第10話

うちの弟は恋をしている。男の子に。はっきり言う。


       その間に入りたい


いや、わかっている。理解している。だが、禁忌は犯すものだと聞いた気がする。知らんけど。

 しかし、弟なのだよ。問題は。片方は見目麗しい男の娘。しかし、片方は自分の血のつながった、何なら生まれた瞬間までこの目で見ている弟の隙間に身をうずめろと? (ヾノ・∀・`)ムリムリ

 少し年の離れたお姉さんとして、この身を磨いてきた。見た目にはかなり自信がある。そこそこ。多分。きっと。だから、きっと要ちゃんは……どうなんだろ。でもそこら辺の高校生ならイチコロよ。きっと、多分。

 でもきっと要ちゃんは男の子が好きなんだろうな。私よりかわいいし。あれでおちんちん付いてるのってバグだよね。


「ねぇ~姉ちゃん。ちょっといい?」

私の妄想を妨げるのはいつもこいつだ。

「なんだ~」

隣の部屋まで這ってゆく

「姉ちゃん。海に行くならどっち?」

「要ちゃんと行くの?」

「いや二人じゃないけどね」

「はぁ~男見せたんだと思ったら。流れか」

「ぐぬぬ」

まぁでも可愛い弟でもあるし。協力してやるか。

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