第333話 家臣の家族達
イジドリックの奥さんみたいな人のように、ガニー出身者達の家族達がジェロに会いに宿屋に来ていた。
「子爵様、本当にイドが貴族様の家臣なのでしょうか?単なる冒険者パーティーのリーダーだったのでは?」
「いいえ、本当ですよ。いつも助けて貰っていますよ。明確には言っていなかったけれど、筆頭家臣、従士長はイドかなと」
「イド、本当だったのね。あなたすごいわ!」
「嘘なんて言わないよ。信じてくれよ。ねぇジェロマン様」
「ははは」
「テルガニ子爵様、愚息を家臣にして頂いたなんて。力しか自慢できるものが無かったコイツを。しかも読み書きや魔法まで教えて頂いたとか。感謝してもしきれません」
コンスタンの親らしくかなり立派な体格の男性からはひざまずく様に発言されるので、同じくしゃがみ込み手を取って
「いいえ、皆に助けられてこうなっているだけですから。これからも頼りにしています」
と返す。
他の家臣の家族達からも似たような反応であったが、喜びか驚きばかりでホッとする。ガニーに実家などがあるメンバにはそこで泊まるように言い送り返し、残りのメンバだけで冒険者ギルドに魔法カードの在庫確認などに行く。
やはりガニーの街の規模の図書室では目新しいものはないまま、魔法カードも欲しいものが無かったので整理だけを行なってメオンにその旨を報告する。
「ジェロ、もちろん行くよな?久しぶりにガニーに帰って来たんだから」
「え!?」
冒険者ギルドで先輩ヴィクシムとバスチャンに両脇を挟まれて逃げ道を無くされる。
リスチーヌは想像がついたので、マドロールとアルマティに頷いて合図を送り、3人は静かについて行く。
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