第18話 侠客
帝都センタリオから近い場所にあるグァヴィの町……
別名 光と影の町と呼ばれ、帝都の混乱を避け移り住んだ商人や職人達により作られ多くの民に支えられた町ではあるが、それらを食い物にしようと
「女傑様……どうか息子の
町の中心部にある大きく立派な邸宅で、一人の老婆が
「
「うう…ありがとうございます……」
「
燃えるような赤い髪で赤い鎧を
「
「はあ…わかりました……」
「ファルは?」
「
不意に
「報告を」
「今夜中に帝都へ移動するぞ ファルの知ってる奴らに守られている」
「暗殺者共か…きっと民から
「では…今夜決行するのですね?」
「民を苦しめる悪人には この世から早々に退場して貰わないとね、フフフフ」
その夜半…グァヴィの町を一団が出たが、中央の無駄に立派な馬車の中には
「女傑だか何だか知らんが このワシを狙う
「
面倒臭そうな顔をしながら 小太りの男は
「やれやれ…帝都に兵を連れて行くのは ご
突然
「何だ?何が起きている!?」
「どうやら
「な…何だと!!??ま…守れ!!ワシを守るのだ!!」
目の前には不敵な笑みを浮かべ腕組みをする
「ヌハハハ〜!!このワシが護衛も無く外に出ると思ったか!!小娘を
小太りの男は勝ち
「報酬とやらは民から
「ぬぐっ!?…つ…強い!!??」
ガキン!!と言う鈍い金属音と共に眼帯をした片目の男を吹き飛ばし、小太りの男の首筋に剣を突きつけた。
「ひ〜っ!!た…た…助けてくれ〜!!か…金はいくらでも払うぞ!!」
「見下げ果てた
「ひ〜〜っ!!!!」
「む!?」
不意に
「ほう?一人生きていたの?運が良い…ん?見覚えがあるわね?」
腹に蹴りを浴びた者は 全身黒い衣装で猫耳フードを
「
眼帯をした片目の男の呼びかけに対し
「
「ぬなっ!?何を言っておるのだ!!ワシを守らんか!!この
「フフフフ、何やら面白い子がいるわね?片目の男はその場を動けないし年貢の納め時みたいね?」
「ひ〜〜〜〜っ!!辞めろ!!辞め…ぐへっ!!!!」
小太りの
「ま…待て…
「依頼は
「ぬぐっ…ま…待て!!見逃せば痛い目を見るぞ!!」
眼帯をした片目の男は剣を構え前に出た。
「勝手になさい 私は逃げも隠れもしないし挑戦はいつでも受けて立つわ」
「くっ…その自信…いつか必ず後悔するぞ!!」
「フフフフ、貴方もそこそこ腕は立つみたいだけど こんな汚れ仕事は
「天下だと…馬鹿も休み休み言え……この稼業に身を落とした時、そんな甘い夢はとうに捨てたわ…」
「師匠……」
寄り添おうと近づく
「傭兵を辞めて戻ったと思ったら、つまらん私情を挟み目の前で対象を殺される失態をしおって!!この愚か者!!もう弟子では無い!!
「…………」
ナンケー地方 北東部サナーガの首都チョーセーの政庁では、太い眉で大きな鼻をした目つきの悪い小太りの男 サナーガの王である
「お兄様〜聞けば馬鹿への投資に失敗したとか?お
「チッ!!その話か…金を無駄にしたわ!!5千しか兵を出さん愚か者だ!!全く腹立たしい!!」
「ウフフフ、この私がお兄様の損を取り返してご覧にいれますわよ〜」
「何を考えておる?」
「たかが馬鹿一人ですわ…この私の手にかかれば操り人形も同然です、ウフフフ」
サナーガの陰謀が再びナンケー地方に影を落とそうとしていた……
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