第24話

 それから私は週に3回は5人と1匹で、週末のどちらかは3人と1匹でダンジョンに通った。週末はお弁当を持ち込み一日中ダンジョンで過ごす。ユラとマヤも誘ったが、わたしたちほどの体力はないからと断られた。



 2週間ほど通うと、私のレベルは50を超え、3人ともランクはDになった。

 ダンジョンも20階まで行けた。


「次から、20階にスキップできるね。」


 ダンジョンにはエレベーターがついており、10階ごとにしか止まらない。


「ああ。Dランクにもなったし、魔法使いの里にもいけるな。」

 アルが言った。


「2人はなんでそんなに体力があるの?」

 レオンが訪ねる。


「体力あるかなー?」

「昔から走ったり剣術の訓練したり、いろいろさせられてるからかな?」

「あ、それはあるかも。」

「リア昔はすぐレンの上に乗ってサボるんだぜ。」

「だってお父さんたち走らせすぎでしょ。」

 あはは

 と笑った。


「2人はいつから一緒にいるの?」

「いつ?」

「いつだろ?気付いたらいるよな。」

「うん。昔、旅してた時も一緒だったもんね。」

「今の家も、元々は一つの土地だしな。」

「うん。」


 広い庭のある家を借りて、庭に魔道具の家を置いたのだ。


「そうなんだ。いいね。そういうの。」

「んー、まあ、誰かいるから寂しくはないよね。」

「過保護だけどな。」

「まあね。」


「テンはいつから?」

「私が8歳の時だよ。」「きゃん」


 テンが僕の話?とでも言うようにふわふわ毛をなびかせて参加する。


「運命の出会いだよねー。」

「きゃん」


 わたしはテンの毛をわしゃわしゃする。ふわふわで気持ちいい。


「へえ。そっか。ぼ…なんでもない。そろそろ後半戦行こうか。」

「おう。」「うん。」「きゃん」


 レオンどうしたんだろう?元気がないな。お父さんに会いたいのかな。そろそろお迎えくるはずなんだけどなあ。



 後半もたくさんのモンスターを倒し、素材を集める。20階の奥にはエリアボスがいるので、今日はやめておこうと帰ることにした。エレベーターで1階まで降りる。

 改札を出て、素材を売ってダンジョン横のハンバーガー屋さんに寄った。


 ハンバーガーとサラダを頼む。サラダはテンのおやつだ。

「はい。テン」


 わたしはレタスをちぎってテンにあげる。


「きゃん」


 テンは嬉しそうに食べる。


 ハンバーガーを食べながら、テンに野菜をあげ、アルとレオンと話す。

 ボスの情報を集めて、倒す方法を考えなければいけない。ボスまでは無理して倒さなくてもいいので、もう少しレベルを上げてから挑んでもいい。やっぱり回復役なしではきつい。

 ということになった。


「リアのおばさんって回復魔法使えるの?」

「うーん。お母さんよりお父さんの方が得意かも?」

「そうだな。おばさん、ドカンってぶっ放す方が好きだもんな。」

「うん。今度お父さんが空いてる日に来てもらおう。」

「そうだな。回復専門で。」


 ボスを倒すのは自力で倒してみたいのだ。

 そして、充分休憩した私たちは帰ることにした。




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