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きらりは真剣に三つ葉の話を聞いている。
「私はきらりちゃんのこと、大好きだよ。すごく好き。まだ少しの時間しか私たちは共有することができていないけど、こんなに少ししかお話をしていなくても、私はもうきらりちゃんのことが好きになっている。
できれば友達になりたいと思っているし、連絡先を交換して、これからも、こんな風にどこかに二人でお出かけをして、デートをしてさ、もっと、もっといろんなことを話したいと思っている。とても楽しい思い出をいっぱい作りたいって、そう思ってる。心から、思ってる」
「はい。私もそう思っています。三つ葉さんとお友達になりたいって、これからもこうして、三つ葉さんと一緒にいたいって、思ってます」
きらりはいう。
「……でもね、それはできない。それはきっと『あまりいいことではない』って、そんな風に思うんだ。私はね」
木の椅子の背もたれにもたれかかりながら三つ葉は言った。
「それはあまりいいことではない」
と真剣な顔をしたままできらりは言った。
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