第2話 転生後の初めての街

サトルは取り敢えず近くの街に向かおうと【地図(MAP)】を掛け野原を、点滅する場所目指して歩き出した。


サトルの頭に突然”無属性魔法【地図(MAP)】が発動しました無属性魔法のレベルが1000及び探索スキルレベルが1000になりました”と頭に声が聞こえて来た。


”おお、一度魔法かスキルを発動すると1000倍スキルが発動して1回で1000レベルが上がるのか!こりゃ、チートなスキルだ”とひとりほくそ笑むサトル。


暫くすると道に出て、その道を歩いていると、後ろから馬車が来るので、手を上げて御者台の隣りに乗り、街迄乗せて貰う。


「おじさん、俺はサトルといいます。乗せてくれてありがとうございます」


「わたし、ブロンコよ!宜しくね」


「ところで、向かっている街はなんて云う街ですか?強盗に追われて逃げてきて気が付いたら知らない処なんで!」


「あの門が見える街は、キタミと云う街よ」


馬車はしばらく走って、衛兵のいる門に着いた。


「ブロンコ、その隣りの坊主は何者だ?」と女性の衛兵が聞いてきた。


「途中の道で拾ってきたのよ、何でも強盗に追われて逃げて道に迷ったとか・・・」


「坊主、身分証か冒険者カードは持っているか?」


「すみません、逃げてくる時落としたようで、無くしてしまいました」


「何だ?持ってないなら銀貨1枚だぞ!持っているのか?」


「はい、金は大事にして、必死に逃げたので」


サトルは周りから見られない様にして、次元ストレージから銀貨1枚を出した。


「身分証明証を先ずは作れよ」と女性兵士が言って、無事キタミに入れた。


そこでブロンコに御礼を言って別れ、先ずはラノベお決まりの冒険者ギルドへとサトルは街を歩きながら周りを見回しながら歩いて行く。


何か違和感を感じながらも冒険者ギルドを見つけ中に入った。


中に入って一瞬で感じていた違和感が何かわかった。


エールを飲んで騒いでいる冒険者の殆どが女性ばかりなのだ!


受付には逆に男性が2人いて女性も2人いた。


しかし、冒険者となると20人程いる中に男性が1人もいない。


そういえば、街を歩いていて男を殆ど見かけなかったのだ。


ギルドに来てそれがはっきりした!"ここって天国?可愛い(?)若いお姉ちゃんやボインの熟女、俺やりたい放題だ"とまだその時は思って喜んでいるサトルだった!


「すみません、冒険者に登録したいのですが?」と男性職員の処に行って伝えると、


「あなた、あなたが冒険者に?本当に良いのかしら?考え直した方が良いと思うわ!・・・」と歯切れの悪い言い方をしてきた。


「はい、俺ってこう見えても結構強いッス!頑張ります」


「辛かったら直ぐに辞めなさい、男なら仕事はいっぱい有るわよ!」そう言われ、サトルはその時はまだ勘違いをしていた。


確かに男は仕事は幾らでもあった、前世では・・・!


「大丈夫です、頑張ってランク上げますよ」


「それじゃ、ここに必要事項を書いて、書き終わったらこの水晶に手を翳してくださいねっ!」


サトルは受付の男が何となく女性的な感じがしたが、この世界も"オネェー"が流行してるのか、位に思っていた。


歳はステータスに書かれている18歳と書いて、魔法剣士と書いた。


水晶に手を翳しても何も変わらないので心配したが、犯罪歴を見る水晶だと聞いて、安心した。


「魔法剣士なら魔力を一応測らせてくださいね!」


「今度はこちらの水晶に手をかざして、ください」


サトルはどうもなよなよした男の言い方が気に入らないが、取り敢えず言われた通り、目の前の水晶に手をかざした。


水晶は最初赤く光り、次に水色、緑、茶色と光り、黒く光って最後は白く光り、しばらくして金色に変わって消えた。


「えええ、ええっ?あらやだわ、おかしいわ、まぁ!ななな何で初めてだわ、いやぁ〜ん、」


『おじさん、その”オネエ言葉”やめてんか!』と叫びたいところをグッと我慢して

「どういうことですか?魔力は有るでしょ?」


「ある、あるわ!それどころか全特性に無属性魔法を持った人って、女性でもいないのに男性で何て、信じられないわ素敵!」


「おじさん、興奮しないで冒険者の注意実行とかカードを早く作ってよ」


「あら、ごめんなさい、わたし興奮してしまったわ。それじゃ、サトル君これに血を一滴たらしてくれる」


サトルは言われるがまま、一滴人差し指に針を刺してカードに血を垂らすとサトルの名前と冒険者カードのランクFランクが浮かび上がった。


「サトル君、はい、これがFランクのアイアンカードよ、頑張ってね」


受付のおっさんに一通りの注意事項を聞いて晴れて、冒険者になった。


「おじさん、食事が美味しく安い宿を紹介してくれる?」


「あら、いやだ!未だ私自己紹介してなかったわね、ごめんなさい。わたしは受付担当のケーシーよ、よろしくねサトルちゃん」サトルはゾクッとして鳥肌がたった。


「このギルドを出て左に通りを30メートルほど行った左に、”渓流の流れ”と云う宿があるわ、そこが良いらしいわよ」


「ありがとうケーシーさん」とサトルは礼を言って宿に向かった。


”渓流の流れ”の扉を開けると、「いらっしゃい、お泊まりそれともお食事?」と男性の従業員がまたもや ”オネェ言葉”で言ってくる。


「泊まりで5泊でお願いします」


「それじゃ、銅貨50枚ね、朝食は5時から10時、ラストオーダーは9時半よ。

夕食も同じよ、遅れないようにしてね」


サトルは銀貨2枚に銅貨50枚を払って、200号室の鍵を受け取って部屋にいく。


それにしても、ギルドの受付の男といい、この宿の従業員といい、何故みんな”オネェ”言葉なんだ?


前世では先輩にくっついて新宿のゴールデン街の”オネェさん”がやっている店に何回か行ったことがあるが、連中は皆、頭の回転が早く、才能ある、魅力ある人たちが多かったけど、流石に会う人会う人がそっち系では・・・、と思うサトルだった。


サトルは”スケコマシ”と幼い頃から言われ続けてはいるが、こと戦闘系では念流の流れをくむ古市念流免許皆伝(フルイチネンリュウ)、琉球空手柔術の免許皆伝の猛者だった。


その上、口説き文句は天下一品、逃げ足も天下一品の男だ。


少し気疲れでサトルは昼を食べてないのも忘れ、夕方までベッドに横になり熟睡してしまった。


夕方6時半頃目を覚まし、階下の食堂に行くと、冒険者風の人たちが既に数人が座りエールとつまみを食べながら談笑していた。


???、何か風景に違和感を感じるサトル。


”あれっ?男の冒険者は一人もいない。みんなボインの胸を持つ、筋肉隆々の女性陣ばかりだ”


角の丸テーブルが空いているのでそこに座り、夕食を頼んだ。


ラノベの流れでは若き美しい女性がサトルに声を、キタキタ来たぁ!

しかし、ドスの効いたおっぱいのデカイ姉ちゃんが「坊や、私たちと一緒にこっちで食事しないか?可愛がってやるよ」と寄って来た。


「申し訳ないですが俺は一人でゆっくり食うのが好きなんだ、ごめんなさい」といつものノリで対応したが、デカパイの姉ちゃんは「何だ?あたしらの誘いを断るっていうのかい?」といきなりサトルの腕を取って無理やり連れて行こうとした瞬間、彼女は「あへぇー、いやぁん、いい気持ち、アレェーダメ!」といきなり床にしゃがみ込んで失神してしまった。


とっさに、触らないで『気』を放ち、意識を覚醒させてあげると、恍惚の表情でサトルをうっとり眺め、見つめている。


彼女のグループがいきり立ち、サトルの方に2、3人が駆け寄ろうとするが、座り込んだデカパイのお嬢さんが、手で皆を制して「初めて感じたぁ〜!」と言って、よろよろと立ち上がった。


彼女は、おぼつかない足取りで席に戻り、他のお姉ちゃんらに心配されたが、「何でもない、何でもない」と言って、エールを再び飲み始めた。


サトルは彼女が自分の腕を掴んで来た瞬間に頭に声が響いたのを聞き逃さなかった。


”いかせスキルが発動しました、彼女はエクスターシーに達しました。レベルが1000に上がりました”と頭の中に響いて来た。


『何なんだ?”いかせスキル”?俺を触ったらデカパイの姉ちゃんが絶頂に身を悶えて床にへたり込んだのか?』と食べかけのケルピーのステーキを口にくわえたまま、サトル自身も唖然としていた。


さっさと食事を済ませ、2階に逃げ込もうとすると、先ほどのデカパイ姉ちゃんが「待って!あなたの名前は?」とすがるような顔で叫んだ。


「俺はここに泊まっている、冒険者のサトルだ」


「サトル君ね、わかったわ!」と口調も変わってしまったようだ。


サトルは200号室に慌てて戻り、今一度『ステータスオープン』と呟いた。


サトル・フルイチ 18歳 


 転生者・女神の加護


【HP】:200/∞ (体力) :備考・この世界の平均値40


【MP】:95/∞  (魔力)  :備考・この世界の平均値30


【INT】:800/1000 (知力) :備考・この世界の平均値150


【ATK】:4000/∞ (攻撃力) :備考・この世界の平均値800


【VIT】:950/1000(生命力) :備考・この世界の平均値120


【DEF】:4800/100000(防御力) :備考・この世界の平均値1000


【スキル】 いかせスキル*触れただけで女性はエクスタシー状態で絶頂になる

      *(発動するたびにその効果は飛躍的に強くなる)Lv1000


      インビジブルハンド”見えない手でいかせスキル”も発動できる、自分         

      の手と全く同じ様に動かす事が可能Lv1000


   次元ストレージ持ち(容量無限)・ 限界値超えスキル


      1000倍動体視力・1000倍スキル


      付与スキルLv1・複製スキルLv1・魔石師スキルLv1・転移スキルLv1


飛翔スキルLv1・地図スキルLv1000・鑑定スキルLv1000000


      奪取スキルLv1・万物創造スキルLv1・分解消滅スキルLv1


時間操作スキルLv1・錬金術スキルLv1・モデリングスキルLv1


      亜空間魔法スキルLv1・・・etc


      全魔法特性 火魔法Lv1・水魔法Lv1・風魔法Lv1・土魔法Lv1・

            闇魔法Lv1

     

      無属属性持魔法Lv1000


      剣豪・剣聖・剣神の加護


      拳聖・拳神・拳王の加護


『なんなんだ?俺のスキルは、”あんな事やこんな事をやる前に相手がいってしまったら、俺はどうするの?やり場に困るじゃん、俺の息子は・・・』と悩んだ。


鑑定スキルは次元ストレージの刀『鬼切丸』と『誅戮剣』を鑑定したのでLVが

1000000に増えているようだ。


明日朝食前に少しでも魔法とスキルレベルの底上げの訓練をしようと思い、サトルは早めにシャワーを浴びて寝る事にした。


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