第56話 星の賢者と一等星を読んで夜空を見ながら手を伸ばしちゃいました。

このレビュー作品は自作品のキャラ愛から来る自己満足な作品です。


自分の書いた作品が終わってキャラ達が埋もれてしまうのは寂しい・・そんな想いからなんとかならないか考えて生まれました。


同時に他作品をしっかり読む事で、自己の今後の作品の向上にも繋がるとも思います。


それに埋もれている作品達に対してのPRにもなるのではないかと考えて、それぞれ目指す物があると思いますが、投稿している作者の方々に共感と敬意を表して・・・。


褒める作品、おこがましいですが改善点を指摘する作品あるとは思いますが、ただの馴れ合い読み合いレビューではなく、良い所も悪い所も含め素直な感想でお互いの向上になれたらいいなと思います。


よろしくお願いいたします。



●今回の読書作品


【作者】  LeeArgent 様

【作品名】 星の賢者と1等星 (カクヨム)

      


●今回の読書会参加者


加納友美:動物と話せる高校生。オールジャンルOK なりきりスキル発動によりどんな作品も対応可能。本編では様々な動物達と関わり、助けられる事で成長し見事獣医になる為の大学に合格。


セキセイインコのピッピ:コンプライアンス重視のインコ。解説役。

毛ガニの毛ガニッチ:クール便で生きたまま友美さんの家に来た毛ガニ。無機質でちょっと幼い。

エリマキトカゲのエリマキッチ:読書会初参加。友美さんが高校卒業後の上京前に、古き良き流行動物達を忘れないで欲しいと訴えてきた動物園に住むエリマキトカゲ。文学フリマ領布版にのみ登場。


急遽欠席:ゆっくり過ぎるイグアナのイグッチ




『あれ?今日イグッチ来るって聞いてたんだけど?』


私は事前にイグッチが参加すると聞いていました。

しかし部屋に見当たらない事に、スキル【キョトン顔のチンプンカン友美さん】を緊急発動して、インコのピッピに訪ねています。


『私もそう思ったんだけど、代役で・・・・』


鳥かごの中で、止まり木に止まっているピッピが片足で頭を掻きながら見ている視線に目をやると・・・。


『あれ?エリマキッチ?どうしたの?』


『ハハハ!今日はイグアナ君の代役なのだよ。でもこれにはちゃんと意味があるんだぞ!』


『そうね。この作品は星座とギリシャ神話をモチーフにした、今流行の転生・転移物ではない王道冒険ファンタジーなの。だから昔流行した襟巻のトカゲさんに来てもらったのよ』


『そう・・・なんだ・・』


『それと今回イグアナ君が欠席の理由だが、僕がコメント預かっている』


『え?そうなの?』


『ああ。なんでも、カメレオン座、とかげ座はあるのにイグアナ座がないのはどうしてか?どうせ私なんてカメレオンさんみたいに擬態が出来ないし、体に特徴ある物を持っているエリマキトカゲさんの劣化版なんだ。手足のついた明太子なんだ・・・とひどく落ち込んでいてな』


『・・・・・・』

(イグッチ・・・)


気づくとピッピは鳥かごの扉を勝手に開けて出てきています。


『まあイグアナさんの事は置いといて、私たちの作品の中で唯一13星座に入っているのは毛ガニさんね』


『友美ちゃん!星座って何?おいしいの?カニカニ!』


『・・・・・・』

(毛ガニッチ・・・相変わらずだね・・)


『それに星座にもなっていない私が、何故参加しているかは最後に説明するわね』


『うん。ところでピッピ13星座って言ってなかった?12星座の間違い?』


『はい?友美ちゃん、あなた何を言ってるの?』


『え?』


豹変したピッピは口を半開きにして怒りを露わにしています・・・。


『そもそも12星座と言うのは、太陽の通り道である黄道に重なっている星座の事よ。それで占いなどで使われていて、従来知られている12の星座の他に、実はへびつかい座も黄道に重なっている事が天文学的にも証明されているのよ。でもなぜ日本で一般的に知られているのは12なのかは、長くなるから自分で調べなさい』


『う、うん。わかった・・・』


『ちなみに、13番目のへびつかい座はヘビではないからヘビッチさんも今日は遠慮してもらったわ』


『そうなんだ』

(ヘビッチ怒ってるだろうな・・・今度会っても無視しなきゃ)



その後読書会が始まり、エリマキッチはがに股で直立して、襟巻を全開に広げて語り始めました。


『この作品はまさに古き良き王道冒険ファンタジーだと思ったぞ!』


『うん!そうだね!それに銀河鉄道とか主要登場人物が星の名前だから、すごくロマンティックで綺麗な世界観の作品だよね』


『そうなんだ。どことなく幻想的なんだ!それに色々な謎や物語の内容もちゃんと神話をモチーフにしているし、13の賢者一族達だけが使用できる、輝術と呼ばれる魔法の様な能力もその星座や神話をモチーフにしていてとてもワクワクしたぞ!』


『そうだね!女性なら絶対好きになる作品だと思うよ!』


『いや。女性だけじゃないと思うぞ。そもそも星座やギリシャ神話をモチーフとした漫画やアニメ作品は過去にも数多くあるんだ。まずは有名な聖闘士星矢、他にはドラマにもなったアリエスの乙女たち、少女マンガの十二宮でつかまえて、まひるの流れ星☆☆、絵本の星座のティンクルちゃん、日曜朝のライダーシリーズでフォーゼ、同じく日曜朝の戦う女の子アニメシリーズの中からスタートゥインクル、萌えアニメの恋する小惑星、18禁ゲームでは双子座のパラドクスなんてのもあったな』


『・・・・・』

(ごめん・・・ほとんどわからないよ・・・。てかあなた何で18禁ゲームなんて知ってるの?)


『つまり、星座やギリシャ神話の幻想的な世界は老若男女問わず昔から愛されているんだ』


『そうなんだ・・』


『そうね。襟巻のトカゲさんの言う通りね。この作品にも12星座のキャラたちが登場するから、ついつい自分の星座のキャラに感情移入出来るんじゃないかしらね』


『そうだねピッピ!そういう楽しみ方も出来る作品で印象に残るよね!』


『それに物語の内容だけど、私序盤の、主人公スピカちゃんの体質や義父のアルファルドさんとスピカちゃんの、幼なじみのアヴィオールに対しての対応をめぐる確執で、すでに物語に入り込んでしまったわ。そして冒険をして行く事になって暗い展開もあるんだけど、作品全体を通して不思議と暗い感じはしないの』


『そうだね!微笑ましい日常シーンもあったからかな?』


『そうね。それもあるけど、私この作品の一番はスピカちゃんの成長と言う事に視点を当てている物語だからと思うのよ。そういう意味で友美ちゃんの作品と似ているわね』


『う。うん・・・』

(いや・・確かにそうなんだけど、そもそもジャンルが違うし亀頭カメッチとか登場する下ネタ多いから比較するのは作者様に失礼じゃ・・)


『友美ちゃん!星書けたよ!カニカニ!』


毛ガニッチは突然テーブルの上のペンを持ち紙に【☆】を両手のハサミで器用に書いていました・・


『・・・・・・』

(すごいね毛ガニッチ・・・あなた今日セリフ少ないと思ってたら。ひそかにこんな事練習してたんだね・・・)


『おっと!よく見るとコメントに古き良き王道ファンタジーを意識していると書いてあるじゃないか?やっぱりそうだったか。やはり古き物は良いと言う事だな』


『うん!私もそれ後から見たんだけど、読んでてちゃんとそんな感じしたよ!でも別に古臭いとかそんなんじゃなくて新鮮でとっても面白かったよ!』


『そうなんだよ。それに物語、冒険の目的がしっかりと設定されていてそれを読者も認識、共感出来る。決して行き当たりばったり展開じゃないんだ。こう言う所も作風や世界観にぴったりマッチングしている。文章力含めて、この読書会で取り上げた作品の中でも、屈指の高いレベルでの完成度を誇る素晴らしい作品だと思う』


『うん!エリマキッチも気にいってくれて良かったよ!・・・・・って。あれピッピ?どうしたの?』


ふとピッピを見るとすでに籠の中に戻っていました。

そして止まり木に止まって何故かドヤ顔をしています。


『ピッピ?どうしたの?』


『何って、私の顔見て何か気づかないかしら?私が参加してる理由よ』


『え?・・・・全然わからないんだけど・・・』


『あなたSNS見てないの?好きで良く見てるって言ってたじゃないの!!』


『・・・・いや、見てはいるけど』


『とにかく作者さんのつぶやき見てみなさい!!怒るわよ!』


『あ、はい・・・・・・・みたけど・・・』


『はい?あなた本当に・・・』


ピッピは再び鳥かごをくちばしで器用に開けて出てきました。


そしてスマホの画面を見ながら途中で黙ってしまいました。


『た、たしかにかわいいドヤ顔のアイコンだったのよ!』


『痛っ!』


あのコンプライアンスと規則に厳しいピッピが突然理不尽に私の腕に噛みつき、再び鳥かごに戻り巣箱に引きこもってしまいました。


『そう言えば作者さん最近アイコン変更したんじゃんじゃないのか?』


『あ、たしかにそうかも・・・』


私は巣箱に引き籠るピッピをなだめる為に声をかけました。


『アイコンは変わっちゃったけど、かわいいインコ飼ってるみたいだから、インコ大好きなんじゃないの?恥ずかしがってないで出ておいでよ・・』


『うるさいわね!!!飼ってるのセキセイじゃないじゃない!ウロコインコとオキナインコじゃない!いいわよ!どうせ私なんかペットショップで安く売ってるんだから!もう寝るわよ!早く友美ちゃんもちゃんと歯を磨きなさいよ!』


『・・・・・・』


しかし1時間後、読書会も終わりピッピは機嫌を治して珍しく、私の肩に止まってベランダで一緒に星を見ていました。


『いよいよあなたも上京するんでしょ?しばしのお別れね』


『うん。でも大丈夫だよ!きっと獣医の資格とって戻るからさ』


『そうね。この作品のスピカちゃんも、きっと最後は幸せになれる気がするわ。もちろん友美もね』


『ピッピ・・・』


私はその後ピッピに特別に夜更かしを許可されて、30分ほどこの物語の銀河鉄道の光のレールを二人で想像しながら作品の感想をお話していました。


そして最後に手を空に掲げてつぶやきました。


(スピカちゃん・・・絶対幸せになってね。応援してるからね!私も東京で頑張るから・・)




作者 LeeArgent 様

今回はご了承有難うございました。


今回の作品へはこちらからどうぞ!

https://kakuyomu.jp/works/16816452221399572891 (カクヨム)








作家様各位

読ませて頂き、レビュー・感想物語を書かせて頂ける作品あればメッセージ下さい!

よろしくお願い致します!

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