第476話 皇都ダンジョン挑戦

「え?9人ですか?」

ジェロ、イド、レナルマン、コンスタン、エヴラウル、ジョジョゼ、リスチーヌ、アルマティ、マドロールの9人が同じ光る床に乗ろうとすると受付に驚かれる。

「ダメですか?」

「いえ、まぁ狭いのを我慢してくださいね。全員が光る床の上に乗ってから、1階と念じてください」

確かに直径3mの円に9人は密集である。しかもその光る円の入口がいくつも並んでいたので、ジェロは前世記憶のエレベータが何台も並んでいる高層ビルを思い出す。エレベータにギュウギュウになってそれぞれの行き先に行くのである。途中で乗り降りする人が居ない違いはあるのだが。


皆が揃って乗った上で1階と念じると、気がつけば草原に着いていた。

「うわー、本当に転移ですか。すごいですね」

「全くどういう仕組みなのか。そもそもダンジョン自体は解明されていないと言いますが、この仕組みはますます疑問ですね」

「他のパーティーが来ないならば、ジェロ様も安心して魔法を使えますね」

「では3時間以内にボスを倒しに行きましょう」

「これ、3時間経つとどうなるんだっけ?」

「3時間経つと出口に強制的に転移させられるらしい。あと、そこ、最初の部屋にあるその光る床に乗れば出口に転移するらしい」

「ボスを倒すと?」

「倒した時に出現する光る床に乗ると出口に転移するそうだ」


『光って見難いけれど、これって≪転移≫の魔法陣ってこと?』

『そうね』

『それはなかなか興味深いな』

皆とは違うところに興味を惹かれているジェロであった。

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