第41話 【総集編】診療内科の友美さんを読んで酷評されまくりました。後編

この作品で今まで色々な作品を読ませて頂きました。


感想レビュー物語を書いた全ての作品、本当に楽しく読ませて頂きました。


あまり改善点や酷評がないのでは?とご質問を頂きましたが仕方ありません。


だって自分は楽しく読ませて頂いたのだから・・・。


私も多いですが誤字脱字等もご愛嬌、各作家さんの執筆の様子が生で伝わってくる(例えば仕事の合間で急いで執筆したんだな・・とか、主婦の方であれば途中子供に声かけられたのかな?とか、学生さんであればテスト前なのに大丈夫?とか・・)それもひっくるめてネット小説なんだと個人的には思います。


面白い作品に誤字を見つけても、有償の書籍化となったら修正すればいいんじゃないの?とか軽く考えてしまうのは多分私の性格です。


改めて、ちょっとおふざけが過ぎるこの作品に快くご了承頂いた作家様、ありがとうございました。


今回はそんな皆様の作風を振り返って、友美さんが本編を書いて動物達に感想を求め酷評されると設定で、自作品を自分で酷評する感想レビュー物語です。


一応実際に頂いたありがたいご指摘も含まれます。


それは今まで色々な方々の作品を読んで、勉強になった事を取りまとめている意味もあります。


現在も読んでいる作品あり、まだ続けて行こうとは思いますが一度自分自身整理してみました。


もしよろしければ覗いて見て下さい。



後編です


●今回の読書作品


【作者】  pusuga

【作品名】 心療内科の友美さん ~私、動物専門なんです~

      


●今回の読書会参加者


加納友美:この作品の作者と言う設定。


友美さんの家で暮らしている動物たち

インコのピッピ:規律正しいインコ。解説役 

カメの亀頭カメッチ:下ネタばかりのカメ。解説役 

毛ガニの毛ガニッチ:食べ物に興味深々の、色々な芸が出来る毛ガニ。


後編から参加

元野ウサギのウサッチ:謝罪し続ける臆病なウサギ。

ハクビシンのハクビッチ:文学フリマ東京の書籍版のみに登場する、いい事探しが得意なポジティブなハクビシン。




ベランダの窓からノックする音が聞こえた為、私は恐る恐る窓を確認しました。


『あれ?ウサッチとハクビッチ?どうしたの?寒いでしょ?とにかく入って』


私は2匹を部屋に入れてあげました。

しかしその光景を遠い目で見ていたカメッチは・・・。


『ほらね。そう言う所よ。後編に引っ張っておいて、不人気な謝罪ウサギと馴染みのないハクビシンでしょ?それが駄目なのよ。読者ガッカリじゃない?』


『・・・・・・・』

(あのう・・・一応両名ともすでに目の前にいるんですけど・・・)


『そうですよね・・ごめんなさい・・三話連続でノコノコやって来て・・・。ウサギ焼きにして下さい・・ごめんなさい・・あ、耳はおいしくありませんので捨てて下さい・・・』


『耳?おいしそう!カニカニ』


『・・・・・・』

(毛ガニッチ・・・死者にムチ打っちゃ駄目でしょ。ハマグリあげないよ?)


『がっかりと言う事は、それだけ印象と記憶に残ると言う事だわ。これからネタにも使ってもらえるわ。ほら!いい事だわ!』


『・・・・・・』

(ハクビッチ・・・目の前での暴言でもポジティブに出来るんだね・・・)


『私とウサギさんも友美ちゃんの作品読んだわよ!』


『え?だれに聞いたの?』


カメッチはそのやりとりを聞いて頭、前足、後ろ足の全てのパーツを甲羅の中へ。


『カメッチ・・・あなた・・・』


『まず私から言うわね』


ハクビッチはテーブルの上に置いておいた麦茶を、勝手に両手で持ち飲みながら話し始めました。


『そうね。友美ちゃんの作品は橋本洋一様の作品の様にだんだんと、信長さんが溶け込んで影響力を与えて行く様な過程描写が足りないし優れてないわ。唐突に彼と手を繋いじゃったり、Hしちゃったり無茶苦茶だわ。ほら!とっても恥ずかしいわ!』


『・・・・・・』

(ハクビッチ・・・まさかの否定・・・しかも私の行動恥ずかしいって・・てか、あなたそう言うキャラじゃないでしょ?)


『ごめんなさい・・・私もいいですか?・・・』


『あ、うん。いいよ。遠慮しないでいいからね』


『ごめんなさい。単純に面白くないんです・・・。タカ536号機様の作品は会話のやりとりが面白かった。将来性のある魅力的なキャラもいて続きが読みたい面白さがありました。でも友美ちゃんの作品は・・・あ、ごめんなさい・・・』


『・・・・・・』

(なんか単純にって言うのが一番重いよ・・・)


『ふーっ。ちょっと休憩したら復活したわ』


カメッチは再び頭のみを甲羅から出して話し始めました。


『今二人の話しに出たけど、友美の作品は過程描写と言う意味では全然駄目。明日葉叶様の様にそこに至るまでの心情や経験の描写、それに優しい表現が皆無ね。どう言う気持ちで明日葉叶様の作品を読んでいたのかしら?』


『えっと・・・・』


『それに中途半端な国語力をひけらかしてるから、筆折作家No8様の様な知的な言葉遣いと多彩な表現力もないわ。あなた筆折作家No8様から直接ネタのヒント頂いたんでしょ?何をしてるの?』


『・・・・・・・』

(ちょっと・・・)


『更に言わせてもらうけど、万人受けするエンターテイメント性もない。四葉のF様の作品の様に始めてそのジャンルを見た人でも楽しめる様な執筆意識がないから、友美の成長物語なのに全く共感出来ないじゃない!ただ短文を羅列しているだけの様だわ。四葉のF様の様に読者を楽しませる事に注力した作品作りを心がけなさい!』


『あ、はい・・・』

(そんなに酷いかな私の小説って・・・きっと酷いんだよね)


更にカメッチは続けます。


『前半で毛ガニさんがトラベザリアで食べたいって言ってたわよね?』


『あ、うん。一応スルーしたけど・・・』


『その食堂が登場するゆるふわ様の作品の様に意図的に三人称の語りを長くして強調したり、印象的でセンスのあるネーミングもないわ。あなたが名前考えるのも面倒くさいから○○ッチって付けただけじゃない!物語なんだから、ゆるふわ様の様に、読者に印象深いもっとカッコいい名前にしたら?私なんて亀頭よ。カメの頭だからって理由で。・・鬼頭でしょ?いや亀頭よ。・・のやりとりも中学生読者が読んだらなんの事かわからなくて、お母さんに聞いてクレーム出たそうよ!』


『・・・・・・』

(ちょっと待って・・・その亀頭ってこだわったのはカメッチだよね?私が下ネタ的に暴走しないようにって、もっともらしい理由付けてさ・・・)


『友美ちゃんかわいそうだから私もいいかな?』


『あ、うん。大丈夫だよ・・ハクビッチ』


『カクヨムで活躍されて固定ファンの多い、北浦十五様の作品をいつも読んでるって言ってわよね?』


『あ、うん・・・。思い出したようについ読んじゃうよ』


『じゃあどうして北浦十五様の娯楽大衆作品の様な作品を目指さなかったの?一見コアな方向けの作品でありながら、実は多くの人に共感出来ると言う意外性を意識しなかったの?』


『いや・・・ほら、誰でもわかり易い表現を目指したんだけど・・・』


『友美ちゃんのあの幼稚な表現が大衆向け?馬鹿にしないで。さすがの私もいい事探せないわ』


『・・・・・・』

(本当にちょっと待って・・・あなたただのハクビシンに成り下がってない?文学フリマの未収録回から抹消するよ?)


『ごめんなさい・・・糀野アオ様の作品の様に一生懸命さや読者にひた向きさを訴える意識がない様に思えるわ・・・ごめんなさい・・・一応謝りますけど本当はガッカリしてます。ごめんなさい』


『・・・・・』

(なんかウサッチの意見が一番突き刺さるよ・・・)


『糀野アオ様は・・・他の方の応援もきっちりして、作品自体も王道のテーマの中でも独特な存在を放っているのに・・・友美ちゃんの作品は・・・ごめんなさい・・・』


『・・・・・』

(更に追い討ちとは・・・)


『ごめんなさいまだまだ言い足りないです・・・ごめんなさい』


『え?』


『秋雨千尋様の作品の様に、短い文字数の中で感情移入出来る表現手法を目の当たりにしながら、全く生かされてない気がします・・ごめんなさい、ごめんなさい・・・』


『・・・・・』

(ウサッチ・・・謝罪しながらどこまで追い詰めるの?悪意ありありだよね?)


そしてここまで沈黙を破っていたピッピの登場です。


『あとあなた三毛猫 未異美♪様に憧れてるって言ってたわよね?アドバイスも頂いたそうね?』


『あ、うん』


『じゃあその三毛猫 未異美♪様の作品の良い所を言ってみなさい』


『うん。えっと・・・場面転換の手法とか、魅力的なキャラとか、同じ時間軸で動いてる別の場面の表現力とか、あれだけの作品の数を作風がぶれずに書き上げてる所とか・・・・・かな?』


『そう。・・・でもあなたの作品にこれらが生かされてるかしら?一つの場面での出来事を幼稚っぽくしか羅列できない、魅力的なキャラもいない、場面転換も、翌日・・・だけとか、数時間後・・・だけとか、なんの説明もなく唐突じゃない?後半尻すぼみで、展開も速すぎたじゃない!少しは三毛猫 未異美♪様の爪の垢でも煎じて飲ませてもらったら?』


『いや、それは・・・・』

(いや、そんな事お願いしたら、三毛猫 未異美♪様、今後一切コメントしてもらえなくなるよ・・・それどころかフォロー外されて、完全にシカトされるじゃんか・・・)


『だったらアドバイスをしっかり受け止めなさいよ!今日名前挙げた作者さんの作品をもう一度最初から全部読み直して、自分自身に吸収しなさい。但しパクリは駄目よ。手法のいいとこ取りをするのよ!前半に出た七生様だって色々お世話になってるじゃないの!!楽しく読んだんでしょ!』


『あ、はい・・・』

(もう勘弁してくれないかな・・・ちゃんと今まで読んだ作家さん達は勉強になってるんだからさ)




『じゃあそろそろお開きにして、次回の読書会のvia様の作品でも読もうか?』


『そうね。ノベルアップの隠れた大人気作家さんの作品よね?』


カメッチも平静を取り戻し、いつもの体操をしています。



『は?あなた達何言ってるの?』


『え?』


『あなた大事な事忘れてない?あんまりふざけてると本気で怒るわよ?』


『な、なんの事?』

(ピッピ・・すでに目が怖いよ)


『あなた達私に内緒でまりんあくあ様の紹介で、れーちゃんとしーちゃんから球根貰ったでしょ?亀頭さんも、その時小学生の目の前でイッたんでしょ?忘れたとは言わせないわよ。しかも毛ガニさんも思念石に見立てたビー玉放り投げるなんて言う失礼な事したって聞いたわよ?』


『あ、それ・・・・』

(ピッピご指名なかったし、正直キャラブレであんまり人気ないもんね・・・)


『インコさん怖いよ!カニカニ!』


(すごい・・毛ガニッチが脅えてるなんて、ウチに来た時以来だよ・・・)


『だったら、まりんあくあ様の作品の様に物語としての卓越した構成力、決して破綻しない事前の入念な設定管理、そして可愛いしーちゃんとれーちゃんを生み出した発想力も見習うべきなんじゃないかしら?』


『あ、うん。それも本当にそう思うよ。作品を超えてわざわざ球根届けてくれたんだしね・・』


『インコさん。ちょっとおかんむりな様だけど、れーちゃん、しーちゃんもあなたに会えなくて実は残念そうに帰ったのよ?』


(え?そんな話してなかったけど?)


カメッチの言葉にピッピは動揺。


『あら?そ、そうなの?・・・あ、それは知らなかったけど・・・って、そんなのどうでもいいのよ!!!知らない!!』


ピッピはそれ以降巣箱から出て来なくなりました。


『カメッチ?いいのかな?』


『大丈夫よ。後でしーちゃん、れーちゃんには私から伝えておくから』


『あ、うん。わかった』



こうして私は今まで読んだ作品全てに再度敬意と尊敬の念を評して、安らかな眠りにつきました・・。




ご了承して頂いた作家様


改めてありがとうございました!!


これからも楽しい作品期待しています!

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