第20話

 二階に上がる。ここも洞窟の中のようだ。また、大きなホールの奥の方に階段がある。

 この階にいるのは、スライムと虫系モンスターたちだ。


「じゃあ、奥の階段に30分後で。最低20匹は倒すように。」

「はい。」


「テン!行こ!」

「きゃん」


 テンが毛をなびかせてついてくる。そろそろふわふわしたい。あとで抱っこしよう。


 最初にスライムが集まっているところに行く。

 あ、10匹以上いたみたいだ。私たちに気付いたスライムが集まりだす。


「テン!ライ!」

「きゃん!」

エン!」

 二段連携攻撃だ。どうだ?まだ足りないようだ。


「テン!雷!」

「きゃん!」


 あ、倒せたようだ。また青色の石を落とした。

 この階のモンスターは1階より手間がかかるかもしれない。


 次はバッタみたいな大きなモンスターが3体いる。


「テン!フウ!」

「きゃん!」

「えい!」

 水魔法を打ってみる。まだみたいだ。手の釜を持ち上げてこっちに来ようとするが、向こうの攻撃距離範囲にはまだ入っていない。

「テン!風!」

「きゃん!」

エン!」


 あ、やりすぎた。風と炎は混ぜると炎の竜巻になってきけんなんだった。水魔法をかけておく。

 緑色の板が落ちていた。順調だ。それをまたリュックに入れ歩き出す。一匹でいるスライムは、剣かテンの爪で一発だ。


「ふんふふん♪」「きゃんきゃきゃん♪」

 私たちはモンスターを倒すのを楽しむ。


 蜂みたいなモンスターが5匹いる。

「テン!風!」

「きゃん!」

ヒョウ!」

 氷と風の刃は蜂たちに向かっていく。


「キャシャー!」

 蜂が針を飛ばしてきた。遠距離攻撃できるの!?


「きゃん!」

 と言って、テンが大きくなり水の盾を作った。


「炎!」

「きゃん!」

 テンが風を唱えたようだ。炎の竜巻が蜂たちを焼き尽くす。


「テンー!!ありがとう!助かったよー!」

「きゃん」


 テンに抱き着くとテンが私の顔を舐める。油断しちゃダメだね。気を引き締めていかなきゃ。炎のあとを見ると、琥珀色の針が落ちていた。それをまたリュックに入れ、歩く。テンもまた小さく戻っていた。




 集合場所に向かう。

「そろそろ休憩しようか。」

 とお父さんが言うので、リュックからシートを出し、お茶とおやつも出す。

 お父さんがその間、周りのモンスターを退治してくれる。


「結構疲れたね。」

「うん。」


「レン!ヒョウ!」

「ウォン!」


 たくさんの氷の矢が飛びだし、周りにたくさんいたモンスターが全滅した。


「・・・・・・・え?」


 マヤとユラとレオンがポカンとしている。


「どうしたの?」

「レン、すごいね・・・。」

「うん。レンは強いんだよ。」


 モンスターたちが落とした素材を集めるのが大変そうだ。集め終わってお父さんがシートに座る。


「これでしばらく安全だ。」

「うん。」


 ゆっくり休憩をした後、今日は一日目なので引き返す。帰りもすこしずつ倒していった。




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