第334話 合同コンパ再会

「え!?本当にいらっしゃったの?」

「見た目はそんなに変わっていないですね」

想像通り、ガニーに居た頃にヴィクシムが設定した合同コンパのメンバ、ヤンクイユ商会の女性職員のブリジョゼ、ジェリーヌ、そしてエマニックが待っていた。ジェロがヴィクシム、バスチャンと一緒に席についたのを見届けたリスチーヌ達は静かに隣のテーブルに着席する。


「ジェロマンさん、子爵様なんですよね?」

「えぇ、なぜかそうなりました」

「こんな会話していて良いんですか?」

「良いんじゃないですか」

「やはりお前は偉くなると思っていたんだよ、なぁジェロ」

「調子いいんだから。でも本当、ジェロマンさん、玉の輿を狙っていいかしら?」

「ジョリーヌ!私たちはそんな口調も本当はダメな方よ!」

「良いんですよ。変わってしまった方が寂しいですよ」

『今なら選び放題じゃないの?』

『いやいや揶揄われているだけだよ』


「ジェロマンさん、どこに拠点を構えるんですか?」

「仲間達が冒険者だからダンジョンのあるモージャンにする話をしているところだよ」

「そうですか。あの孤児院、街でも端の方だから横の土地が大きく空いていますよね」

「確かに空き地だよな。誰の土地なんだろう?」

「今度フロ姉か誰かに聞いておきますね」

「エム、ありがとう」


「ところで、後ろの綺麗な女性3人はどなた達なんですか?」

「あ、紹介しますね。リスチーヌ、アルマティ、マドロールです。1人では出かけさせて貰えなくなりまして」

「そうです、色々とご自覚頂かなくては」

「あらあら、そう言うことですか?」

「そう言うことですよ」

『怖い戦いが始まっているわよ』

『大丈夫だよ、きっと……』

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