中編☆ 無関心は、いままでの~高校生として

 

 いましか、書けない物語って何なんでしょうか。私は、ただ純粋に、疑問として、ずっとその思いを抱えています。


 問いが氷解することはなかったのですが、居場所を見つけられました。それがここ、カクヨムです。

 カクヨムをおすすめするエッセイではなく、これは、たんに、書き手として感じたことです。


 カクヨムでは、小説家になれなくても良い。面白かったらハートで応援。感想が書けたら、書く。アカウントを、フォローして、ときにはフォローされて。

 小説家になろうは、私にとって高く高くにそびえる、そんなサイトでした。書籍化作家さんはアニメ化も数多く、ランキングは面白く、ずっと眺めていました。


 あのとき、私は、書くことを辞めました。

 書くことは、アカウントを通して認められても。ランキングに乗ったり、活発に交流したり……そういうことをする元気は、とっくにありませんでした。


 私は、これを、私の中の無関心さが、起こしたことだと思います。


 小説家になろうでは、諦め悪く、何度もサイトを訪れ、ときにはパスワードを忘れ、慌ててアカウントを作り直したり。ポイントがもらえて嬉しかった。たとえ、ひとりでも。10ポイントもらえました。

 カクヨムでも、長い間、読むだけだったり書くだけだったりを、なんとなくしていました。アカウントをフォローすることも楽しいと気付きました。

 カクヨムでは、応援のハートをいただきました。


 私は、応援の方が嬉しかった。


 でも、いまはハートもポイントも欲しいし、それが評価でなくて、もっと単純な、「面白い!」を教えてくれる指標になったのが、とても嬉しいです。


 でも、それがなぜなのかわかりませんでした。私は、認めたくありませんでした。これは、趣味だから。そう言い聞かせて、連載作品を停滞させて。

 好きな作品です。自分で、考えて、アドバイスを頼んで、なんとか書いて。それなのに、続きが書けない。


 ふと思いました。私は、べつに、小説を書かなくて良かったと。


 だれかに反応をもらえるのが嬉しいなら、もう、SNSを利用すれば良かった。でも、どうせ何かをするなら、小説をつくりたかった。


 何より、たとえ、拙くて。推敲が上手くいかなくて。それでも読んでください、お願いしますと。言えたことは、幸せです。

 そういう、居場所が、ネットにはありました。



 私の中の無関心さは、何も教えてくれない、かたまりです。油汚れのようです。私は、無関心だと、私に対して無関心だと思わなかった。



 「彼の自由に関する研究」は、自由になるため。それを軸に、漫画としての表現技法を駆使して、展開されていく作品です。

 コマを分ける線が、ひどくはっきりしていました。小さなコマが多いと感じました。

 そのコマたちは、むしろ、小さいから。私は、ずっと、自由を求める人物に、焦点を当てて物語を追いました。



 ジャンプ+の、読み切りでは。ブックマークというもので、感想が書き込めるそうなのです。読み切り作品の、「思いっきりかいた」という雰囲気が好きで、ずっと感想を書きたかった。


 でも、面白いなんて、今さら言えなかったです。私は、書き手として、もう……漫画なんて、読みたくなかった。

 とりあえずさっと読んで、ちょっとでも、素直に面白いと思えたらよかった。

 

 でも、読み切りに載るくらい、練られた作品ばかりです。私は……未熟な書き手として、朧気ながら、嫉妬しました。面白さより先に、羨みました。


 ネットに置かれた作品は、いつも在るのに。たまたまその日載った、作品が、ずっと残してきた作品より、面白いの、って感じました。


 面白かったです。ふつうに、比べても比べなくても面白かったです。


 そうやって、ひとり疲れて。助けてと言うほど、自分が何に対して、何を助けて欲しいのかわからなかった。


 無関心は、私の中にあり、私の書く姿勢そのものです。悪い意味でも、良い意味でもなく、関心が持てなかった。

 持とうとすると、悲しくてしかたがなくて、ただ、だれか読んでくださいという気持ちでいっぱいになりました。


 ひとりで、読むだけでもできることはあると。色んな方に、色んなことばで、私は教えていただいたり、学んできました。


 無関心なだけでも、行動はできるのかもしれません。……私は、作品だけを大切にしたくて、そのためにがんばっていた時期もあります。

 でも、私のなかで育った、私への無関心さは、むしろ疲れさせるのです。何かをすることを、疲れさせてしまうのです。

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