第7話

「ただいま」

 

ご飯を作ってるお父さんの代わりにレンが出てきた。おかえりと言っているのがわかる。

 レンの首に抱きつくといつも通りふかふかで気持ちがいい。レンが首をぶんっと振って背中に乗せてくれた。甘えたい気分なのがわかったみたいだ。

 レンの背中に乗ったままお父さんのところへ行く。


「お父さん、お話終わったよ。」

「そっか。明日また、ウィリアムとも一緒に話そうな。」

「うん。」


ウィリアムはアルのお父さんの名前だ。


「ねえ、今日お母さんは?ぽぽまで連れてどこ行ったの?」

「ん?お母さん今日から1週間王都に出張だって。聞いてないか?」


 ん?そんなことも言っていたような…

 母は在宅で仕事をしているが、時々王都に出張に行く。今日からだったのか。


「アルと、レオナルドくん?をご飯に誘ってきてくれる?」

「うん。わかった。」


 わたしはレンに乗ったまま隣の家に向かった。


「アル!レオナルドさん、晩御飯どうぞって。」

「ありがとう。って、え?」


 振り返ったレオナルドさんは私を見て固まった。レオナルドの髪の毛は茶色になっている。変装かな?


「ん?」

「君はその歳で2匹目の魔物がいるの?」

「え?この子?この子はレン。お父さんの魔物だよ。」

「え?あ、そうなんだ…」

 

なんか変なのかな?領主様のところには魔物つかいいないのかな?


「あ、あと、レオンって呼んでくれる?」


 不思議な気分の私にレオナルドさんが行った。


「じゃあ、レオン行こうぜ。おじさんのご飯うまいから」

「そうなんだ!楽しみだ。」


 3人連れ立って、私の家の台所へ戻った。今日もおいしそうだ。


「こんばんは。」

「こんばんは。レオナルド君だったかな?」

「はい。レオンと呼んでください。よろしくお願います。」

「こちらこそ、よろしく。いっぱい食べてくれよ。」

「はい。いただきます。」


 レオナルドさんとお父さんが挨拶をしている間に、私はテンのご飯の準備をする。


「お父さん、レンのご飯は?」

「そこにあるよ。頼めるかい?」

「オッケー」


「レン!テン!ごはんだよ。」

 

差がつかないように、置いてから二匹を呼ぶ。

 レンは歩いて、テンは一目散に走って、食べに来た。


「さあ、めしあがれ」

「いただきます。」


私たちは食卓を囲みご飯を食べた。


お風呂に入り、テンを洗浄魔法で洗う。私たちはいつも一緒に寝るのだで清潔でいてもらいたい。テンを連れて自分の部屋に行く。


部屋に行くと、ユラから風魔法の通信が届いた。


「冒険者クラブに入ろう」


治癒魔法クラブを修了してからのつもりだったが、それもいいかもしれない。





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