第613話 拠点開拓(+簡易地図)

 国境の山を越えた日は草原にテントを立てて夜を明かしたのだが、森の端に整地された空き地ができたあとはそこにテントを張っていく。

 森は明確にテルガニ家の領地と言われているので、気兼ねする必要がない。また森の中から魔物が現れる懸念もあったが、ワイバーンのルッツも居るからか、森の入り口付近は弱い魔物ばかりだからか、見張りを交代でしていても近くに気配もなかった。


「じゃあ今日からは家を建てていこうか」

 まだ平らにしただけで、その周りに堀や壁も作っていないが、兵士たちが暇をもてあそぶのも勿体無いとの考えである。

「では、まず大雑把な配置図を作りましょう」

 将来的なことも考え、1km四方の東側に池、西側の南北に街道になると想定すると、今回の500m四方はその1km四方の北西部である。

「将来的な1km四方の正方形では、中心部から東西南北に太い道を作りましょう。北東は池の横ですし訓練地として広く場所をとり、その南側にはジェロ様や家臣団のための家、兵士たちの家としましょう」

「じゃあ西の街道沿いは?」

「さらに東西に分けて、街道沿いになる一番西側は商店や冒険者ギルドなどとしつつ、東側半分は兵士たちの家にしましょう。そうなると今回の小さな正方形でも、中心部から東西南北に道を作り、その東側2区画を兵士たちの家になりますね。西側2区画は将来のために空けておくということで」

「確かにできたところに次々と家を建てていると冒険者ギルドなどの建物を作るところがなくなるところだったな」


 まず兵士たちの家を作る場所と決まった東西250m、南北500mの敷地を土魔法で整地していき、そこに刈り取った丸太で陣地を作るように家を建てていく歩兵達。

「ずっと住むんだから、戦時の陣地よりゆったりとした間取りにするんだぞ。まだまだ敷地は広げていくから場所はあるからな」

 確かにこの区域だけでも、1人あたり30m四方の敷地を得たとしても単純計算で100人分以上の場所は十分にある。さらに細かく道も整備する余裕もある。





〜〜〜〜〜

大雑把な位置関係:

  ガニー

  道 草原 草原

  道 草原 草原

森 道 商店 兵士 訓練 訓練  池池 森

森 道 商店 兵士 訓練 訓練  池池 森

森 道 商店 兵士 屋敷 兵士   森

森 道 商店 兵士 兵士 兵士   森

森 道 森 森 森 森 森 森 森 森

森 道 森 森 森 森 森 森 森 森

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