結末

 ガンヤペプヌトリン────


 廃棄物、いわゆるゴミは全て魔法によってミニチュアに変わった。この国のゴミだけではない。他の国のゴミも高値で買い取って利益を上げた。この国はゴミが増えてもミニチュアになるので、いくらあったとしても問題ない。


 原発だろうがミニチュアにすれば怖くない。例え巨大な新幹線だろうと簡単に廃棄できる。毒だろうか無問題。


 ゴミの山がミニチュアの中に広がっていく。更地の世界はいつしかゴミの世界へと染まっていった。


 その一方で、富を持ったこの国は豪遊の国と成した。ここから十年は幸せに満ちた世界が広がっていたのだった。



────────



 元建築会社の男はゆったりと空を見上げていた。その男は20年前にミニチュアのシステムを発見し、発見の第一人者の1人として巨額の富を築いていた。


 最近、大巨人がこの世界を荒らしにきている。そんな話題が世間では持ち切りだった。空を突っ切る程の人間の足が現れたのだ。


「ごめんよ。貰うなぁ────」


 大巨人の声がこの世界全体にこだまする。

 大巨人の手が現れて、家を一軒、掴んでは、無理やりちぎり、持って行ってしまった。


 どこか懐かしい気持ちになる。

 何故だろう────

 なんでこんな気持ちになるのだろう。


 あぁ、そうだ。今の俺は歳で声が萎んでしまったが……。


 この大巨人の声────


 昔の俺の声そのものだ────

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魔法のミニチュアランド~「このミニチュアの様々なモノを取り出せば、現実世界に実物大のそのモノが現れるゾイ!!」~ ふるなる @nal198

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