第15話 家族
ナンケー地方北東部 サナーガの首都チョーセーにある大きな商会の立派な部屋で、年の頃は20代前半くらいに見える美女が目つきの悪い男と話をしていた。
「それで?キィドの件は?」
「利権を得る為に一番の商会を潰す
美女は後ろ向きで
「随分と
美女は 目つきの悪い男を自分の近くに来るように手招き、手にした
「うぐっ…
「英雄姫なんて
踊り子風の衣装を
「
「ゲッ!?
元
「
「
「え!?部下??お姫様がここに!!??」
「ぎ・れ・い・じょ…ぐるじい…はなじて…」
「アハハハ〜久しぶりでつい」
「ケホッ!ケホッ!久しぶりって言っても…ほんの一ヶ月くらいでしょう?相変わらず馬鹿力なんだから……」
「
「姫様!?」
「こ…これは…姫様!!良くぞ起こし下さいました!!」
「ちょっと…
「え〜!?つれない事 言わないで下さいよ〜アタイは
そう言うと
「ぐはっ!?痛たたたた!!はなじで(離して)〜!!…じごどじなざいよ(仕事しなさいよ)〜!!」
「アハハハ、
「あったり前じゃない!!離れていて気づいたのよ!!アタイには
「私は嫌よ…勘弁して……」
「え!?ナゼ!?」
「
「利権を?それで我が商会に営業妨害を?」
「商売の認可が降りたばかりなのに、キィドで一番のダァル商会と肩を並べる規模を持つなんて変だとは思ってたけど…」
「あの…サナーガと繋がりがあると言う話ですが、政治的な理由で利権を?」
「それはわからないけど サナーガでは一番大きな商会だから、王室と関係があるのなら可能性は無くも無いわね」
「
自慢の美しく長い髪を指でクルクルしながら、
「はあ……それよね…悪人達は私の名前を出した途端に尻尾を巻いて逃げ、次の日には跡形もなく商会はキィドから引き上げた…怪しいわね…」
「サナーガとは同盟を組まれたのですよね?追求してみては?」
「難しいわね…同盟国という立場から、証拠も無いのに追求したらそれこそ再び
「大王のお加減は それほど?」
「まだ一部の大臣しか知らない事だけど……」
「……………」
「何?
「いや…
「まあね 私には戦いしか取り柄が無いし、用心棒がお似合いと言う訳よ」
その話を聞き
「だったら一緒に仕官しましょうよ!?また皆で…」
「それは断った
「そんな……」
私達と聞き
(私達…つまり…
他に身寄りの無い
「うわっ!?
「アハハハ〜アンタ全然大きくならないわね〜」
「ば…馬鹿にしないで下さい!!コレでも1センチは背が伸びましたよ!!多分……」
「1センチか〜アタイも
「
「ちょっとね…(家族だと思ってたから……)」
「ウフフ、ずっと
「か…家族…ね…
「うわ〜っ!!
家族と聞き
「貴女達…店先で何をしているのですか?」
「アハハハ……姫様…お話はお済みで?」
「ええ…終わったわ……」
ダァルとの話が終わり背後に立つ
「あの…姫様?怒ってます?」
「ええ…怒ってますわよ…とっても……」
(ちゃんと護衛しなかったから怒ってるのよ…謝りなさい…)
「も…申し訳ありません!!護衛を
「気に入らないわね……」
「姫様!!申し訳ありません!!私が
「ふ〜ん…じゃあ今度は私も誘ってくれるかしら?」
「え?」
「三人共 随分と楽しそうだったじゃない?今度は私も誘ってください!!約束ですよ!?」
「あの…その…はい……」
「お姫様も寂しいんですかね?」
「そうね…城に女の
「あれ?
「
「そうなんですか……」
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