雪山登山

 

雪山登山

女「無理。もう私歩けない」


男「頑張って。あと少しだから」


女「ごめん。私これ以上頑張れない」


男「わかったよ。じゃあ、君はここで待っていて。僕は下山して人を呼んでくるから」


女「……ありがとう」


男「あと、下山する前に1つお願いがあるんだけどいい?」


女「なぁに?」


男「寒いから上着貸してくれない?」


女「嫌。私が凍死でもしたらどうするの?」


男「温めたらまた生き返るよ」


女「私は冷凍食品じゃないのよ」


男「でも、ここで2人仲良く死ぬよりはマシだと思うけど。それに、もし君が不幸なことに死んでしまったとしても、僕が後世の人に雪山登山の過酷さを語り継ぐからさ。だから安心して。ってなわけで上着貸してくれない?」


女「嫌」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

雪山登山   @hanashiro_himeka

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ