第359話 ニースコンからの急報2
整地作業などを行っている家臣達のところに戻り、使節団達が襲われ、ニースコンのヒル王子に呼ばれているらしいのでニースコンに向かう、ということを伝える。
「イドは奥さんと一緒に残るか?」
「いえ、従士長と思ってくださっているならば尚更ずっと付いて行きますよ」
「じゃあ例えばガニー出身の誰かは残る?エヴラウルとジョジョゼとか」
「いいえ、モーネ王女とヒルデリン王子のお世話を最初にしていたのは私とリスチーヌですよ」
「皆、良いのか?ムスターデ帝国との本格的な戦闘もあり得るんだよ。ニースコンに行くということは」
「ジェロマン様が行かれるところであれば」
皆が頷くのを見て、感謝で頭を下げる。
そうなれば色々と急ぐ必要がある。ジェロは隣人になったフロラリー達にまたしばらく不在にする旨を説明すると、
「力を得た人はその力を人のために使うように。でも気をつけてね」
と、以前にも言われた言葉と共に安全を念押しされる。
後は前線では不足しているかもしれない自分達用の食料などと、念の為の薬草や薬瓶を手分けして購入しにまわる。
メオンからは前線のニースコン冒険者ギルドへの武器や食料の配達依頼が与えられ、それらも魔法の袋にしまっておく。そのついでにコレットやヴィクシム達の顔を見に来いという意図であると感謝する。
拠点の建築も居ない間に進んでいくと思われるので、その費用をイドの奥さんに無理やり預けると、見たことの無い量の金貨に驚かれる。
モージャンへの途中で野営になるのはわかっているが、少しでも早く到着するために皆で騎乗して出発する。今度は1人だけ≪飛翔≫で行く必要まではないと思われるので、全員での早駆けの訓練を兼ねながら一緒に行動をする。
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