第601話 近隣領主への挨拶
王都からモージャンまでの復路は、往路と同様に特に問題は発生していない。
ジェロが王都ではできなかった≪石化≫の試験をしたいと言うので、街道近くの角兎(ホーンラビット)を狩り、全身が石になったことで食べられなくなって後悔した程度である。
ユゲット達を送り届けるのと合わせてモージャン領主への挨拶をまず済ませておく。
「テルガニ侯爵、お話は伺いました。ガニーの東と南で領地経営をされることになるとのこと。モージャン領自体は隣接しませんが、引き続き何かとご縁があるかと。どうぞよろしくお願いします」
「いえ、こちらこそ。この近隣で一番大きく中心となるモージャンの街。何かとよろしくお願いいたします」
続いて、モージャンの街のギルドマスターのアンブリスのところにも顔を出す。
「そうか、ジェロが領主か。とは言っても領民はこれからか。しかも戦争奴隷100人だと?いよいよ貴族らしい陣容になるのか。頑張れよ」
「ザールさんには、ガニーの冒険者ギルドの出張所として拠点を用意するように言われています」
「まぁそうなるか。メオンなら上手いことやってくれるだろう」
最後にアナトマのところにも訪問する。
「侯爵様ですね。王族の親戚である公爵を除けば貴族として最上位。流石でございます」
「これからも助けてくださいね」
「こちらこそ、でございます。王都のお屋敷の皆様にも私の商会をご案内いただいたとのこと。今後も精一杯頑張ります」
「いい出物があったときにはぜひに」
最後の魔法カードや魔導書の念押しが怪しい取引のようであり、リスチーヌたちに苦笑いされる。
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