第2話
さていつも通り学校に来たわけだが、靴箱に飛来さんが居るように見えるのは俺だけなのだろうか。
見た目からして結構カーストは上の方だから関わらないようにしようと思ったのになんでそこでずっと立ってるのかな?
「よし、今日は休むか。一旦家に帰って氷上さんを呼んで買い物にでも行くか。よしそうし、、、」
「あ、おーい橘くん!」
嘘だろおい。
なんでバレるんだよ。
ここは無視して帰るしかないか。
「あれー?橘くん帰るの?」
うわ、手掴んできたって。
これがカースト上位のコミュ力。
飛来 神楽恐るべし。
「そ、そうなんだ、ちょっと気分が悪くて」
「そうなの?でもせっかく学校まで来たんだから保健室で休んでいったら?」
そういって飛来さんは俺の腕を掴んだまま保健室まで歩いていく。
それはヤバいって!
「あ、気分良くなってきたからそのまま教室行くわ!じゃあねー」
「え、ちょっとまってよ!」
俺は飛来さん手を振りほどき教室まで走っていく。
飛来さんの言葉を聞かずに。
◇◇◇
「よし、まいたか」
半ば息切れしながら俺は自分の席に座り寝たフリをする。
少しすると俺の方に向かってくるように誰かの足音が聞こえてくる。
「あれ、寝ちゃってる。やっぱり気分悪かったんだ」
嘘だろーーーー!?
同じクラスだったのかよ!
ヤバい絶対に寝てないことがバレたら死ぬ。
俺の平和な陰キャ生活に幕が下りる。
それだけはヤバい!
「おーいお前ら座れ」
そんな事を考えていると担任の先生が来た。
グッチョブ!
「今日は転校生が来てるから」
まじかよ、陽キャじゃないことを願う。
もし陽キャだったら俺の生存確率が下がる!
「お前ら絶対騒ぐなよ?超有名人だからな。んじゃ入ってくれ」
有名人=死
はい終わりでーす。
「心見 雛(こころみ ひな)です。よろしく。一応そこにいる橘と同じ事務所のモデルやってます」
おいおいおいおい待ってくれよ?
冗談だろ、なんで心見が転校してくるんだよ!?
しかも俺陰キャで通してるのに!
「心見さん流石に冗談きついっすよ!あんな陰キャがモデルなわけないじゃないですか。確かに名前は同じモデルが居るけど、あんなやつが。なぁみんな」
一人の生徒がそう言う。
そうだその意気!どんどん言ってくれ!
「は?何いってんの殺すよ?」
怖い怖い怖いって!
心見がそう言うと教室が静まり返る。
そりゃそうなるよな。
「あ、ごめんなさい。口が悪くなった」
とりあえず
「先生俺気分悪いので帰ります」
逃げるしかない!
「ん?逃さないよ?」
身分を隠している俺が空腹のせいで家の前でぶっ倒れていた同級生の女子に昨日の余り物をあげたら懐かれて求婚されました さらさらじゅぶこ @ahoy
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