第5話 侠客
ナンケー地方北西部のリョーブは南東部のサナーガの侵攻を
「この砦にて敵の進軍を食い止める!!じきにルーフェイからの援軍も来る
砦を守る主将の
「はなっから援軍待ちなんて何考えてるんだか…敵はまだ
戦う前から悠長に構える主将の方針に、イライラを募らせているのは踊り子風の衣装を
「
機嫌の悪い姉に問いかけたのは、おかっぱ頭を頭頂部で
「そうよ
「へ~、そう言うものなんですか?」
「同感ね……」
不意に二人に話しかける人物がいた。左肩を露出した服装に派手な髪飾りに金の腕輪をした実に美しい女性だった。
「貴女は?」
「これは失礼したわね?踊り子のお姉さん、私は
「私はこんな格好してますけど傭兵で
「ウフフフ、重ね重ね失礼したわね」
「
「裏社会で生きる人達よ 人殺しに人助け、生きる為ならなんでもするの」
「人殺しに人助け?
「アハハハ~!!そうね 坊や 私達の生き方は極端かも知れない、でも一応仕事には誇りを持っているし奪う命には敬意を払い 私は悪人しか殺さない」
「悪人しか殺さないって事は、サナーガの人達って皆 悪人なんですか?」
「ウフフフ、坊や 人の命を奪う者は どんな理由を付けても悪人なのよ、
そう言い残すと
「殺す意味と殺される意味か…なかなか深い言葉ね?まあ
「あっ!?あのお姉さんに言われた!!」
「何を……って!?言葉の意味がわかるの!?」
「坊やって!!二回も言われた!!わたし女なのに!!」
「何だ…そっちか……」
数日後 サナーガ軍8千が目視出来るほどの山に布陣し砦は連日のように激しい猛攻が加えられたが、対するリョーブ軍は4千…倍以上の戦力差に防戦一方になり、ひたすら援軍を待つ状況が続いていた。
「こう言う時 光るのは俺ちゃんの弓だよね?
目が見えているのか疑問なほど前髪の長い
「そうね…
「くそっ!!俺様も外に出て暴れてーぜ!!!!」
ハゲで大男の
「全く…開戦前に奇襲を加えていれば、こんな面倒な事には……」
「
敵の着陣前に手を打たなかった事に腹を立て、ブツブツと
「どうしたの?
「砦の門が開くよ?」
「え?…あ…あの人って……」
防戦一方の戦況で
「野郎共!!かかれ!!
先頭に立つ女性が
「誰だ!?勝手に外に出て戦う
「
「何だと!?……くっ…仕方ない…援護しろ!!」
全軍に砦の主将である
「
「やっぱり…あの人は
「
「仕方ないわね…
「わかりました!!やるよ!!
「よっしゃ~!!暴れるぜ!!俺様の出番だ!!!!」
気合を入れる二人を
「あ~あ…俺ちゃん 乱戦苦手なんだよね~」
「
「そうね…俺ちゃん そうさせて貰うわ」
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