1話〜元気にしていますか?〜
「ん〜!!もう朝かぁ〜!」
身体を起こし背伸びをした。
最近は日が出る時間がはやくなった。
私は敷布団を片付け、台所に向かった。
私の名前は
家で農家を営んでいる。
「今日は昨日取れた大根で味噌汁を作って、
お隣さんからもらった魚を焼こう!!えっと、お米洗わなきゃ……!」
私はお米を器に移し蛇口をひねって水を出しお米を洗った。
私の母は私が生まれて3年後に亡くなった。
正直母のことは覚えてない。だけど父が頑張って私を育ててくれたおかげで今の自分がいる。
私達が住んでいるのは秋の国。ここはとても田舎で水は川に汲みにいかないと行けないし、火起こしだって大変だ。
だけど私はそんな田舎暮らしが大好きだ。
「ん〜いい匂いだ!おはよう!茶々!」
「おはようございます。父上。」
父
身分が高く正直この家は裕福だ。だけど私が農業をしたいとお願いしたところ父上が秋の国の王様に許可をもらい農業を営むことができた。
「父上〜!もうすぐできるのでこれ持っててください!」
「御意!なんつってー!」
父上はよく冗談を言う。
食卓に品を並べ。2人で手を合わせご飯を食べた。
「茶々!この味噌汁!美味いぞ!」
「父上今日の仕事はなんですか??」
「今日は秋の国の鬼の王様のところに行かないと行けないんだよー」
と泣きながら私に抱きつく父上。ということは三大武士の父上と
「鬼の王……」
「ん?茶々なにか言ったか?」
「いえ、父上大根が嫌いだからって残してはいけません。」
「いやだー!父上食べたくなぁい!」
これが我が家の日常だ。
「ふー!今日もいっぱい収穫できた!」
にんじん、ねぎ、だいこん、かぶ、かぼちゃ、れんこん、いも、なすを育てていて時々お隣さんと物々交換する。
野菜がたくさんとれて今日もいい日になる!
「おー!今日もいっぱいとれてるな!」
「
木に登って高いところから声をかけているこの方は秋の国王子
「今日も茶々殿のご飯食べていってよいかー?」
「いいですよー」
飛雅様は木から下り私に抱きついてきた。
「やった!!俺も手伝うから!」
「ダメですよ。王子に万が一傷を負わせたら私が責任を問われますから。」
「もー!!茶々のあんぽんたん!!」
「あなた本当にこの国の王子ですよね……?」
こんな楽しい生活が続くといいな。
チリリン。
私はとっさに後ろを振り向いた。
「茶々?どうした?」
「いえ、なにも……」
なんでだろ。あの音どこか懐かしくて愛おしいとも思える。
私なにか忘れているのかな?
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