第11話 キィドの戦い
サナーガ軍は国境の戦いでリョーブ軍を破り進軍したものの
「速さこそが真骨頂の我が軍が ここまで5日もかかるとは!!何と
ご機嫌斜めの指揮官を
「
「
「申し上げます!!南門は老朽化が激しく
「え?南門が
報告を聞き
「フフフフ、守りの硬さに
「本当にそうなのでしょうか?」
キィド南東の森では3千のリョーブ兵が
「ウフフフ、あの人が見破るかもって思ってたけど、あの派手な鎧の大将はよほど私達に腹を立ててたみたいね?」
「
「その通りよ
金髪色黒の美女(大人しくしていれば)が 仲間の一人がいない事に気づいた。
「あれ!?
その話を聞き ハゲの大男が
「本当か!?
「
「え?そうなんすか?
「疑ってすまねえ〜!!!!
「ゲッ!!??何やってんの!?伏兵がバレるわよ!?
「ったく!!あのハゲが!!」
商業都市キィドの南門 城壁の上では左腕を三角巾で固定した美しく長い髪の美女が、その大声を耳にし
「今の声は…あれも
目が見えているのか疑問なほど長い前髪の男が、
「いやいや〜
「貴方は?」
「
「そ…そうなの……ですか…グッ…」
「ありゃりゃ〜姫さん大丈夫〜?」
手負いで城壁に立つ
「ひ…姫!?や…やはりお加減が…少々休まれては?この
「へ…平気よ…敵が来るわ…戦いの準備を……」
「あの
サナーガ軍は キィドの南門付近に全部隊を配置し、攻城兵器を先鋒にゆっくりと部隊が動き出していた。
「
「あの門の状態では 取り付きさえすれば簡単に門は破壊出来るな?」
「確かに……」
「何だ?
「いえ 何者かに誘導された感が…」
「気のせいだろう?勝利への誘導だ」
戦いが始まりキィド南東の森では、
「攻城兵器…第二波…次来たら…門破壊……」
「
「軍…来てる…もうすぐ……」
「じきに策は成る!!皆!!戦いの準備よ!!」
「遂にアタイらの出番ね!!」
「腕が鳴るぜ!!!!」
キィドの南門では 城外の攻城兵器を寄せ付けぬ様に必死の防戦が続いていた。第一波をなんとか
「放て!!兵器を操る者を
「姫!!ダメです!!狙いが定まりません!!」
「くっ!!ならば門を押さえなさい!敵を城に入れちゃダメよ!!」
「姫さん今日の俺ちゃん絶好調なのよ、任せてくれない?」
「貴方は…確か…
「どうした!?
「それが…兵器を操る者が次々と
「ならばその者らを盾で守れ!!早く動かすのだ!!」
キィド守備隊の意外な粘りに
「申し上げます!!南西から敵が現れました!!」
「南西だと!?オタウからか!?数は!?」
「およそ3千ほどかと…」
「
キィドの城壁で敵の動きを見た
「姫さん、ウチの
「
「ええ、俺ちゃんにはそう言いましたよ〜コレ結構重要だって言ってました〜」
その
「ふざけるな!!姫は手負いのお体だ!!城外で戦うなんてもっての他!!」
「
「え?姫!?」
「姫さん?顔色悪いんじゃない?」
「へ…平気…です…グッ……」
「おっと危ないね〜馬から落ちたら
「おい見ろよ!!リョーブの姫さんは、こんな大怪我してるのに俺達を守る為に戦ってくれるんだってよ!!!!」
「え?」
その声を聞き民は口々に噂した。
「聞いたか?リョーブの姫様は立ってるのもやっとらしいぜ?」
「あんなお体なのに私達の為に戦うの?」
「何て慈悲深く勇気のあるお方だ…」
「皆!!姫様の為にせめて応援しようぜ!!」
「おう!!姫様!!頑張ってくだせー!!!!」
「負けないで!!!!」
「俺達のアイドルだ!!!!」
「いえ〜い!!!!」
民は歓喜して
「あ…アイドルって??」
「まあ 一部変な事言う奴もいるけど結果オーライと言う事で」
「これも
「俺ちゃん、言われた事をしただけなので〜」
門が破壊されるのを待ち、突撃準備に入る
「何だ?あの歓声は?…」
「
「腹を
キィドの南門から出てくる
「何事だ!?」
「大変です!!我が軍の背後から敵が!!」
「敵だと!?挟み撃ちか??
「無理です!!
「フッ…敵もやる……」
攻城戦に集中していた
「おりゃ〜!!アタイの道を
「ひ〜っ!!か…片手であんなデカい斧を??化け物だ!!」
「か弱い乙女に化け物って言うな!!」
「ガハハハハ〜!!暴れるぜ〜!!!!」
「か…か…怪物だ!!デカすぎる!!」
「テメーら!!こんな男前に怪物だと!!??」
「騒がしい…静かに…戦え……」
「
「馬鹿な!?私が
「は…ハッ!!」
サナーガ軍に痛撃を与えつつも
「いや〜粘るわね?あの派手な鎧の大将 ちょっと見直したわ」
「
「
「はあ…あの派手な鎧の人がですか?」
そうこうしているうちに 南西から敵の部隊が合流した。
「どうやらオタウの軍と交戦してた部隊ね?さてと 次の手を打ちますか」
「え?お姉さん まだ何かするの?」
「まあね 戦いの二手三手行くのが兵法って奴よ」
「へーほー?」
キィド城外の戦いはリョーブ軍の圧勝で終わったが、
「くっ!?この私が大敗するとは…何と無様な……」
「申し訳ありません…敵の作戦を
「いや…
「それは、恐らく……」
こうしてキィドの戦いはリョーブ軍の圧勝で幕を降ろしたが、この敗戦を聞きサナーガの王
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます