この話必要?
「よーし!決めた!お前は今から性別不明だ!」
「桜です……」
もう会うことはないと思うし大丈夫だろ?なんて思いながらもう少しだけクーラーを堪能できる作戦を考える。
「行きましょう……そう言えばお名前聞いてませんでしたね」
やっと来ました俺の名前が開示されます。三話でやっと名前って……ラノベなら読者どっか行っちゃうぞ。
「
「早く行きましょう形君」
まさかの下呼びか、少しびっくりしてしまった自分にびっくりした。いや、それより俺の名前ボケフル無視?
職員室のドアを開け、冷気と共に部屋を出る。とりあえず学年の棟ぐらいは案内するか。
なんて思いながら無言で案内するのはアレかと思い適当に質問をする。
「そう言えば性別不明って学年も不明だね」
「そうですね。私は2年です」
うん……タメ口聞いた俺がバカだった。なんと歳上だったのだ。お年寄りには気を使わないといけないね。
「マジすいません。同い年だと思ってました。本当に申し訳ない。性別不明先輩と呼ばせていただきます」
「性別不明でいいよ」
そう言って笑ってくれたが、先輩に性別不明なんてあだ名をつけた暁にはハムみたいに括られた後ベーコンみたいにスライスされて、真っ赤な雨が降るだろう。あだ名の代償デカ過ぎだろ。
「えーっと……こっち側が一年校舎。反対側が2年校舎。三年校舎は1年と二年校舎の3階だ」
「急にマジになるんだね」
そりゃそうでしょ。先輩なんだから。後鬼山にも怒られるし。
「そういえば1年だったらもう1人転入生いたよ」
これは完全なラブコメ展開来ましたね。流石に3話目にして3人目の女性は流石に多すぎる。何が言いたいか。要するにジャムおばさんも転入生ということだ。流石、名探偵コウナン参上!
「そうか、ちなみに向こうが体育館。で、職員室棟に理科室とか家庭科室とかある」
「部室は?」
「俺部活入ってないから知らないんですよ」
「なんでコイツに案内頼んだんだ鬼山」
急な男ボイスにびっくりするぐらいびっくりした。両方の性の声を出せる人をなんと呼ぶのだったか忘れた。
カーンコーンカーンコーン––––
チャイムが鳴り響く。
「職員室の戻り方わかる?」
「うん」
「じゃあ俺こっちだから。バイバーイ」
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