第24話:愚者は踊る(判定前) ※父親視点
聖女が生まれていた、だと?
しかも、現在は成人くらいとか……。
間違い無い!うちのイザベラかアモローサだな!
イザベラのあの頭脳は、神の加護と言われても納得だ。
いや、でも、アモローサの美しさも、天使のようだ。
もしや、二人共が神の愛し子である聖女なのでは?
うちの領地は、水害や盗賊など他の領地より格段に少ない。
聖女は居るだけで、その土地を富ませるというからな!
侯爵家から、聖女判定式用にカーリーのドレスを一緒に注文すると連絡が来た。
地味でなんの取り柄も無いカーリーになんてドレスを新調するつもりは無かったのだが、とんだ散財だ。
しかし、カーリーが公爵家や侯爵家と繋がりを持つとは思わなかったな。
前にイザベラが「マーガレット様とアイリス様に、カーリーが纏わりついて迷惑を掛けていて恥ずかしい」と言っていた。
夜会で丁度二人の両親が一緒に居たので挨拶がてら謝った事がある。
「誰にその話を?」
そう問われたので、「長女のイザベラがお二人の事をとても気にかけておりまして」と言ったら、笑顔で「それはどうも」とお礼を言われた。
もしやこの件が切っ掛けで、カーリーはイザベラの妹だから気にかけてもらえたのでは?
それならカーリーでなく、直接イザベラと仲良くしてくれれば良いものを。
やはり学年が違ったので、難しかったのだろう。
可哀想にイザベラは、同い年に侯爵家や公爵家の子供が居ないのだ。
侯爵令嬢と公爵令嬢が成人する今年から、イザベラの本当の社交が始まるはずだったが……。
聖女なら、社交もいらないな。
侯爵家も公爵家も、もう関係無い。
イザベラとアモローサの二人が聖女の可能性もある。
イザベラの聖女は確実だろう。
イザベラの周りには、いつでも人が居る。
人をひきつけ、心酔させる、その力こそ聖女である
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