第581話 周辺状況2(+簡易地図)
「ということで、ラーフェン王国でもムスターデ帝国支配にあるのは南部だけになった。ここは元々帝国と国境を接する場所でもあり、解放には時間がかかるだろうな」
時は戻り、モージャンでアンブリスに周辺状況を教えて貰っているジェロ。
「順調なようで良かったです」
「そこへ活躍しに行くつもりは無いのだな」
「もちろん、安全な場所が一番ですよ。親しい人がそこに居るわけでも無いので」
「となると、厄介なのがベルカイム王国だな。いったんベルカイム王国全土が帝国支配になったのだが、ユニオール皇国がそのまま黙っているわけがなく、リブルドーの街を奪還して帝国軍を南北に分断したらしい」
「ガニーの向こう側ですね。その戦乱が山脈の魔物を刺激したのですかね」
「その可能性もあるな。それでリブルドーからベルカイム王国の北部、王都ルージャンに向けて北進する軍勢と、北東のランソンヌの街あたりから国境を越えてルージャンに西進する軍勢の2つが段々と解放して行っているらしい」
「まぁ帝国軍の支配から解放が進むなら、支配下の街を見たことがある身としては良いことだと思いますが、私の親しい人が関係するところはないですよね?」
「ヒルデリン王子だよ。皇都ナンテールにて留守番になっていたはずが、ベルカイム王国のアンネ王女とその婚約者として、2人セットの神輿として王都ルージャンに向かっているらしい」
「幼い2人にそんなことを……」
「まぁ王家としての役割といえば良いのか……。で、ベルカイム王国の王都ルージャンの西側にあたる、コンヴィル王国のサンレーヌの街から東に向いて攻め込む協力軍の要請がユニオール皇国からコンヴィル王国に来ているんだ」
ユニオール皇国は一国の力だけでも奪還できるであろうが、ムスターデ帝国への対抗のためにはコンヴィル王国との連携を強いものにしておきたいのかも、と理解する。
「それだけの軍勢に守られているならば、ヒルデリン王子も安全かと。私の出る幕ではないですね」
「そうか。それでも良いか」
〜〜〜〜〜
大雑把な位置関係:
<コンヴィル王国> ‖ <ベルカイム王国>
サンレーヌ−−−‖−−王都ルージャン−−−ランソンヌ
王都ミューコン | ‖ | \
| / | ===
| / | ‖ \
モージャン−−−ガニー リブルドー−−−−‖−−−−皇都ナンテール
| | ‖ <ユニオール皇国>
ニースコン ローニャック |
| | |
=== === |
| | |
ゲンベラン−−−−−−−−−王都ジークセン−−−−ザーローネ−‖−−
<ラーフェン王国>
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