第44話 【自主企画採用作品④】盲目娘の無双ライフを読んで大激論しちゃいました。前編
このレビュー作品は自作品のキャラ愛から来る自己満足な作品です。
自分の書いた作品が終わってキャラ達が埋もれてしまうのは寂しい・・そんな想いからなんとかならないか考えて生まれました。
同時に他作品をしっかり読む事で、自己の今後の作品の向上にも繋がるとも思います。
それに埋もれている作品達に対してのPRにもなるのではないかと考えて、それぞれ目指す物があると思いますが、投稿している作者の方々に共感と敬意を表して・・・。
褒める作品、おこがましいですが改善点を指摘する作品あるとは思いますが、ただの馴れ合い読み合いレビューではなく、良い所も悪い所も含め素直な感想でお互いの向上になれたらいいなと思います。
よろしくお願いいたします。
●今回の読書作品
【作者】 天羽 ロウ 様
【作品名】 盲目娘の無双ライフ(カクヨム・小説家になろう)
●今回の読書会参加者
加納友美:オールジャンルOK なりきりスキル発動によりどんな作品も対応可能。動物と話せる。
ハリモグラのサッチャーさん:動物界随一の頭脳を持つ天才ハリモグラ。本編では世界ランカー並の実力者の人間とのオセロ対決で神の一手を指しきれず絶命。
ムササビのムサッチ:飼い主がお笑い芸人のムササビ。自称その一番弟子。
デンキウナギの電気ッチ:アマゾン川で捕獲され日本の動物園にやってきたマイペースなデンキウナギ。目が見えない。放電による電磁波の様な影で物体を認識している。
(あー。今日まで試験で遅くなっちゃったよ・・・。ムサッチまたサッチャーさんにくだらない勝負挑んでないかな・・・)
ガチャ
『ごめんね。みんな・・・って、どうしたの?電気ッチ?その格好?』
水槽内の電気ッチの姿を見ると、純白の薄い布を長い全身に巻きつけていました。
『ビリビリ。その声は友美ちゃんね。ビリビリよくわからないけど飼育員さんにこの布を巻いてもらったのビリビリ。どんな布なのかしら?教えて頂戴ビリビリ』
『・・・・・なんか、まるでドレス着てる花嫁さんみたいだよ。コスプレみたい』
『そうなのねビリビり。なんでも人形師の高校生に作ってもらったらしいわ。ビリビリ』
『・・・・・・』
『ビリビリ。それと花嫁衣裳なら結婚式ね。ビリビリお祝いだから盛大に五等分・・じゃなかったわ、5万ボルトの電流を放電しちゃおうかしら?ビリビリ』
『・・・・・・』
(電気ッチ・・・・それじゃあ結婚式じゃなくて、死人が出てお葬式になっちゃうよ・・・)
『友美ちゃんが遅いから先に今回の作品途中まで読んでおいたわ』
『あ!サッチャーさん久し振りだね!』
死後の世界からこの読書会に来てくれたハリモグラのサッチャーさん。
タッパーに並々入った冷凍のアリをモシャモシャと摘みながら話しています・・・。
(相変わらずアリ大好きなんだね・・・)
『この作品は森で育った、生まれつき目の見えないマイペースな少女ノアさんの冒険活劇ね』
『う、うん。そうだね!サッチャーさん。実は昨日私も読んでおいたんだ!』
『とてもスカッとする程の無双っぷりのノアさんが、どことなく可愛らしいわね』
『うん!確かにそうだねユリアスさんと出会った時の自己紹介の一言、可愛かったね!』
『友美ちゃん!ユリアスさんだから百合明日ね!』
(ムサッチ・・・最近調子悪いの?全然面白くないよ・・・)
ムサッチは私とサッチャーさんの会話に割り込み、ドヤ顔でつまらないネタを披露しました。
そして更にムサッチの攻勢は続きます。
『この読書会久し振りだから、挨拶代わりに私の得意な小話でクイズ出すわね!』
『え?あ、うん・・・いいよ・・・』
『じゃあ問題!ある日A君は外で望遠鏡を覗いて天体観測をしていました!』
『うん』
『そして後ろから、木星帰りの宇宙飛行士でもあるA君の親戚の叔父さんが話しかけてきました』
『う、うん・・』
『しかしその叔父さんを見てA君は驚いています。そしてある一言を発しました。それは何でしょう?アハハのハ!』
『え?・・・(全然わからないよ・・・なんなの?)』
『ムササビさん。それは何の問題かしら?宇宙工学?人間心理学?』
サッチャーさんは相変わらず冷凍のアリをモグモグ食べながら、ムサッチ訪ねました。
『そんなのこの読書会用に考えた、笑い話の問題に決まってるじゃない!』
『あら。そう。なら答えは(え?もう、木星から帰って来たの?!)じゃない?ちなみに盲目ともう木星・・を文字ったダジャレね』
『・・・・・・』
(ムサッチ・・・・また絶句してる・・・)
以前もサッチャーさんに完全に論破されたムサッチ。
『一応説明するけど、まず今回の読書会の作品の主人公は盲目ね。問題が読書会用と言うのであるなら主人公の一番の特徴をネタにしている事は明白だわ。そして宇宙飛行士と言う職業を限定した設定。さらに広い宇宙の中でわざわざ木星と言う惑星を指定してる。そしてA君が驚いていると言う状況。なおかつお笑いの問題。そしてあなたの一発目の氷点下のダジャレ。ここまで思考が巡ればもう答えは決まってるわ』
『あ、相変わらずすごいね・・サッチャーさん』
『くだらないムササビは放っておいて続きを読みましょ』
『・・・・・・』
(ムサッチ・・・顔青いけど大丈夫?)
そして30分後。
『アハハハハ!!ノアさん本当は見えてるんじゃないの?人ごみを掻き分けることが出来たり、ギルドの受付の方向を認識出来てるじゃない!!アハハのハハハ!』
ムサッチは楽しそうに高笑いをしています。
そしてそんなムサッチにサッチャーさんは・・・・。
『脳天気なムササビさん。あなたこの作品の第一話読んだのかしら?気配の読み方を教わったってかいてあるじゃない。それに盲目の方と言うのは目が視えない分、他の器官が発達してるの知らないの?音・・・気配・・・雰囲気・・・空気・・・視る事以外の全ての感覚をフル活動させて色々な情報を得ているのよ』
『え?ちょっと・・・ハリモグラさん?私はそう言うつもりじゃ・・』
焦るムサッチ・・・。
(焦るムサッチなんて始めて見たよ・・・)
『それにこの作品は、主人公の無双をスカッとする程痛快に描いたとても楽しい作品だわ。それにスライムとの戦いの描写読んだ?ちゃんと戦闘描写の内容で主人公の特徴を補足描写してるじゃない!しっかり一文字一文字を読み解きなさい。あなたのドンヨリとした気分になってしまう絶対零度のギャグなんかと比べ物にならないわ』
『アワワワ・・・』
(すごい・・・ムサッチが世界の終わりみたいな顔してる・・これも始めて見たよ)
『ビリビリ。私も目が見えないけど、問題なく暮らしているわよ。放電してビリビリ影の様な物で色々な物を識別してるわよ。声でも誰だかわかるわビリビリ。ノアさんも同じ様に感じているんだと思うわよ。ビリビリ』
『・・・・・・・』
『まあ、とにかくムサッチも別に作品にケチを付けている訳じゃなんだから。ね!』
『友美ちゃん。この作品のタイトルをもう一度言ってみなさい』
『あ、はい。盲目娘の無双ライフ・・・だよね?』
(てか、なんで私まで怒られてるの?)
『そうね。この作品の一番のアピールポイントはハンデキャップを抱えてるけど、そんな事を微塵も感じさせないマイペースで可愛い主人公・・・そんなノアさんが無双するって所にあるのよ?最低限の情報だけで無駄な表現は極力削除しているし、物語の展開も速い。処女作らしく序盤は慎重に書いてる感じがするけど、とてもわかりやすいわ。中盤以降は伸び伸び執筆してる感じがするわ。おそらく登場人物達が作者さんの脳内で勝手にしゃべってくれてるんじゃないかしら?』
『そうねビリビリ。私は読めないから友美ちゃんに読み聞かせてもらったけど、友美ちゃんの読み方のビリビリ強弱がないから、ハリモグラさんに読んでもらいたかったわビリビリ』
(え?まさかの私への駄目出し?完全にとばっちりじゃない?)
そして世界の滅亡顔から復活したムサッチが言葉を挟みました。
『じゃあ!作者さんゆかりのとっておきの追加メンバー連れてくるから!!ハリモグラさんともう一回論戦よ!!』
『・・・・・・・』
(ムサッチ・・・やめなよ。これ以上ダメージ負ったら、あなたお笑い芸人キャラじゃなくなってただのムササビに成り下がるよ?)
ムサッチは捨て台詞を残し窓から飛び立って行きました・・・。
(え?前にも見たけど、あなた滑空じゃなくて普通にパタパタ飛べるの?)
呑気にムサッチの行動に突っ込みをいれていた私は、この後のお笑いの天才ムサッチと追加メンバーVS真の天才サッチャーさんの更なる大激論を知る由もありませんでした・・・。
続きます。
作者 天羽ロウ 様
今回はご了承有難うございました。
今回の作品へはこちらからどうぞ!
https://kakuyomu.jp/works/16817139558768470767 (カクヨム)
https://ncode.syosetu.com/n3497hv/ (小説家になろう)
作家様各位
読ませて頂き、レビュー・感想物語を書かせて頂ける作品あればメッセージ下さい!
よろしくお願い致します!
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