第311話 ベルカイム王国への出発
そしてベルカイム王国への出発の日、早めに王城に集合するように言われていたジェロは、冒険者ギルドのザールに挨拶をした後、仲間達と王城に向かう。
ジェロは自身の馬車が1台、アルマティが御者となった馬車を引く馬を4頭以外に、7頭に他の仲間が騎乗した体制である。
今回も出発前には王城内での簡単な顔合わせのためにジェロとレナルマンだけが向かい、イドたちが高級上位品であるジェロ自作のポーションを配布して挨拶にまわる。前回のルグミーヌ王国への際と同じメンバはポーションの品質がさらに上がったことに驚いた程度であるが、変更になった王国魔術師団員のお付きメンバや、追加になった王国騎士団員の従士達は驚きを隠せない。
一方王城内での挨拶で新たに護衛隊長になったダンビエ子爵への挨拶をする。
「ほぉ平民上がりのテルガニというのは貴方か。今回もラーフェン王国の王族の護衛をされるとのことだが、コンヴィル王国の護衛に関しては私が護衛隊長である。またこの使節団全体の護衛のことも私の発言を優先して貰いたい」
「かしこまりました」
「王都を出るまでのパレードに関しても、当然にギャストル王子を筆頭にコンヴィル王国が先に行くので、ラーフェン王国はその後ろ、護衛の貴方も最後尾でよろしくな」
「はい、かしこまりました」
ダンビエが離れた後にレナルマンがこっそりと話しかけてくる。
「ジェロマン様、同じ子爵なのに先輩風をふかしてきましたね」
「まぁ平民上がりなのは事実だし、貴族らしいことをまだ何もしていないから仕方ないよね」
そこへ王国魔術師団員のグリニオン男爵たち3人が近づいてくる。
「ダンビエ子爵は魔術師団員を騎士団員に比べる力がないと見下すことで有名です。おそらく我々が不甲斐ないために、魔法の力を発揮されて叙爵・陞爵されたテルガニ子爵のことが気に入らないのかと」
「魔術師団のとばっちりを申し訳ありません」
「いえいえ、大丈夫ですよ。逆にお気遣いを申し訳ありません」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます