第475話 皇都ダンジョン3

さらに話を聞いていると、この皇都のダンジョンの1階層ごとはそれほど広く無いらしい。それに各階層に入れる時間が3時間という時間制限があり、毎回階層の構造が変わるらしい。

皇都の城壁から乗合馬車で1時間ほどの場所にダンジョンはあるようで、この皇都も昔はそのダンジョンが溢れないように防衛拠点としていたところから発展したという話もある。


百聞は一見にしかずということで、結局は皆で揃って戦馬バトルホースに騎乗してダンジョンに向かうジェロ主従。コンスタンはワイバーンの卵を屋敷に残して、である。

屋敷から1時間ほどでダンジョン近くに到着すると、ダンジョン近くには冒険者ギルドが買取所や治療所を用意している。そこに馬を停めることもできた。


初回受付、通常入口、出口と分かれているらしく、案内に従いまず初回受付に向かう。

「初めての方はこちらですよ。冒険者の証明を出してくださいね。そこの壁面に並ぶ、無色透明の水晶のようなものを1人1つずつ受け取ってください」

列に並びながら、ダンジョンの外壁から生えている小指程度の大きさの石を取る。そしてそれをペンダントとしてはめる金具付きの首紐を渡される。

その水晶のような石の中には0(ゼロ)の数字が浮かび上がっている。

「そのペンダントの石には到達した階層の数字が浮かびますからね。1人1つですから無くさないで下さいね。なぜかは知りませんが、他人に渡しても使えませんからね!」


受付が終わった後はそのまま入口に向かう。

ここの入口は洞窟の口が開いたようなものではなく、直径3mの光る床にパーティー単位で乗ると行き先階層に転移する仕組みらしい。しかも同じ階層でもここで一緒に行ったパーティー以外と現地で遭遇することはないらしい。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る