第2話
「どうしよ……」
俺はこの
一つでさえ、
「困難は分割せよ」と現国の教科書のルロイ修道士は言っていたが、どれも分割して対処できない問題だ。
俺がこんな時に頼りにできる知り合いは少ない……
目を反らしたくなるようなそんな事実を、まざまざと突きつけられる。
…と思わず目頭が熱くなり目から心の汗が溢れてくる。
思い切って、部活動の後輩に電話を掛ける事にした。
メッセージアプリのLIMEを起動してメッセージを打った。
20:02「話したい事があるんだけど今時間大丈夫?」
……すると、爆速で既読が付いてメッセージが届いた。
【那月】「え? 何ですか急に……」20:03
どうやら後輩を困惑させて、しまったようだ。
20:03「お前に聞いてほしい事があるんだ」
【那月】「リアルで会うなら準備に一時間ください!!」20:04
何を勘違いしてるんだコイツ……
20:04「そこまで迷惑はかけられないよ。電話で良いのでお願いします」
【那月】「時間は大丈夫なので、電話で良ければいつでもどうぞ……」20:04
ピロロロン ピロロロン と、LIME電話の呼び出し音が2コール流れると『はい。那月です』と、一年後輩の女子。
『悪いな急にこんな事言って……』
俺は先ず謝罪した。
非常識……とは言えないぐらいの時間だが、年頃の女の子に電話して良い時間じゃない。
すると、彼女は少し困ったような声音でこう言った。
『いえ。確かに急でしたけど、せんぱいから「話したいことがある」なんて、言われたら私、断れませんよ。で、話したい事って何ですか?』
『実は父さんが再婚する事になって……』
俺は次の言葉が出てこなかった。それを察して那月は、阿吽の呼吸で俺に次の言葉を催促した。
『それで……新しいお義母さんができるんだけど美人過ぎて……とか、
実は義理の美人な姉か妹……欲張って姉妹が出来るとかそう言う、
最近の、マンネリ化したラブコメで人気が出たテンプレみたいな話ですか?』
那月は別に俺と違って、ゴリゴリのオタクと言う訳ではない。
彼女が入学して一年と少し、毎日部活で顔を合せていた俺達が仲良くなるのはある意味、自然だった。その時に俺の漫画を貸した。その時に読んだ漫画の展開を言っているだけなのだが、ここまで来るとそれもありそうだ。
だがそんなことまで考えていたら、今の俺はただでさえ過積載の車両だが倍々ゲームで重くなる。どこかに見た目は子供頭脳は大人な死神が居るのか、はたまたおっぱい好きの赤龍帝が
心の中のルロイ修道士が笑顔でサムズアップして、「困難は分割せよ」と言っている。
うるせぇ!
『悪い。そこまでは聞いていない。あの【特性:いたずらごころ】の父さんの事だから、まだ何か隠しているとは思うけど……』
『そこ!重要じゃないんですか?
オタク男子にとって義妹、義姉って合法的に背徳感を楽しむコンテンツだと、思ってましたけど何で確認しなかったんですか!』
――――と声を荒げる。
『残念ながらそこまでの精神的余力はない!』
俺はハッキリと言い放つ。
『大丈夫ですよせんぱい。サン&ムーン以降はあくタイプにいたずらごころで、変化技打っても無効化されるんで、先輩みたいに性根の腐った人はあくタイプなんで、そうやって斜に構えてるから大抵何とかなりますよ」
――――と最近弟の影響でハマったらしい。国民的ゲームの情報を被せて来る。先制補助技が弱体化されたのは害悪共……特にあのクソペルシャ猫のせいだろうけど、性格が悪いと言われているので少し腹が立つ。
『それと、まだ言ってなかったんだけど……実は俺の父親が金持ちの子供だったみたいで今度初めて爺様と会うんだよ……』
『それはまた何というかイベント目白押しですね。せんぱい受験生ですけど大丈夫ですか? そんな過密なレーススケジュールを消化するのって、今からだと冬休みしかないじゃないですか!? 先輩にとっては今が最終コーナー前で、1月と言う大ケヤキを超えた最終直線でスパートを掛けるための大切な時期なのに……終盤接続はウンス、ライアン、マルおばと言うテンプレ継承すれば大丈夫ですから』
――――と言うかなんで君は、ちょくちょく競馬感ある用語が出て来るの? と言うか後半完全にウ〇娘だし……ていうか君ウ〇娘好きだっけ? プレイしてたっけ? 出現か一カ月余りで玉座が死んだことは、絶対に許さない(私怨)ヘイト企業サ〇ゲは謝罪しろ! とどこぞの義士がツイートしている頃だろう……
『もう一つあって俺婚約者が出来たみたいなんだ……』
『え゛?』
============
【あとがき】
初めましての方も、前作から来ていただいた方も、先ずは読んでいただきありがとうございます。思いつきで書いた作品なので面白ければ応援してやってください。
コンセプトはギャグ(パロディ)×ラブコメです。
応援いただけるぜひ方は【作品フォロー】と【作者フォロー】の方をよろしくお願いします! 更新された時に通知が行くようになります。
まだユーザー登録してないよと言う方はぜひこの機会に登録をしてみてはいかがでしょうか?
12月に新作を上げますのでそちらの方もお楽しみに……
作品フォローと★星を入れていただけますと嬉しいです!
つまらなけば星一つ★、面白ければ星三つ★★★
読者の皆様が正直に、思った評価で結構です!
作者のモチベーションが上がって最高の応援となります!
そうぞ、よしくお願い致します。m(__)m
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます