糾弾

いびり

刑務官から

紙に名前を書いて下さいと言われた

「 利用人数のみでも書けば看守は納得します」

「刑務官さんが納得しないという事ですね」

「荷物が多い」

「今は人が少ないから問題ありません」

「これから人が多く来る事が予想される」

「心配する程は来ないわよ」

囚人達は

その時その時いられる場所に散らばり活動する

「それは様子を見て」

誰が何を思って動いてるか

その気持ちを刑務官が推測で述べる

「人が多い時あたしはその場に行きません」

いつも利用してるが書類の項目を全て埋める人達は

ほぼいない

刑務官が個人的に気に食わない相手に難癖つけに来たのだろう

ひと通り説明を聴いて諦めた刑務官は踵を返し

他の若い女囚の背後に立って突然

「名前を書いてね」と発した

女囚は後退りするも

名前を書きに行って記したら席に戻る

その女囚も紙に名前を書かずに座ってた

普段は書く人達は書いてから活動する

紙に書く活動時間も間違ってても嘘でも良いというのが看守の見解だ

気分が悪かったのか若い女囚は短時間で抜けた