大義名分

色彩、文面、表現は過激

構図やデザインは大胆不敵に

しなやかなバレエ滑らかな歌声のように

体現は繊細

それでいて文体は感情豊かかつ伸びやか

表情は無機質ながら学問には夢中

旅は感傷 食は歓喜 金は憂い 日常は虚無

音楽は海かまるで胎内の響き

自然は幽玄 宇宙は母

生は美であり死は愛である。


胡散臭え詩…いや、ポエムなのかと疑いたくなる。こんな文字の羅列に躍らされた人生…紙面に文字と時間を削り、嘘か本当か定かではない記事を幾度となく刷る。その為には足で情報を稼ぐ。古びた手帳にデマでも何でも書き散らした。人伝に聞いた話だ…結局当てになんてなりゃしねえ。それでも書く奴がいりゃあ買う奴もいる。体裁で読む奴、面白半分に信じる奴、真偽を問答する前に端から信じちゃいない奴。

俺にはその全てが解らず仕舞い。

作家先生の言うことにゃ耳を塞ぎマスターの苦言には体で耳を傾けてはやるが、些か本能と直感で行動するタイプの俺には理解不能だった。


この仕事場の窓から窓…

全部が『虚像』で埋め尽くされる迄は。

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