ。それにあなたには他に三羽の家族がいるんだから!』



(ウサッチにこの作品読ませて本当に良かった。作者ゆづき。様、ありがとうございました!)


私は、ウサッチに希望の大きな泡を生まれさせてくれた、この作品に深い敬意とお礼を心の中で述べていました。



作者 ゆづき。 様

今回はご了承有難うございました。


今回の作品へはこちらからどうぞ!

https://kakuyomu.jp/works/16817139554991211834 (カクヨム)








作家様各位

読ませて頂き、レビュー・感想物語を書かせて頂ける作品あればメッセージ下さい!

よろしくお願い致します!

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