第482話 モーネ王女の神輿
ベルカイム王国のリブルドーの街で、ユニオール皇国軍がムスターデ帝国軍を迎え撃っているが戦況が良くないことを認識している皇城。
ベルカイム王国からアンネ王女の亡命の受け入れを調整しつつ、帝国軍の侵攻対策を議論している。
「早くリブルドーへ追加の援軍を送らなくては」
「いや、リブルドーでは防衛に向かない。いっそ王都ルージャンまで後退させて、帝国軍を分散させておきながら、脇腹になるリブルドーを攻めて分断、殲滅するのが良いのでは?」
「それではリブルドーの街を含めて帝国軍が蹂躙する被害が増えてしまう。それに帝国軍を前にした我らが皇国軍まで撤退することを指示するわけにはいかない」
「脇腹を攻めるならば、今の段階でラーフェン王国との国境を脅かすことで良いのでは?リブルドーはしばらく頑張って貰うとして。帝国にしてもベルカイム王国に攻め入っている間に中継であるラーフェン王国という足場が無くなると困るのだから、ベルカイム王国への侵攻を諦める可能性も」
「確かに、この皇都にはラーフェン王国のモーネ王女とヒルデリン王子という神輿に相応しい王族が滞在されている。彼女達を担いで行けば、ラーフェン王国の国民が味方になるだろう」
「とは言っても、いったんリブルドーにまわしてしまった戦力の再配備はまだ整っていないぞ」
「神輿の王女達にはゆっくり進んで貰おう。その間に、ベルカイム王国に侵攻している帝国軍、そしてラーフェン王国の国民達に情報が広まるようにしつつ、追加すべき戦力を後から追いかけさせよう」
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