第392話 ルスハンの街(+簡易地図)

レナルマンの慎重な性格なのか、お願いしていた魔法カードのようなマークを木に刻むのは、各街を王都方面に向かった場合に見えるところだけの最低限の数であった。あまり頻繁に刻むと他人に見つかった場合のことを心配しているのであろう。まぁどうせ王都に主街道で進むという推測通りであるから数を減らしても大丈夫との思いもあるのであろうが。


そしていよいよ王都ジークセンも目前という、王都一つ手前の街、ルスハンにおいて帝国兵の拠点にモーネ王女の馬車を発見する。これまでと同様に冒険者ギルドに顔を出して噂話を仕入れていると、やはりラーフェン王国の紋章がついた馬車が帝国兵に囲まれて行動しているのは、住民の目線に留まっているようである。

反応は主に、帝国から逃げ切っていた王女殿下が捕まってしまったのか、ラーフェン王国もいよいよ終わりか、というものであった。もちろん酒を飲ませた上で周りに帝国兵がいないタイミングでの吐露である。


レナルマンとマドロールに合流したかったが、王都最寄りの大規模な街であり宿屋の数も多く、立派な体格の戦馬という観点で探してまわっても見つからない。

ヴァルとハポリエルに相談しても、この規模であてもなく探すのは、と。


仕方ないと思い、冒険者ギルドに戻り魔法カードの在庫を見せて欲しいと受付に依頼したところで逆に発見されてしまう。

「そろそろ追いつかれるかと考えてここでお待ちしていましたよ。可能性が高そうですから」

レナルマンに笑われながら一緒に魔法カードの在庫を見ている。目新しい物もなかったが適当なものだけ購入しておく。



〜〜〜〜〜

大雑把な位置関係:

<コンヴィル王国>

 モージャン−−−ガニー

   |

  ニースコン

   |

  ===

   |

  ゲンベラン

   |

  ステフェン

   |

  ルスハン

   |

 王都ジークセン

<ラーフェン王国>


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