第387話 遭遇戦3
あまり対峙することが無かった人間での上級魔法使いに苦労しているジェロは≪呪詛≫を使う決断をする。
≪結界≫では防げない≪光爆≫で気を逸らしたところに、ヴァルに≪火槍≫と≪氷槍≫を発動させることでそれらに≪結界≫を向けさせて≪呪詛≫を発動する。
「何をした!」
「さぁね」
正直、≪呪詛≫を人に対して発動したのは初めてであり、体が不調になる、その程度がどの程度か自分でも分かっていない。相手の魔法力の強さで抵抗される範囲も変わるとの知識があるぐらいである。しかし、相手を動揺させることはできたようで、集中力が必要な魔法発動に支障を与えたようである。
「うわ!」
近寄っていたリスチーヌがその魔法使いに不意打ちを与えてくれたのだが、今度はそのリスチーヌがそちらに集中し過ぎて他の兵士に斬りつけられる。
ジェロは魔力回復ポーションを飲みながらリスチーヌに回復魔法を発動するが、リスチーヌを助けようと来た騎士団員が今度は斬りつけられる。
「皆、敵を殲滅する必要は無い!順次、馬車を追いかけて逃げて!」
騎士団員に回復魔法を発動して助け起こすのと合わせて叫ぶ。
ジュリユー達の方も双方が怪我人ばかりのようで、馬から落ちて地上で切り結んでいる者がほとんどである。
ジェロは目前の魔法使いを倒したので馬車の方を見ると、燃えている馬車が2台放置されて、残る2台があちらに去っていくようである。その馬車を狙っていた魔法使いに対するアルマティの戦闘は続いているようで、リスチーヌをさらに追加で支援に向かわせる。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます