第39話

 薬術を魔法薬に変更しました。

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「きゃん!きゃん!」


 錬金術の説明を聞いた帰り道、テンは飛行魔法を使っている。ふわふわの毛が風になびいている。気持ちよさそうだ。


「ただいま」

「おかえり」


 今日もお母さんだけだ。お父さんとおじさんはダンジョンへ行っているのだろう。


「リア、アル、わたしお昼から出かけてくるから、あなたたち訓練するなら飛行訓練場にでも行ったら?」

「飛行訓練場?」


 そんなのあったかな?わたしが首を傾げている横で、アルが地図を広げて見ている。


「あ!あった!こんなのあるんだ。」

「そうなんだ。アル、行く?」

「おう。行こうぜ。」


 私たちはお昼ご飯を食べた後、飛行訓練場へ行くことにした。

 飛行訓練場は魔法使いの里の東にあるらしい。



 飛行訓練場に向かうと、自己飛行訓練場と騎乗訓練場が初心者用と訓練場が何箇所か用意されている。奥の方には空上競技場というのもあった。


「アル、競技場だって」

「へー、どんな競技があるんだろう。」

「きゃん!」

「え、テン出たいの?」

「テンが出れるやつあるといいな。」

「きゃん!」


 わたしはテンをふわふわと撫でる。


「帰りに見て帰ろうぜ!」

「うん!」

「きゃん!」


 私たちは昨日飛行魔法を手に入れたところなので、自己飛行訓練場の初心者用へ向かう。

 さすがに魔法使いの里には初心者はいないみたいで、私たちだけだった。


「あ、柔らかい。」

「ほんとだ。これなら落ちても大丈夫だな。」

「そうだね。」


 飛行訓練場の地面は柔らかくふかふかで、落ちても怪我しないようになっている。


「風!飛!」

「きゃん!きゃん!」


 私たちは飛行魔法を唱えて飛び始める。


 真っ直ぐに高さを保って飛ぶのは意外と難しくすぐにグラグラとしてしまう。地面が柔らかいとはいえ、落ちそうになったら無理せずに下降するようにした。


 私たちの中で一番うまいのはテンだ。

 私とアルはまだゆっくりとしか飛べないが、テンはスイスイと行ったり来たりしている。風属性ってことが大きいのかな?

 たまに尻尾を振り振り回してバランスを取っている。


 テンに負けてられない!頑張ろう!


 私は気合を入れて訓練をすることにした。








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